工場敷地の土壌を採取 柳川市と議会が再度調査へ [2007年12月3日19:41更新]

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旧大和町(現柳川市大和町)が購入したP社化粧品工場をめぐる問題でこのほど、柳川市と市議会があらためて調査を行うため、敷地内を掘削し土壌サンプルの採取を行った。

市は今年5月、土壌を採取して調査・分析した結果「問題ない」との結論を出していた。だが一部の市議が市とは別に、独自に福岡大学教授へ調査を依頼。その結果「有害の可能性あり」と、双方の結果が食い違った。

このため、議会や市民らから「市の調査は信用できない」などと声が上がり、あらためて今回、調査をおこなうことになった。



作業に立ち会った関係者によると、掘削を進めると変色した土地の層が現れ「普通ではあり得ない、強烈な臭いがした」という。今回採取したサンプルは先の福大教授に鑑定を依頼。しかし、関係者からは「公正を期すためであれば、これまでとは別の、複数の調査機関に依頼すべきではないか」との指摘もあり、市民の間からも「きちんと調べる気があるのか」との不満の声も上がっている。

一方、市側はこれまで「問題はない」と繰り返している。鑑定の結果が注目される。

異常な臭いが鼻を突いた

掘削作業を行ったのは先月1日。工場脇の、元はクリークだった土地3カ所をパワーショベルで掘り起こし、それぞれの場所で地表から50㌢、90㌢、2㍍20㌢の地点の土壌を採取した。作業には多くの市議や市幹部らが立ち会った

作業を見ていた関係者によると、ある深さまで掘り進むと、ほかとは色が違う地層が出現し(写真)、 異様な臭いが周囲に立ち込めたという。

「鼻をつくような、異常な臭いだった」「普通ではとてもありえない。尋常ではないな、と思った」「化粧品工場だったという先入観があるのかもしれないが、化学薬品を思わせるような臭い」「これで『問題なし』とは、とてもじゃないが思えない。そう言い張る方がむしろ『問題あり』だ」 と、口をそろえてその異常ぶりを証言する。

前回の調査が終わった後、市議に対する執行部の説明があった。その際、市議らから臭いについての発言や指摘が相次いだが、ある市幹部は「私は鼻が悪いので、異臭を感じなかった」と述べたという。

「とてもじゃないが、そんなレベルじゃない」(市関係者)。こういった幹部の「不誠実」ともいえる発言や姿勢が「市は本気で調べるつもりがあるのか」という、市民らの不信感につながっているのは間違いないといえそうだ。

試供品の袋? 「明らかに埋めた物」

また、かなり深い土中から、試供品として用いられていたと見られる袋が見つかった(写真)。「この深さにあったのであれば、誰かが間違って落としたとか、捨てた物ではない。明らかに、土地を深く掘って捨てた物。工場からの廃棄物を埋めていたのは間違いない」(市関係者)。

化粧品工場の建物(約6500平方㍍)と土地(約3万平方㍍)は、旧大和町が03年7月、約5億4000万円で購入。購入金額の根拠があいまいなこと、使用目的が不明だったことなどから、市民の批判を浴びた。

その後05年には工場の建物にアスベストが使用されていることが発覚。さらには「工場の敷地内に長年にわたって産業廃棄物を埋めていた」との情報も。

「石田宝蔵市長(現、購入当時大和町長)はアスベストや廃棄物の存在を知っていたのではないか」「アスベストを除去しないと使えない。その費用はどうするのか」と議会などの批判を浴び、追及されている。

旧大和町が購入した後、建物と土地を借りる形でそのまま操業を続けていたP社は、今月一杯で撤退する。