NEXCOと大島産業(29) ■ 会計検査直前に人事異動 [2021年6月30日07:30更新]

7月の早い段階で会計検査が行われるという情報が入った。

会計検査院は、大島産業の耐震偽装が発覚した直後、NEXCO中日本八王子支社の検査を行った様だが、当時は内部でも真相が不明な点が多かった。
会計検査は通常は年度を跨がないと言われているが、第三者調査委員会の調査結果の進行具合を見ながら追加検査の時期を見計らっていたと思われる。
しかし、調査が予想以上に時間を要していることから、会計検査院の堪忍袋の緒が切れたといったところか。

今回、会計検査院がターゲットにしている項目のうち、大島になぜ7億円もの大幅増額が認められたのか、その経緯や指示系統が最大のポイントと思われる。
前述のように、国会でも取り上げられたが、材料費や警備費の水増しが疑われている問題に中日本は未だ回答しておらず先延ばしにしたままだ。

その真相は、増額の契約書の決裁をした7名に直接聞けば判る。
簡単なことだ。
しかし、そのうち6名が会計検査の直前に異動となり、会計検査は 新しく赴任したばかりの6名の後任者が受検することになる。
本当に何も知らない者たちは、「知らない。分からない」と 事実だけを話すことになり、ある意味、正直に受検することになるだろう。

中日本に 誠実に検査に協力する気持ちがあるのなら、会計検査が全て終わってから人事を行うのが、公共事業を担う企業の本来あるべき姿ではなかろうか。

ー 続 く ー