大牟田市新体育館建設の不思議 ⑩ ■ あの手この手の設計業界

大牟田市新体育館のDB業者の業者選考が7月下旬から8月上旬にかけて実施されるが、その後 続けて「CMR」と「監理」の業者選考も予定されているという。
大牟田市民のために、内容的にもコスト的にも 最良の体育館が建設されることを切に願っている。

一般的に、市庁舎や総合体育館、学校等の大型公共施設建設にあたり、行政職員は よりよい施設を最安のコストで創るための 最良の業者選考方法を思案している。
一方、業者は 受注を確実なものにするために あの手この手を考えてくる。
特に設計業界にとっては、業者選考の主流となっている公募型プロポーザル方式は、相性が良かったと言える。

設計業界は、自治体に建設に精通している職員が不足している点をよく理解しており、発注者(自治体)と施工会社の間を取り持つ CMR(コンストラクションマネージャー)という 新しい職種を発案し、国の後押しもあって CMRを新たな業務として採用する自治体が徐々に増えつつある。
施設建設に関わる「基本計画」「基本設計」「実施設計」「監理」という設計会社の業務に、「CMR」が追加され、業界の思惑が実った格好だ。

また、業者の数が極めて多い建設業界と異なり、設計の世界は意外と狭く、持ちつ持たれつのような印象を受ける。
① A社が本気だから 手を挙げないでおこう
② 参加するけれど 失格となって A社に協力しよう
③ 参加するけれど わざと負けて A社に協力しよう
など、これまでのプロポーザル方式の結果を見ていくと、ある意味 助け合いの関係が見え隠れする。
特に、公募型プロポーザル方式の場合、①のケースが多いと思われ、② 及び ③になると明らかに談合と言えるのだが、証拠は残らない。

プロポーザル方式には、こうした盲点があるということを 自治体は認識し、次の選考に向けて対策を講じていく必要がある。

これまで、基本計画「梓設計」の後は、 基本設計「山下設計」、 CMR「明豊ファシリティーワークス」と 日本コンストラクションマネジメント協会のお友だちで決まってきた感がある。
今後「DB業者」「CMR」「監理」の業者選考が控えている。

大型公共施設工事の発注に慣れない 地方の自治体を、お友だちで食い物にする悪しき前例とならないよう、今後も注視していきたい。

ー 了 ー

大牟田市新体育館建設の不思議 ⑨ ■ 出雲市プロポーザルの勝者

もう一つ、下関市新総合体育館整備事業と同時期にプロポーザル方式で決まった出雲市新体育館整備運営事業を紹介したい。

鹿島建設JV、鴻池組JV、西松建設JVの3JVが参加し、提案上限価格の99.9%という金額で 最も高かった鹿島JVが受注、最安の鴻池組JVより 約1億5400万円高いという結果に終わった。
こちらも 下関市同様、加点審査点で逆転している。

そして、やはり目を引いたのが、梓設計が構成企業として名を連ねていることだ。



同月に行われた体育館整備事業のプロポーザル、共通しているのは入札価格が高いJVが加点審査で逆転していること、そして梓設計が構成企業として入っていることである。
体育館整備事業の「勝利の方程式」に、梓設計が不可欠という認識が、業界関係者の間に広がったことだろう。

ー 続 く ー

大牟田市新体育館建設の不思議 ⑧ ■ 下関市プロポーザルの勝者

今年3月、下関市新総合体育館整備事業と出雲市新体育館整備事業の業者選考がプロポーザル方式で行われ、その結果が興味深い。

下関市新総合体育館整備事業は、提案上限価格 約93億2999万8000円に対し、日立キャピタルJVと九電工JVの 2JVが参加、日立キャピタルが総合評価点で1位になり受注を決めた。
入札価格では 日立キャピタルJVの方が九電工JVより 10億円以上も高かったにも拘わらず、性能評価点(①事業計画全般、②設計業務、③建設・工事監理業務、④維持管理業務、⑤運営業務、⑥入札者独自の提案)の加点審査で上回り、僅差の逆転勝利となった。

下関市民にとって 良かったか悪かったか分からないが、大成に〇〇〇の息子がいるからとか 前総理の要請に元秘書の市長が応じたから等、根も葉もない噂が飛び交っている。
注目すべきは、梓設計がいる方が勝利したことだ。



ー 続 く ー

大牟田市新体育館建設の不思議 ⑦ ■ 糸島市庁舎設計ポロポーザルも1社で決定

梓設計は業界トップクラスで 実力、実績共に 素晴らしい企業である。
大牟田市新体育館建設で、
梓設計が本気を示したことで 業界内で他社が遠慮したと思われるのは前述の通りである。

同じく県内で、梓設計が参加したプロポーザルにおいて、他社が遠慮したと思われるケースがある。
令和元年7月に実施された 糸島市庁舎の基本設計・実施設計・監理業務の公募型プロポーザルは 予定価格 214,457,000円に対し、梓設計1社(者)が参加、審査の結果、191,400,000円 で梓設計に決定している。



市役所に尋ねたところ、1社参加となった理由は特には分からないとのことだった。
競合がなく、1社のみで決まるのは市民にとっていいことではない。
提案内容は1つで比較対象がないばかりか、価格も1社の言値で決まる。

現在、計画や設計・建築の分野の発注方式で、主流になっているプロポーザル方式だが、必ずしも発注者の思惑通りに進んでいないのが現状だ。

競争入札と違い プロポーザル方式は業者にとって 手間がかかり面倒、更にJVを組むとなれば多くの労力と時間を要する。
競合が多かったり、有力な参加者がいたり、取れる可能性が低ければ 無駄な参加は避けたいところだろう。
そのため参加者が限られ、発注者は 数少ない提案の中から選考せざるを得なくなる。

今回の大牟田市の一連のプロポーザル選考結果を見るにつけ、現在のプロポーザル方式では限界があるように思われる。

前述の業界関係者が プロポーザル方式の問題を指摘する。

「業界ではプロポーザル方式そのものが恣意的に決められるというのが常識です。
選考委員は発注者の息がかかっていることが多く、市の関係者が半数以上という酷い自治体もあります。
地元の首長や国会議員の筋から どこの業者が取りに来るか想像はできますので、手応えがなければ他社は 鼻から参加せず、無駄な労力を使うことはしません。
でもそうなって困るのは 本命の会社、1社のみの参加となると 議会で追求されることもあるので、競争しているように見せるために、形式的にお友だちに参加してもらって 体裁を整える必要が出てくるのではないでしょうか。」

仮に体裁を整えるために ダミーに参加させるとなれば、それこそ出来レース、談合だ。

次回、今年プロポーザル方式で体育館建設の業者選考が行われた2つの自治体の結果を紹介する。

ー 続 く ー

大牟田市新体育館建設の不思議 ⑥ ■ DBプロポーザルに梓が参加?

大牟田市新体育館整備の最終段階で DB(実施設計及び施工)を行う業者の プロポーザル方式による選考が 下記日程で行われる。
既に、参加表明の締め切りは終わっており、あとは技術提案の評価が7月下旬~8月上旬に予定されている。

参加条件は、経審1500点以上のゼネコン、経審790点以上の市内業者及び設計会社3社によるJVとされ、梓設計が準大手ゼネコンF社と地場U社とJVを組んで参加表明をしているという噂がある。



業界関係者は次のように話す。

「今回の大牟田市新体育館、梓さんの本当の狙いは額の大きい(約50億円)デザインビルドでしょう。
まず予定価格の半分に近い額で基本計画を受注した時点で、業界内で梓さんの本気度が分かりました。
それから他社は遠慮したようで、その後の基本設計とCMR(業者選定支援)のプロポーザルには お友だち以外は参加しませんでした。
基本設計は 1社参加でしたし、CMRは2社の参加でしたが1社が失格したので実質1社、不自然ですよね。
DB(実施設計及び施工)のプロポーザルも 梓さんのグループ以外に 参加するJVがいくつあるか見ものです。
競合があったとしても 結局梓さんところが勝つと思います。」

妙に説得力のある内容だが、確かに ここで梓が取らなければ 何のために基本計画を半額で受注したか分からない。

ー 続 く ー



 

大牟田市新体育館建設の不思議 ⑤ ■ CMRと設計会社の強い絆

一般社団法人日本コンストラクション・マネジメント協会(以下CM協会)という団体がある。
コンストラクション・マネジメント方式とは、建築物の発注や管理業務において、これまで発注者と施工業者と直接やり取りをしていたものを、コンストラクションマネージャー(CMR)に間に入ってもらう 発注方式で、発注者側の時間や労力、金銭的コストの削減ができるとして、公共工事で 採用する自治体や団体が増えている。

CM協会は、その発展と普及を目的に 2001年に設立された団体で、その現在名簿に記載されている事業数は 団体会員26、個人会員5、会員を見ていくと、CMに特化したコンサル会社もあるが その性格上 設計会社が多い。

そして、注目すべきは協会の役員(下表)だ。
会長には ㈱山下設計のグループ会社 ㈱山下PMC代表取締役社長が、そして 常務理事に 明豊ファシリティワークス㈱代表取締役会長 と ㈱梓設計の執行役員が就いている。
これを見ると、CMRと設計会社はそもそも強い絆で結ばれている印象を受ける。

そう言えば、SAGAアリーナの基本設計業者選考の際のCMRは 山下PMCで、プロポーザル方式で 梓設計が最優秀者に選定されていた。

大牟田市新総合体育館整備事業に話を戻す。

梓設計  →  明豊ファシリティワークス  →  山下設計

これが、今までの流れとなっており、間もなくデザインビルド方式の業者選考が始まる。

ー 続 く ー

一般社団法人日本コンストラクション・マネジメント協会 役員一覧

大牟田市新体育館建設の不思議 ④ ■ CMR選考で2社中1社失格

③ 令和2年 事業者選定等支援業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)

次は事業者選定等支援を担う業者、いわゆる コンストラクションマネージャー(CMR)と呼ばれる業者の選定である。
公共施設整備は、基本設計 → 実施設計 → 施工 という流れであれが、ここ数年、施工業者(デザインビルド方式を含む)の選定に、自治体が CMRの手を借りるケースが増えてきている。



発注者する自治体は、CMRからの技術的な助言・指導により 工事の品質を確保でき、事業全体を最適化することでコストダウンができるメリットがあるとされている。
CMRはその性質上、業務を設計会社が担っており、後述するが、ある意味 業界に創出された新たな業務と言える。

話を戻すが、CMR選定においては また不思議なことが起こった。
公募型プロポーザル方式で募集があったのが昨年7月、応募したのは2社、A社と 東証1部の明豊ファシリティワークス㈱だった。
1次審査では、A社の点数が上回っていたので 相応の実力を持つ設計会社だったと思われる。

ところが、1次審査後に応募要件を満たさない項目があったことが発覚したということで失格になり、2次審査に進めなかったというのだ。
結局、1社のみの審査で明豊ファシリティ―ファークスに決定、2552万円で契約が結ばれた。

事業者選定等支援業務も 基本設計に続き1社で決まる結果になったが、これは偶然と言えるだろうか。

ー 続 く ー

大牟田市新体育館建設の不思議 ③ ■ 基本設計に応募したのは1社のみ

ちなみに、805万円もの随意契約だったが 市のホームページでは公表されていない。
大牟田市の契約規則には、「工事に係る測量、設計等の委託契約 50万円以上」の随意契約は公表することになっている。

この点を尋ねたところ、基本計画は設計ではないので 規則に該当しないという回答だった。
厳密には設計ではないが、委託先は設計会社だ。
それに、該当しないから公表していないという理由は、情報公開制度の趣旨に反していると指摘されても仕方がないだろう。

 

② 令和2年 基本設計策定業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)

基本計画の次は基本設計、大牟田市のホームページには、昨年5月に 公募型プロポーザル方式の公募が広告され、6月末に最優秀者が決定したことが書かれている。

書かれていることは間違っていない。
しかし、これだけ読むと 複数の業者が技術提案をしたように捉えられるが、実際に参加したのは ㈱山下設計1社のみ、 4741万円の契約である。

仮に指名競争入札の場合 1社入札は成立しないが、プロポーザル方式だったから 1社応募でもセーフだった。
審査した結果、同社の提案は素晴らしかったということだが、競争相手がいれば 更にいい提案があったかもしれない。
参加者が少なかった理由について市の担当者に尋ねたところ、「基本設計業務のみというのは 設計会社にとって旨味の少ないためでは」ということだった。

山下設計は、令和元年6月の基本計画の見積り合わせの際、予算額1500万円と分かっていながら 1500万円で見積った いわゆる 取る気がなかった業者だ。
業界大手の山下設計に 基本設計を取る旨味があったということか。
それとも何か他に メリットがあったのだろうか。

ー 続 く ー



 

 

大牟田市新体育館建設の不思議 ② ■ 基本計画の見積り、本気は2社

順を追って見ていく。

① 基本計画策定業務(見積もり合わせ・随意契約)

平成31年度(令和元年度)の当初予算では、1500万円が基本計画策定費用として計上されていたが、令和元年6月に 見積もり合わせで ㈱梓設計(東京都)に決定、契約金額は805万円だった。
見積り合わせとは、発注者(市)側が 市に登録した業者の中から、条件に合致した業者数社に見積もりを依頼した上で決定することで、随意契約となる。

そもそも 予算が1500万円の高額にも拘わらず、なぜ随意契約かという疑問がある。
通常、市町村が随意契約できるのは 工事または製造の請負においては130万円以下とされているが、性質または目的が競争入札に適しない場合は随意契約できると 法令で認められている。
確かに、総合体育館の基本計画なので 誰でも参加できる一般競争入札には適していないと思われるが、多くの自治体で「指名競争入札」や「プロポーザル方式」で業者選定が行われることが殆どだ。

見積り合わせの結果だが、見積りを6社に依頼、そのうち3社が辞退している。
残った3社が見積った金額は下表の通りである。



落札した梓設計が 805万円、パシフィックコンサルタンツ㈱が1189万円、㈱山下設計が 1500万円 と 金額にかなりの開きがあった。

予定価格は事前、事後も非公表ということだが、当初予算の額が1500万円ということは業者も調査済みだったはずで、このことから本気で取りに来たのは、梓設計とパシフィックコンサルタンツの2社だったと思われる。
それにしても、予算の半分近い金額で見積もった業者、その思惑は…?

ー 続 く ー

 

大牟田市新体育館建設の不思議 ① ■ 50億円以上のプロジェクト

大牟田市の市民体育館は お世辞にもきれいとは言えない。
築47年が経過、耐震基準を満たしておらず、またバリアフリー対策もされていない、昭和の遺物だ。
市民から早期建て替えの要望が出るのは 当然のことである。

市は 新体育館建設のため、平成26年より基礎調査を開始し、市民の意見聴取を経て今年度実施設計から建設までを担う業者選定を進めているところで、同5年度中の完成を目指している。

市民が心待ちにする新しい総合体育館、大牟田市では滅多にない50億円以上のプロジェクトだ。
弊社も注目していたところ、これまで競争らしい競争がない業者選考が続いているという情報が入った。

令和元年以降、当事業に係るの業者の選考は以下の4つ、選考方法を整理してみると次のようになる。

① 令和元年 基本計画策定業務(見積もり合わせ・随意契約)
② 令和2年 基本設計策定業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)
③ 令和2年 事業者選定等支援業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)
④ 令和3年 実施設計及び新築工事業務(公募型プロポーザル方式・随意契約)

調べたところ、確かに ①から③まで 参加業者は少なく すんなりと決まっていた。



ー 続 く ー



 

大牟田市総合体育館・基本設計は1社入札

公共施設の工事において、基本計画から基本設計、実施設計の一連の設計業務を、同一の業者が受注するケースが見られる。
しかし、基本計画策定後の基本設計の業者選定をする際、往々にして同業他社が遠慮する暗黙のルールがあるようだ。

大牟田市の総合体育館新築工事に伴う基本設計の業務委託先が6月30日、1社入札となった㈱山下設計(東京都)に決定したが、昨年6月に基本計画を受託したA社が引き続き受注すると予想していた関係者からは驚きの声が上がっている。

なぜA社が受注しなかったのか。
その答えは単純で、基本設計業務の簡易公募型プロポーザル実施要領における参加資格に、「基本計画策定業務受託者でないこと」と明記されており、そもそもA社は除外されていたのだ。

久留米市周辺が最近騒がしいこととは関係ないと思われるが、政界引退後も影響力のある大物政治家と近いと言われ、トップセールスで大型公共工事の受注に成功してきたA社にとっても、参加除外となったのは意外だったのではなかろうか。

それにしても、実施要領はホームページ上から誰もが入手でき、A社の除外は知り得た情報だったにも拘わらず、約4500万円の契約金額の事業に1社しか参加しなかったのだろう。
考えられるのは、同業他社が業界の暗黙のルールに加え、営業に長けたA社が受注するものと端(はな)から諦めたことくらいか。

大牟田市長選挙・関好孝氏が当選

11月17日投開票の大牟田市長選挙は、元県環境部長の関好孝氏が激戦の末、前市長の古賀道雄氏を破り当選を果した。

選挙中盤までは知名度に勝る古賀氏のリードが伝えられていたが、自公の推薦を得た関氏は約40ヵ所でミニ集会を開くなど、草の根運動を展開、また地元経済界や若い世代からの支持を集めたことが大逆転に繋がった。

少子高齢化と人口減少、産業の衰退が進む大牟田市、活気に溢れ子どもの声が聞こえる街づくりが期待される。

高校時代はラグビーの選手だったという関氏、選挙後はノーサイドで古賀氏と共に一致団結して、未来の大牟田市を創っていかれることを願っている。



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大牟田市長選 情勢

大牟田市長選挙(11月17日投開票)は終盤戦に入ったが、知名度に勝る元市長の古賀道雄氏が元県環境部長の新人関好孝氏(自民・公明推薦)を頭一つリードしているようだ。

残り3日間で関氏がどこまで巻き返せるか注目が集まっている。



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大牟田市長選挙

大牟田市長選挙(11月17日投開票)は10日に告示が行なわれ、元市長の古賀道雄氏(75)、元県環境部長の新人関好孝氏(60)=自民・公明推薦、建設請負業の新人福島功氏(76)の無所属3人が立候補を届け出た。

現時点で知名度を生かした古賀氏が有利に選挙戦を戦っているようだが、関氏が追い上げる展開を見せている。

かつて三井鉱山のお膝元として繫栄していた時代は、昔物語として語り継がれているものの、石炭に代わる地域産業の創出に後れを取って、人口の減少が加速し衰退しつつある状況だ。

人口減に歯止めをかけ、賑やかな子どもの声が聞こえる街にしていくために誰が市長に相応しいか、有権者一人ひとりの1票に託されている。



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大牟田市長選挙

2期続けて無投票で市長が決まっていた大牟田市長選挙(11月10日告示、同17日投開票)であるが、今回は3人が名乗りを上げていて、久しぶりに騒々しくなっている。

今年8月、1期目の中尾昌弘市長が体調面の不安を理由に次期不出馬を表明した直後、中尾氏の後継として元県環境部長の関好孝氏(60)が立候補の意向を固めたことが報道された。

地元経済団体や市議会最大会派「自民・未来クラブ」が関氏の全面的支援を決めたことで、当初は今回も無投票かと思われていたが、平成15年~同27年まで3期12年市長を務めた古賀道雄氏(75)が9月20日に自身が出馬することを発表した。

直前の予想では、知名度に勝る古賀前市長の優勢が伝えられているが、75歳という高齢に加え、過去の財政再建で教育や福祉予算も一律カットされた事などで市民の反発も根強く、関氏の巻き返しに注目が集まっている。



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