福岡JC(福岡青年会議所)は、福博の未来を担う若き経営者が集う団体として知られているが、若さゆえ 遊びが過ぎて 本業の経費を使い込み 立ち行かなくなる者も ごく稀にいるという。
福岡市早良区に本社を置くN社は 2013年、関西出身の R氏が 21歳で設立した不動産管理会社である。
人脈を広げるため R氏は福岡JCに加入、その甲斐あってか 19年12月期には年商1億円まで業績を伸ばした。
福岡市内に賃貸マンションを所有する Aさんは 14年秋頃、高校ラグビー部の先輩で 上場企業の役員から R氏を紹介され、N社とマンション管理を委託する契約を交わすことに。
ところが 契約後、徐々にトラブルが頻発するようになる。
例えば、新規の入居者に清掃しないで鍵を引き渡す、マンションにゴミが散乱していても片づけないなど 基本的な業務の怠慢、更に 工事業者への代金の滞納や未払い、架空請求・二重請求・水増し請求が発覚、口頭で注意すると その場しのぎで嘘でごまかすことが続いた。
普通に営業していれば このようなことは起きないが、恐らくこの時点で 会社経費を 他の目的(遊びや投資など)に使い込んでいたものと想像する。
さすがに頭にきた AさんはN社に契約解除を申し出るも、弁護士を通じ 契約は有効という理由で拒否、そこで 21年4月、Aさんは契約解除を求めてN社を提訴した。
N社は「オーナーへの支払いは滞りなく続けており 信頼関係は壊れていない」と一方的に主張し 係争中である。
若い起業家を応援したつもりが仇となって返ってきた Aさん、先輩の紹介より与信調査が大切という教訓になったのでは。
N社は他の複数の管理物件でもトラブルが原因で契約打ち切りが続いていることが判っており、資金ショートしていることが窺われるが、R氏も 倒産すれば JCの仲間に顔が立たないため、何としても Aさんとの契約を継続させたいものと思われる。
ちなみに、現在 R氏はJCの某委員会に所属、ゆくゆくはJC東京事務所進出を目指しているというが、組織として メンバーがこうしたトラブルを抱えていることを把握しているのだろうか。
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