速報! 美浦氏が永原氏を破る

6日、福岡県町村会の会長選挙が行われ、水巻町の美浦喜明町長が5期目を目指した大任町の永原譲二町長を破り新会長(1期2年)に決まった。
投票は無記名方式で行われ、美浦氏16、永原氏14、無効票1の僅差だった。

永原会長5期目なるか?⑥ ~問われる町村長の良識~

永原会長5期目なるか?④(2023年5月29日)で、永原町長が 「逃げずに反社と戦う町長として 関東や関西の警察関係者からは高い評価を得ているらしく、町長さん方には『頑張った』と言ってほしい」と述べたと書いた。
これは、法令違反には正当な理由があり 福岡県町村会の5期目をさせてもらうのに何の問題もない、ということを主張する中で出てきた発言だ。

しかし、永原会長5期目なるか?⑤(2023年5月30日)で書いた様に、脅迫行為で起訴されている組長の裁判において、永原町長とは食事やプレゼントをするなど交際をしていたとの証言がされている。
これが事実なら、「反社と戦っている」のではなく、内輪揉めの類と言えるだろう。
公の場での発言ということで、今後 マスコミが取材を続けていけば、更なる証言や証拠が出てくるのではなかろうか。

さて、会長選の対抗は水巻町の美浦喜明町長である。
各町村長宛に、美浦町長と賛同者の鞍手町 岡崎邦博町長の連名の手紙(下写真)が送付されてきたという。
そこには、過去の事件の反省から 任期を4期(8年)までと規約改正をした精神を遵守するという立候補の理由が綴られていた。

町村長が 5期目の永原町長に1票投じるのか、多選禁止を訴える美浦町長を選ぶのか、政界関係者の注目が集まっている。

- 了 -

永原会長5期目なるか?⑤ ~逮捕された組長の証言~

先週 5月24日、ある刑事事件の裁判の最終弁論が行われ結審した。
昨年11月に大任町の商業施設で、町内の土木建築業者の男性を脅した疑いで逮捕された指定暴力団 組長A氏の裁判である。

永原町長は、法令で定められている入札結果の公表を拒んでいた理由について、「町の発注工事を受注した会社に対する暴力団員の脅迫行為がエスカレートしており、住民の生命と財産を守る必要があるため」と説明していた。
しかし、3月7日にA氏が逮捕されたことを受け、同14日に記者会見を開き、「業者が反社会的勢力の影響を受けない環境が整った」として、4月1日から入札結果を公表するとした。


こうしたことから、裁判で A氏が何を語るか注目されていた。
傍聴者の話では、
「永原さんは、今でこそ暴力団排除の姿勢を打ち出しているが、23~24年前は 地元の暴力団3代目の取り巻きの1人で、企業舎弟のようなことをしていた。」
「永原さんとは みやこ町のHという割烹で 1席もうけたことがある。」
「白いハット(帽子)をプレゼントしたことがある。田川で白いハットをかぶっているのは、自分と永原さんくらいだった。」
などの証言があったという。

お友だち…。

永原町長の過去の話はこれまでも聞かれていたが、公の場で語られるのは初めてである。

- 続 く -


大任町のパンフレットで着用している
白いハット

永原会長5期目なるか?④ ~「頑張った」と言って欲しい~

マスコミが永原町長を批判している理由は、田川地区のゴミ焼却施設等の公共工事で不透明な点が多いのに 情報公開に消極的だからである。
入札結果を法令に反して非公表にしていることは、そのうちの一つに過ぎない。

理事会の中で、そういう点には触れず 法令違反を正当化するどころか、自分がいかに高い評価をされているという趣旨の発言をしているので、ご一読願いたい。

以下、永原町長の発言




マスコミは一点突破で法違反を仕立てるということだけで攻めて来たんですよ。
だからそこもね、ここにおられる皆さんは今、私が言ったから分かるけども ほかの町長さんは分からないと思います。
何で会長は法違反するのか、って言う。
改めなければ駄目じゃないかと。

じゃあ一つ聞きますけど、自分のところの町で そんなことが起こったら、反社と戦ってやりますか、町長様方。
自分の身に置き換えてください。
鞍手町は工藤会が居るでしょう。
繩張りがあるんですよ。


そういう事例があったら、町長さん方、「お前が死ぬか、それとも業者が」と言われて、被害届出して逃げますか。
逃げる人が殆どじゃないかと思いますよ。
戦いますか。
戦ってるんですよ私は。

だから 警察が一時間おきに家の周りを全部巡回してますよ。未だに。
そういう事態が起こったんですよ。
だからそれに対して私はしたんですよ。

だから知事も分かってるんですよ。内容は。
ただ表に出ないだけなんですね。
私はだから「法違反してる」などと言ってますけど、町長さん方には「頑張った」と言って欲しいんです。

私はそう思ってるんですよ。
反社と戦ってるんです。
だから警察も表立っては何も言いませんけど、福岡県では町長が人気が悪いと。
しかし、関東とか関西の方が、「こんな町長が今時居るのか」って言ってますよ。
言ってたんですよ。そうなんですよ。
私の自慢のようなことは言われませんけど、そういう声も警察関係者から聞きます。




まだまだ続く。

逃げずに反社と戦う町長として 関東や関西の警察関係者からは高い評価を得ているらしく、町長さん方には「頑張った」と言ってほしいそうだ。

ー 続 く ー

永原会長5期目なるか?③ ~規約改正はマスコミ対策~

福岡県町村会は 公的機関ではなく 任意団体であるが、市町村が拠出する予算で運営されており、各町村長や議員は公務として町村会の会合に出席している。
厳密には理事会の会議録は公文書に当たらないということだが、公文書に準ずるものとして捉えてよいだろう。

会議録の中で、公人にあるまじき 永原町長の発言があった。
それは規約が改正になった経緯についてである。

第11条 会長、副会長及び幹事の任期は2年とする。
2 会長の任期は、4期までとする。ただし、全国町村会の役員就任中で理事会の同意を得た場合は、この限りではない。

2010年に 福岡県町村会の汚職が問題となった際、当時の会長は10期目で、その頃の規約には 任期の制限(赤字の部分)はなかった。
永原町長は理事会で、規約を改正した経緯を次のように話している。

マスコミがうるさいので、マスコミ対策として じゃあ 町村会の自浄能力を発揮するという形で、取り敢えず4期という歯止めをかけようじゃないかという話が出ました。但しその時に、4期では山本会長のように九州会の役員にもなれないし、全国町村会の役員になれないと。だから、この中に特記事項として、『もし4期の満了が来た時点で役員をしていたらその限りではない。 その時に理事会の承認をいただければ5期目にも入れる』というようなことで、この特記事項を付けたんですよね。」

つまり、マスコミを騙すために4期までという多選制限を設けたというのである。
当時の町村長の方は、 こういった趣旨をご承知で この規約改正に賛同されたのだろうか。
マスコミも 随分と馬鹿にされたものだ。

現在の町村長の皆さんの考えは分からないが、永原町長は この事を 4月14日の理事会で話したのだから、間違いなく 「マスコミは騙せる」という考えの持ち主だ。
永原町長の発言、大任町や 永原町長が関わる一部事務組合から出てくる公文書、これらは全て信用するに値しないということである。

次回、議事録の中から 永原町長の承認欲求(褒めて欲しい、認められたい)が見てとれる発言を紹介したい。

ー 続 く ー

永原町長の5期目を決める町村長名

永原会長5期目なるか?② ~全町村長に送付された会議録~

会長を務める永原町長は、会長選挙を前にして  4月4日の定例理事会と 4月14日の臨時理事会の会議録を、全町村町長宛に事務局から送付させている。
ある町長の元に届いた会議録を拝見したが、21ページにわたり 文字数約3万字、うち8割は永原町長の発言である。
理事会に出席した別の町長の話では、永原町長が約90分間、延々と一人でしゃべり続けたという。

永原町長のその長い話の内容は多岐にわたるが、冒頭で

  • 2010年に起きた贈収賄事件の顛末
  • 規約が改正された経緯
  • 期数が多い方が 九州町村会で発言力が増し、全国町村会の役員になれること
  • 多選だから過去の過ちを繰り返すという認識は誤っていること
を述べ、続けて、
  • 大任町で入札規約適正化法違反を犯していたが、現在は解消していること
  • 会長任期を全国町村会の任期に合わせるという考えに対する反論
  • これまで全国町村会の役員になって 過疎法の成立や宝くじ補助金の分配で福岡県に貢献してきたこと
  • 5期目が決まれば、全国町村会で会長代行になるのが内定していること
など、同じ話を繰り返しながら説明している。

何が言いたかったか まとめると、
「これまで全国町村会の役員になって福岡県の町村のため尽力してきた。役員になるためには期数が多くなければならない。批判する人はそうした事情を理解していない。法令違反を犯したという指摘する人がいるが、町民を反社から守るためだった。今は解消しているので問題はない。禍根を残さない様に 選挙なんかしない方がいい」
ということだ。

永原町長にとって、自分を否定する理事がいることが 許されなかったのではなかろうか。
その場にいた理事は、延々と話を聞かされて さぞ お疲れになったに違いない
恐らく、そのうち どうでも良くなって、「もうわかった、あなたが正しい、面倒なので やりたければやんなさい」という心境になるのではないかと想像する。
相手に隙を与えれば 更なる批判が出てくるかもしれない、そんな心理が働いたのかもしれない。

この21ページの会議録の中で、聞き捨てならない問題発言があったので、次回紹介したい。

ー 続 く ー

前町村長に送付された4月4日と14日の会議録

 

永原会長5期目なるか?① ~慣例破り選挙へ~

6月6日、31町村から構成される 福岡町村会の会長選挙が行われる。
現在の会長は 大任町の永原譲二町長、間もなく4期目(1期2年)が終わろうとしてる。
事務局によると、会長は指名推薦で決まるのが慣例で、30数年前に副会長選挙があった記録はあるが、会長選挙の記録は確認できないという。

今回選挙となったきっかけは、規約で会長任期が4期(8年)までとなっているにも拘わらず、4月4日の定例理事会において、正副会長から 永原氏の5期目続投で同意を求める提案があったことだ。
ちなみに、副会長は 篠栗町の三浦正町長である。

実は、福岡県町村会では過去に贈賄事件があり、再発防止のために多選を制限し 4期までに規約を改正した経緯がある。
参考 → 福岡県町村会汚職事件

その改正した規約には「全国町村会の役員就任中で 理事会の同意を得た場合は この限りではない」という但し書きが添えられている。
永原町長は現在 全国町村会の副会長を務めており、この但し書きに該当するので 5期目は可能というのが提案理由だった。

しかし、「全国の役員だからといって5期目も正副で決めるのはどうか」と、待ったをかけたのが 水巻町の美浦喜明町長である。
確かに、会長任期 は6月6日、それに対し全国町村会の役員任期は7月30日と約2ヵ月遅く、次の改選で役員にならない可能性があるので、あまり意味をなさない但し書きと言える。

美浦町長は、「会長任期を全国町村会の任期に合わせ、4期までというのを厳守するべき」と主張している。
この日は 話を持ち帰ることにして、1週間後の4月14日の 臨時理事会に結論は持ち越されることになった。

ー 続 く ー


 

大臣の要請を無視・永原町長

西日本新聞が27日、発注工事の入札結果を大任町が1年以上非公表としており違法状態であることを報じた。
翌28日にはRKBテレビが、永原譲二町長の肉声データと 斉藤国交大臣のインタビューを交えたニュースを放送、笑わせてもらった。
それによると、永原町長が入札結果を公表しないのは、「落札したことが分かれば ヤクザにソーメンを売りつけられるなど たかられるので、業者が要望しているから」ということだ。


→ RKBニュース 町長「ヤクザがそうめんを1万円で売るから」

町長の発言だけに真実だろう。
だが これでは、子育てに相応しい移住先を探している若い世代は、真っ先に候補地から消去するのでは。


政治家なら若者を増やすことで街を活性化させようとするものだが、町長自らがテレビ局の記者に恐ろしい町のイメージを語ることは有り得ない。
もちろんメディアは、不都合な情報を隠蔽するための言い訳と思っている。
公表すれば 不正の証拠の山、政治生命に関わることだろう。

ニュース後半では斉藤国交大臣が当日の記者会見で、「法令違反は改善してもらわなければならない。今年6月に直ちに公表するよう大任町に要請した」と語る映像も流れた。

→ 国交省 斉藤国交大臣 会見要旨

これで 国交大臣の要請すら無視する町長ということがはっきりした。

ちなみにこの方、以下の組織のトップを務めるが、まともな運営ができているのか心配になってきた。
・ 全国町村会(会長代行)
・ 福岡県町村会(会長)
・ 福岡県介護保険広域連合(連合長)
・ 田川郡東部環境衛生施設組合(組合長)

町民の命を守れるリーダーを

添田町では町長選挙(17日投開票)が始まっているが、ちょうどいいタイミングで 週刊FRIDAY(7月22日号)に同町内の危険な盛り土の記事が出ていた。
タイトルは「約30mの巨大盛り土が出現 ~台風シーズンを前に近隣住民から悲鳴が!~」。

記事によると、許可された高さを6mもオーバー、県は3度の行政指導を行っている、残土処理場で土砂を積み上げているのは 大任町の永原譲二町長の娘婿が代表を務め建設会社とのこと。
地元関係者の話では、同処分場に掲示してある看板には、管理者として 永原町長の息子の名前が記載されているという。
大任町では4年ほど前から汚泥処理施設やゴミ焼却施設の建設に係る土木工事が行われ、大量の土砂が搬出されているはずだが、その全てが添田町の処分場に運び込まれたのだろうか。

永原町長と言えば、全国町村会副会長(福岡県町村会会長)、福岡県介護保険広域連合の連合長、田川地区広域環境衛生施設組合の組合長など 要職にあり、コンプライアンスの徹底には厳しい方と聞いている。
まさか大任町の公共工事で出た土砂を、家族の管理する処分場に運び込むような「我田引水」を許すはずがないのでは?

問題は添田町の町長選、隣町の町長の息子による法令違反で土砂が積み上がり、添田町民に恐怖を与えているのは事実だ。
町民の命を守るため、相手が誰であっても、例え特殊警棒で威嚇してきても、堂々と もの申せるリーダーが望まれていることは間違いない。