「今回はうちの番」、西田建設に指名停止6ヵ月 [2023年1月18日10:34更新]

タグで検索→ | / / /

弊社記事「同姓の別人に談合呼び掛けか(2022年12月21日)」で既報の嘉麻市談合疑惑であるが、ここにきて処分が行われるなど動きがあった。

記事ではN建設と書いたが、「今回はうちの番」と人違いで電話したのは 西田建設(嘉麻市平1226-1 代表者 西田寛信氏 ​)、同社は建築業を目的に現代表が昭和46年創業、平成元年に法人化を行った老舗企業である。
令和3年に行われた義務教育学校整備事業「碓井中学校区」の業者選考では 村本建設・西田建設・楠山設計のJVで受注し現在施工中だが、代表の営業意欲は旺盛で今回の入札も積極的に取りにいった様だ。

12月21日予定の入札について談合情報が入ったため 26日に開札が延期されたところ、情報通り西田建設が最低制限価格に最も近い金額を提示し落札予定者となっていたことから、手続きが保留となっていた。
その後、市は参加した8者全てに聞き取りを行い、その中で西田建設が「今回はうちの番」と電話で話したことを認めた一方、その他の業者から談合に応じたという証言は得られなかったという。

このため、保留していた入札結果について、西田建設を失格、2番目に最低制限価格に近かったガーデンホーム㈱(嘉麻市鴨生30−46 代表者 石橋純二氏)を落札者とした。

また、市は西田建設に対し 「市発注工事の入札執行に関し行った不正又は不誠実な行為」があったとして、令和5年1月10日から7月9日までの6ヵ月間、指名停止処分にすることを決めた。

市は今回の聞き取りの資料等を 警察と公正取引委員会に提供しており、今後しかるべき捜査が行われるだろう。
嘉麻市では、官製談合の疑いで百条委員会が開催されるなど、建設業界はあまりいい印象がないが、真面目に取り組んでいる業者にとっては 迷惑な話だ。