聖火ランナーに紛れた政治家(後)

K氏は平成19年4月、当時勢いのあった民主党公認で県議選糟屋郡(定数3)に立候補しトップで当選、同党政権下の同23年には公認候補として無投票で再選された。
しかし、民主党が下野した後に離党、同27年の選挙では無所属で挑戦し、次点の農政連推薦候補を僅差で抑え3選を果たした。

平成31年4月の統一地方選挙、当初 K氏は4選を目指し、3カ月前の1月には志免町内で 政治資金パーティを開催、自治労福岡県本部は 150万円分のパーティチケットを購入している。
ところが、選挙前に情勢が不利と判断、直前に「本業(警備会社経営)に専念する」という理由で出馬を取り止め 支援者を驚かせた。

聖火ランナーに応募したのはその後、本当に引退して本業に専念して出場したのであれば 文句はつけられない。

しかし、県選挙管理委員会に確認したところ、自身が代表を務める政治団体の解散届は未だ提出していないばかりか、自宅には今でも 政治活動用の看板(期限:令和5年6月まで)を掲示したままだ。
更に最近は、自民党県議団の幹部との関係を口にしながら「前県議会議員」という肩書の名刺を配っているという。

それもそのはずで、地元では 2年後の志免町長選を目指しているという噂があるのだ。
だが 以前の支援者からは 「今のうちに保守層に入り込んで 楽に選挙で勝ちたいという思惑が透けて見える」と厳しい声が上がっている。

選挙に出たいなら堂々と政治活動を行なえばいいが、応募要件を満たさないイベントに 身を隠して出場するような人物は、それ以前の問題と言えるだろう。

ー 了 ー

聖火ランナーに紛れた政治家(前)

緊急事態宣言が出された中での、福岡県における東京オリンピック聖火リレーは、大会関係者が最大の知恵を絞った結果、5月11日・12日の2日間に亘り、無観客での点火セレモニーという形で開催された。

その神聖なる点火に、応募要件を満たさないランナーが紛れていたことが判った。
糟屋郡選挙区の県議会議員として3期務め 2019年の統一地方選挙で勇退した(はずの)K氏(60歳)だ。
現在も政治家として活動中であるにも拘わらず、地元「志免町」ではなく「宗像市」のランナーとして出場し、ポーズを決めていた。

聖火ランナーの応募要件には、「公職の候補者や候補者となろうとする方、政党や政治団体の党首およびこれに準ずる方は聖火ランナーになることはできません。」とある。



K氏は今でも政治活動を続けている。
福岡県に確認したところ、県が選考していれば 当然 要件を満たしていないため外れることになるが、K氏は大会スポンサー枠から応募した様で、県の担当者は K氏が出場していたことに気が付かなかったという。

東京オリンピック2020聖火リレーのホームページには、K氏の志望動機が次のように記されている。
「地域の代表たる公選職としても活動をしてきましたが、今度は、企業人という新しい形で社会の安全を守る仕事に専念するため、このたび公選職を勇退したところです。」

志望した時は2019年、4月に県議を辞めたばかりで その気持ちに偽りはなかったかもしれないが、その後 気が変わったようだ。

ー 続く ー

糟屋郡冨永県議、藤木篠栗町議候補が総決起大会

13日クリエイト篠栗で、午後7時から立憲民主党の冨永芳行県議予定候補(35)と藤木たかひろ篠栗町議候補(30)の総決起大会が行われた。
連合福岡や自治労の県副会長や副委員長、並びに野田国義参院議員らが挨拶をし、シンガーソングライターで冨永芳行氏と早稲田大学同級生の冨永ゆうすけ氏が、歌とトークで応援のエールを送った。
その後、藤木氏が篠栗町の改革や当選後の抱負、また冨永氏は告示まで2週間余りで、力強く県政への新しい息吹を送りたいとの抱負や、人生100年時代へ向け、4世代が同じ時代に生きる為のビジョンを熱く語っていた。
最後にガンバロー三唱で会場を盛り上げた。
約250名の参加者から盛大な拍手が送られ、午後8時過ぎに総決起大会は終了した。



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糟屋郡に立憲が新人擁立

来年4月の糟屋郡県議会議員選挙に、立憲民主党が新人で若い、冨永芳行氏(35)を、公認候補として発表した。
同選挙区の現職は、自民党の吉松源昭氏、公明党の西尾耕治氏、国民民主党の小池邦博氏、3人の現職である。
来春の選挙には小池氏が勇退する模様で、冨永氏は小池氏の地盤である7町の町職員労働組合(自治労)を、そのまま引き継ぐ為に、朝の街頭活動に加え、各町の自治労の挨拶回りを精力的行っている。
また、現志免町町議会議員の吉田大作氏も立候補に強い意欲を見せているとの噂が流れている。
来春の県議会議員選挙は、吉松氏、西尾氏、冨永氏、吉田氏の4人の選挙戦になる様相が出てきた様だ。



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