日産再建の波紋、揺れる行橋の夜

経営不振に直面し、再建の道を模索する日産自動車だが、その動向には、工場を構える福岡県苅田町に隣接する行橋市の繁華街にも影を落としている。

苅田町には飲食店が少ないこともあり、行橋市のJR行橋駅前は京築エリア随一の繁華街として知られ、日産の関係者らは、取引先の懇談や同僚の親睦の場として行橋市の店を利用し、地域経済に潤いをもたらしてきた。

しかし今回の経営不振問題で、スナック経営者らは日産の行く末を「死活問題」と捉え、固唾を呑んで見守っている。

日産自動車九州の幹部が常連だったというスナックの経営者によれば、昨年までしばしば開かれた日産や自動車部品メーカーの会合が、経営問題が深刻化した今年初め頃からめっきり減り、「この繁華街は日産を中心とした自動車関連のお客さんに支えられてきた。近頃は人もまばらで街がさみしくなった」と語る。

日産の再建計画は依然として全容が明らかになっていない中、苅田町の生産拠点(日産自動車九州、日産車体九州)は閉鎖されず、維持される見通しだが、日産は2万人に及ぶ人員削減を発表しており、九州の工場も「無傷ではいられない」(地場の自動車部品メーカー幹部)との見方が大勢。

日産の再建計画によっては取引がある部品メーカーも仕事が減り、人員整理に乗り出す恐れもあり、地域経済にさらなる打撃が及ぶのは想像に難くない。

どの業種でもリストラ実施時に対象として挙がるのは40~50歳代、あるラウンジ経営者は「最も足を運んでくださる世代。彼らが少なくなれば売上に大きな影響が出る」と憂慮する。

日産が今後どんな再建計画を発表するのか。
地元の自動車産業で働く人々だけでなく、飲食店を含め夜の街の住民も成り行きを注視している。



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苅田町議会議員選挙

24日、苅田町と大刀洗町で町議会議員選挙の結果が公表された。
苅田町では定数16人に20人が立候補、有権者数2万9756人、投票率49.57%、1万4750人が投票したことになる。

トップで当選したのが2期目となる末石伸二氏(52)、1915票という得票は投票した人のうち 約13%が末石氏に投じたことになり、ここまで1人に集中するのは地方議員の選挙では珍しい。
実は、末石氏は地元に工場を構える日産自動車の労組出身、さらには社会人野球の日産自動車九州の投手だったと知り納得。

それから、参政党の角崎明美氏(53)が5位で当選した。
角崎氏は飲食店経営で知名度があったほか、食の安全を訴え母親からの支持を集めた。
公明党と共産党以外の政党所属の議員が無所属で立候補している中、党名を掲げて上位当選したところが興味深い。

また、その共産党は過去には2議席を持っていたが、 2015年の選挙以降は1議席を死守するも今回議席を失った。
現職の梶原弘子議員(76)が不出馬となったため、立候補したのが2015年の選挙で落選した元職の木原洋征氏(79)、しかし519票で次点に終わった。
党員数の減少と高齢化で衰退の一途を辿っているが、党中央があの調子では今後もこの傾向は続くだろう。

ゴーンの次は

突然ゴーンとマスコミで鐘が鳴ったら、日産自動車の不祥事が次から次に噴出し、一般市民には考え難いケチ振りが露出している。その手口は巧妙で国民性の違いを、痛感させられる事件と言って良いだろう。
今回の事件は金融商品取引法事件として、東京の捜査当局が摘発した事件であるが、福岡にも検察庁の出先があり、なりを潜めていたが、同じような金融商品取引法違反を、近く摘発する噂が弊社のアンテナに引っ掛かった。早速取材すると、地元上場企業を舞台にした事件のようだ。
年末を控えているだけに、逆算すると12月上旬に、動き出す気配が濃厚で、仮に逮捕された場合は新年を鉄格子の中で、迎えることになる。



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技術の日本は・・・

江戸から明治に移り変わる中で、近代日本は工業化への道を進み、勤勉な国民性もあって、その技術力は世界に誇るものとなった。

原材料や燃料に乏しい島国・日本は、海外から材料を輸入して加工、付加価値を高めた製品を輸出しなければ生きてこられなかったわけで、技術力を培い高めることが日本の存在価値だといっても過言ではなかっただろう。

ところが今はどうだ。

バブル崩壊以降、失われた20年の間に、日本人は矜持、技術、道徳観念など、すべてを失ったかのようだ。

シャープ、東芝、三菱自動車に続いて、神戸製鋼所、日産自動車、スバルなど、日本を代表する製造企業の相次ぐ失態を見ると、情けなさを通り越して悲しみを覚える。

なんでもかんでも、安倍総理に責任を押し付ける気はないが、安部総理の驕りとどこか相通じているような気がしてならない。

近い将来、しっぺ返しが来るだろう。