聖火ランナーに紛れた政治家(前) [2021年7月3日08:45更新]

緊急事態宣言が出された中での、福岡県における東京オリンピック聖火リレーは、大会関係者が最大の知恵を絞った結果、5月11日・12日の2日間に亘り、無観客での点火セレモニーという形で開催された。

その神聖なる点火に、応募要件を満たさないランナーが紛れていたことが判った。
糟屋郡選挙区の県議会議員として3期務め 2019年の統一地方選挙で勇退した(はずの)K氏(60歳)だ。
現在も政治家として活動中であるにも拘わらず、地元「志免町」ではなく「宗像市」のランナーとして出場し、ポーズを決めていた。

聖火ランナーの応募要件には、「公職の候補者や候補者となろうとする方、政党や政治団体の党首およびこれに準ずる方は聖火ランナーになることはできません。」とある。



K氏は今でも政治活動を続けている。
福岡県に確認したところ、県が選考していれば 当然 要件を満たしていないため外れることになるが、K氏は大会スポンサー枠から応募した様で、県の担当者は K氏が出場していたことに気が付かなかったという。

東京オリンピック2020聖火リレーのホームページには、K氏の志望動機が次のように記されている。
「地域の代表たる公選職としても活動をしてきましたが、今度は、企業人という新しい形で社会の安全を守る仕事に専念するため、このたび公選職を勇退したところです。」

志望した時は2019年、4月に県議を辞めたばかりで その気持ちに偽りはなかったかもしれないが、その後 気が変わったようだ。

ー 続く ー