(08年3月号掲載) こう話すのは、福岡市中央区白金2丁目にある小規模通所授産施設「アトリエのぞみ」の主任指導員、藤みよ子さんだ。 アトリエのぞみは1996年4月、家族会「のぞみ会」を母体に、精神障がい者のための社会復帰施設として設立された。当時、福岡市中央区にはこのような施設がなかったため、中央保健所が全面的に応援し、地域にも働きかけたこともあって、幅広いバックアップが得られたのだという。施設を運営する社会福祉法人「風」の理事長を地元の高宮校区自治協議会の原田陽次会長が務めていることでもそれが分かる。 利用者は現在、20歳代から60歳代までの20人。主な作業として慶弔物の箱詰めやラッピング、箸の袋詰め、パソコンを使って資料の打ち込みや名刺作りなどを行うほか、調理実習やスポーツ、音楽に親しむ会、英語学習など、それぞれ月1~2回のさまざまな行事に取り組んでいる。 「精神障がいは目に見えない障がいで、一見健康そうに見えるので、なかなか理解が進まないのが悩みです。皆、すごく繊細でやさしいんですが、ちょっと一言足りないとか躊躇するとか、コミュニケーションの問題があります。そうしたところをこの施設で作業や行事に取り組む中で克服していくことを目的にしています」 毎年1回、利用者それぞれの個性にあった出し物で発表会を開く。絵を発表したり、本の朗読を行ったり、自分でつくった詩集を読んだりとさまざま。「初めのうちはなかなか発表できないんですが、次第に個性が出てきます。すでに3人が個展をやりました。自分で喫茶店の会場を探し出してやった人もいるんですよ」 1年間を通して皆で取り組むのが、毎年11月ごろに開くチャリティーコンサート。声楽家やシンガーソングライターなどプロのアーティストの助けも借り、毎月の音楽に親しむ会で選曲したり曲の意味を学んだりしてコンサートの準備を進める。チャリティーコンサートはすでに8回。「アトリエのぞみ」の姿を外部に発信する定番のイベントになっている。 冒頭にも述べたように地域とのつながりは密接。公民館の文化祭やクリスマス会、校区の夏祭り、小学校PTAが行うバザーなどには必ず声がかかり参加する。施設の側でも月に1回、地域貢献として公園などの清掃を、設立以来続けている。 「障がいを理解するには直接触れ合うのが一番。ぜひ気軽に立ち寄ってください」と藤さんは呼びかけている。 「アトリエのぞみ」 福岡市中央区白金2-4-2
「自治会や公民館、小学校、民生児童委員さんをはじめ、親身になっての応援を地域の皆さんからいただいています。特に民生児童委員さんは地元の高宮校区をはじめ近隣の校区から定期的にボランティアで来てくださって、本当に感謝しています」
TEL 092-522-0525
地域に支えられて歩む アトリエのぞみ [2008年4月4日08:55更新]
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