ダブル党首選後の政局

自民党の岸田総裁と立憲民主党の泉代表の任期満了に伴う党首選挙、立憲民主党の代表選は9月7日告示、同23日投開票、自民党の総裁選は9月12日告示、同27日投開票となり、与野党第一党の新党首が同じ週に決まる。

ダブル党首選後は、新内閣の支持率が高いうちに解散総選挙が行われる可能性が高いとみられている。

9月27日に新総裁が決まった後は、先ず9月30日の週に開催される臨時国会で総理大臣指名選挙が行われる。

この後、組閣および自民党役員人事と続き、所信表明演説とそれに対する代表質問といった新内閣発足後の動きが続くが、新総理は並行して経済対策の編成を閣僚に指示する見込みだ。

秋の経済対策については岸田首相が6月に予告をしており、先日も水産業に対する支援を盛り込むと表明、総選挙を行う可能性が高いことから大盤振る舞いの内容になるであろう。

その場合、補正予算の編成が不可欠となるが、審議を行うと早期の解散総選挙が難しくなるため予算の概要を示し、その信を問う形での解散となるだろう。

制約条件となる主な外交日程は、米国大統領選(11月5日)、APEC首脳会議・ペルー(11月10~16日)、G20首脳会議・ブラジル(11月18~19日)が挙げられる。

そのため年内に解散総選挙を断行する場合は、10月15日告示・27日(先負)投開票、11月12日告示・24日(先負)投開票、11月19日告示・12月1日(大安)投開票、この日程のどれかで行われる可能性が高い。

今回の総裁選は候補者が乱立し、選挙期間も長いことから誰がキングメーカーになるかを含め一筋縄ではいかないだろう。

究極の権力闘争である総裁選を経て、勢いをつけ解散総選挙に臨めるか、全ての国会議員は自身の選挙を見据え蠢いている。



 

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候補者が決まっていない自民、9区・10区

昨日「維新と立憲の立候補予定者が全く決まっていない」と書いたが、自民も決まっていない選挙区がある。
前回、9区三原朝彦氏、10区山本幸三氏がそれぞれ選挙区で敗れた後、総支部長(立候補予定者)はいずれも空席となっている。

自民党の衆院議員の席が空くというのは滅多にない話で、保守系の政治家なら誰もが目指したいところだろう。
9区では、かねてより大家敏志参院議員は衆院鞍替えを希望していると言われており、最近も頻繁に選挙区内で辻立ち姿を見かけたり、ポスターが新しく貼り替わったりしているという。
また、10区では 4選を果たしたばかりの吉村悠県議の名前が聞かれる。

ただ、今年2月の市長選で 武内和久氏を当初から応援し、自民党市議団を離脱した2人の市議の動きにも注目が集まっている。
特に9区の三原朝利市議は 三原朝彦氏の甥、知名度があり 無所属でも衆院選に挑戦するという噂もある。

近いうちに 党が公募を始めるということだが、9区の緒方林太郎氏(無所属)、10区 城井崇氏(立憲)は選挙に強いので 保守系が1本化しないと 勝負にならないだろう。
調整ができるかが鍵だが魑魅魍魎の世界、 この先 何が起きるか分からない。

立候補予定者が決まっていない維新と立憲

中身はともかく 外交でポイントを稼ぎ、支持率アップに努めている岸田首相、G7広島サミット後、最短で6月の国会閉会と同時解散という噂もあるが、福岡県でも まず困るのが維新と立憲、現職以外の候補者選定はこれからとなっている。

統一地方選で躍進した維新は全選挙区擁立を目指すとしている。
選挙区で勝つのは難しいだろうが、都市部においては浮動票が期待され、2・3・5・10区あたりで擁立か。
4万票を超えてくれば 比例復活の可能性が出てくる。
前回比例復活を果たした1区 山本剛正氏、4区 阿部弘樹氏もうかうかしていられない。

野党第1党の座が危うい立憲は、前回の様に野党共闘路線か、維新と何らかの協力体制をとるのか方向性が見えてこない。
そうした中での候補者選定となるが、統一地方選でも候補者擁立できなかった自治体もあり、人材不足の傾向にある。
福岡市議選では12人の公認候補を擁立するも、現職2名、新人3名が落選する結果に。
「無理な選挙戦略で使い捨て」と厳しい指摘もあるが、県連幹部からは反省の声も聞こえて来ない。
これでは いい候補者は集まらないだろう。

維新が候補者を出すと、自民・立憲 両党の票が食われるが、維新候補が立った福岡市議選の結果を見ると 自民が減らした票の方が かなり多かった。
その自民も、前回選挙区で負けた5・9・10区のうち、候補が決まっているのは5区の栗原渉氏だけ、9・10区の候補者選定を急ぐ必要があるのだが、すんなりとはいかない事情があるみたいだ。

ー 続 く ー