「記者に文書渡した」あらためて主張 次回県関係者が証言へ [2007年11月30日20:43更新]

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福岡地方裁判所二丈町教育長の女性問題を理由に「金を払わなければ公にする」などと脅し、6000万円を奪おうとしたとして昨年、恐喝未遂容疑で逮捕、起訴された不動産業、藤原正男被告(58)=福岡市早良区=の裁判が30日、福岡地裁(写真)であった。

本紙は、藤原さんが一貫して否認していること、ほかの2人が「藤原さんと共謀した」とする捜査段階の供述を翻し「激しく追及され、供述書に嘘の返事をした」と法廷で証言したことなどから、「供述の捏造、冤罪の可能性がある」と報じた。



藤原さんは「昨年8月上旬と19日、RKBの記者に文書を渡した」などと従来通りの主張を繰り返した。一方の検察側は、藤原さんが「こちらから県庁を訪ね、同じく文書を渡した」とする県教育庁関係者2人を新たに証人として申請、認められた。捜査当局側が不利な情勢とみられる中、検察側の証人として出廷する県関係者がどのような証言をするのか、注目される。いったん9月に決まっていた判決の言い渡しは、来年にずれ込むことになった。

この日の公判は、前回(10月、福岡家裁)行われた、RKB記者への証人尋問を踏まえたもの。その際、記者は「取材のことは一切話せない」として、事実上証言を拒否した(記者’sEYEs)。このため、藤原さんの「教育長のセクハラに関する情報を得た直後に、記者や県の関係者に渡した」との主張について、あらためて検察・弁護側双方から被告人質問が行われた。

「当局から圧力掛かったと思った」 

「8月9日に『不倫通告書』を教育長に送り、その直後にRKB記者と県教育庁関係者に渡した。また、女性の名前などがわかった19日にはRKB記者、21日に県に文書を持参した」。藤原さんは法廷で、検察官・弁護士の質問にこれまでの主張を繰り返した。

藤原さんは弁護士の質問に対し「今年8月3日、裁判所で偶然RKB記者に会った時『上司に止められている』『警察署と検察庁から藤原の件に関わるなといわれている』と話した」「だから、捜査当局の圧力が掛かっているんだな、と思った」と証言。

一方の検察官は「私から記者に連絡したが証言は拒否された。(そんな状態なのに)本当にそんなことを言ったのか」と問いただし、藤原さんが「私は聞いたことをそのまましゃべっているだけ」と声を荒げる場面も。

注目される県関係者の証言

ほかの2人が金を脅し取ろうと計画し、うち1人が最初に教育長宅を訪れたのは同8月22日。これ以前に藤原さんが関係機関やマスコミに情報を流したならば「恐喝の意志がなかった」ことを裏付ける証拠となりうる。そのため、公判は8月で結審し判決期日も決まっていたにもかかわらず、裁判所側の意向でRKB記者を尋問した。だが、前述の通り明確な証言は得られなかった。

このため検察側は、記者とほぼ同時に文書を渡したと藤原さんが述べている、県教育庁関係者2人を証人として申請。来年1月の次回公判で、藤原さんの言い分が事実かどうかについて質問する。共犯者が供述を一転させた上、犯行を裏付ける証拠に乏しい現状では捜査当局が不利と見られるだけに、県関係者の証言が、裁判の行方を左右する重要なカギとなるかもしれない。

なお、「捜査当局から藤原の件に関わるなといわれている」との発言について、RKB報道部は本紙の取材に対し「そのような発言は一切なかったことを確認している」としている。