まんまとやられた政官マスコミ

政界やマスコミを広告塔として利用することで暴利を貪ったジャパンライフの山口隆祥前会長であるが、人間関係を巧みに利用するテクニックは、ある意味見事と言うしかない。

平成15年から始めた「レンタルオーナー契約」方式と呼ばれる詐欺商法で急成長、被害者の8割は70歳以上の高齢者、契約した金額は平均約1700万円、同22年以降消費者庁への相談が毎年140件を超えていたにもかかわらず、同庁が3ヶ月の業務停止命令の処分を行ったのが同28年12月と遅れたことで被害は拡大、国会でも同庁の不作為が指摘されていた。

その後の調べで、監督官庁の消費者庁の官僚がジャパンライフの調査に手心を加えていたことが判っており、あろうことか同社に天下り顧問に就任、同27年に安倍総理の招待枠で山口前会長が「桜を見る会」に出席したことにも尽力したと思われる。

この他にも、ジャパンライフは元官僚らを高額の報酬で顧問として招聘、マスコミからは元朝日新聞政治部長である橘優氏が顧問に就き、その誘いで岸井成格氏、後藤謙次氏、田崎史郎氏、島田敏男氏ら、お茶の間で馴染みのジャーナリストらが山口氏と共に二階幹事長を囲む懇親会が開催され、同社の宣伝に使われた。

官僚の中には確信犯もいるが、それ以外の政治家、官僚、マスコミはまさか詐欺師に利用されるとは夢にも思っていなかっただろう。

しかし、結果的に利用され被害が拡大したことは事実、国民の前に、正々堂々と総括し反省、謝罪ができなければ、政治家も官僚もマスコミも信用できない。



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