抜けなかった伝家の宝刀 [2021年9月2日09:05更新]

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並み居るライバルを退け、ようやく手にいれた総理の椅子、誰もができるだけ長く座り、ともすれば歴史に名を残したいと思うだろう。
そして、総理にしか与えられていない解散権という「伝家の宝刀」は、在任中にどうしても行使したい特権という。

安倍前総理は、野党のみならず 与党までが油断した絶妙のタイミングで 宝刀を抜き、その椅子を守り続けてきた。

菅総理の場合、携帯電話料金の引き下げなど分かりやすい政策で、就任直後の 国民の人気が高い時期に、与党から早期解散を求める声があった。
しかし、新型コロナウイルス感染の波が押し寄せたことと、東京オリンピック・パラリンピックの日程により、そのタイミングを逸してしまった。

そして 任期満了が迫り、総裁選前が最後のチャンスだったが、党内から反発が強く諦めざるを得なかった。
菅総理が「伝家の宝刀」を抜いたことを憲政史に刻むためには、総裁選・総選挙を 何が何でも勝ち抜き、第100代内閣総理大臣に指名されなければならないが、風向きが怪しくなってきた面も垣間見え、なりふり構わぬ人事が行われるようだ。