作業所テーマに全国上映 感動を呼ぶ「ふるさとをください」 [2008年11月13日08:35更新]

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(08年10月号掲載) 

障害のある人々の働く作業所を正面から取り上げた映画が、いま全国各地で上映され、涙と感動を多くの人に与えている。

「きょうされん」(旧称・共同作業所全国連絡会)が創立30周年記念に自ら資金を集めて制作した「ふるさとをください」(冨永憲治監督)。ジェームス三木が脚本を書き、映画音楽の魔術師と言われる小六禮次郎が音楽を担当している。



 

舞台は田園地帯のある町。ここに障害のある人たちが集団で引っ越してきて、クリーニングやパン製造の共同作業所を始めた。この人たちは精神病院を退院したものの、地域からも家族からも帰ってくることを拒否され、自分たちで働き生活をする場を作ろうとやってきたのだ。

しかし、町の人々は、「何か起きたら困る」と反対運動を始める。

反対運動の先頭に立つのは、小売店主で町内会役員の片倉雄二郎(ベンガル)。しかし、その娘千草(大路恵美)は、作業所の若い職員と知り合い、障害のある人たちの働く姿に接し、彼らに共感する。

住民への説明会を開こうとする作業所に協力する千草。ようやく開かれた説明会だったが、反対派の妨害で会場は大混乱してしまう。力を落とす千草を慰める若い職員。2人の間に淡い恋心が芽生える。

作業所のメンバーの中にも、カップルが生まれていた。結婚は双方の親に大反対されるが、千草は2人の生きる意欲に感動し、懸命に応援する。

一方、千草の父は作業所にやってきて所長(藤田弓子)に「私らが生まれ育った大事な故郷に、よそもんが入ってきて引っかき回されたらかなわん。分かりますか」と詰問する。所長は「皆さんが故郷を大事にする気持ちはよう分かります。恐れ入りますが、そのふるさとをほんの少しだけ、分けてもらえんでしょうか」と訴える。「分ける?」「ここにいる人たちには帰るふるさとがあらへんのです」

再び開かれた住民の集会。反対の声が渦巻く中で、千草の父は「あの人たちにもふるさとを少し分けてやろうじゃないか」と語りかける。

 

映画は昨年12月にクランクアップ。今年3月から全国で上映会が行われている。県内ではすでに7カ所で行われ、「感動した」という声が多く寄せられている。

★映画「ふるさとをください」HPはこちら 

【福岡県内の今後の上映日程】

11月16日(日)筑後市・サザンクス筑後

12月5日(金)福智町・福智町住民センター

12月6日(土)田川市・田川市文化会館

12月7日(日)川崎町・川崎町住民センター

12月13日(土)北九州市・北九州芸術劇場

12月14日(日)北九州市・北九州芸術劇場

《問い合わせ先》電話 092-872-8930