NEXCOと大島産業(24) ■ 今後もひび割れが広がる可能性 [2021年6月10日07:00更新]

専門家の指摘はまだ続く。

最悪なことに、その場所がグランドアンカー台座という耐震構造で重要箇所の付近であるため、将来の損傷劣化により機能障害が懸念されるとのことである。

そして、専門家が何より驚いたのが横方向のひび割れだ。
この道30年のベテランだが テキストですら見たことがない症状で、単なる粗雑施工の結果とは考えにくいというのだ。
「NEXCO中日本が 本当に調査をしたのか疑問で、心ある技術者なら100人中100人が問題ないとは言わないレベル」とまで言い切った。

そして、補修箇所のひび割れ幅の程度と 工事完了時期から、ひび割れの進行が停止したかどうかを 中日本は十分確認し 補修していないのでは、と疑問を呈した。
補修したとしても、ひび割れが広がる可能性があり、今後長期的に劣化、耐久性に心配がある構造物の可能性が高いということだ。

国立橋の場合、国道の歩道から確認できたが、「緑橋」のように高速道路からしか行けない橋梁でも、同様の施工がされている可能性がある。

弊社記事「NEXCOと大島産業(21) ■ 早期幕引きを図る声 (2021年4月28日)」で書いたように、仮に天から早期幕引きを図る声が聞こえたとしても、中日本は踏み止まるべきだ。
拙速な判断、妥協、うやむやな精算処理を行った場合には、後々粗悪な品質から起こった事故、不具合の賠償責任、補償義務は中日本となることに留意しなければならない。

ー 続 く ー