参院選が迫る中、某団体が行った福岡選挙区の投票先調査によると、自民・立憲・公明が維新・国民・共産に差をつけ、それをれいわが追いかける展開となっている。
自民大家敏志氏は前回できなかったトップ当選を何としても勝ち取るよう気合十分、公明秋野公造氏も立憲の背中を必死で追いかけている。
立憲内部や支持団体から 「応援する気がおきない」と言われている 古賀之士氏であるが、知名度だけは高く 前回並みとはいかないまでも 相変わらずの強さだ。
最近配布されている 討議資料には、「ひとへの投資で格差を縮小」という公約が 1期目のチラシと同様に 書かれている。
しかし、1期目は 「ひと」よりFXへの投資に打ち込み1億5000万円を稼ぎ、自身と有権者の格差が拡大したのは紛れもない事実で公約違反、再度同じ公約を掲げるなら 有権者に説明するべきだろう。
何とか追いつきたい国民民主の大田京子氏、27日の集会には 4産別を中心に支援者約400名が集まり、結束を呼び掛けた。
候補者を公募し慎重に選考するも ドタキャンとなった維新、急きょ 山本剛正議員のウグイス嬢だった 龍野真由美氏を抜擢したが、候補者発表前の支持率調査より ポイントを落としている。
内部の不協和音も漏れ伝わる中、全国的な維新の勢いに乗りたいところだが、今後はまとまって戦えるかに かかっている。
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1ヵ月前の情勢・福岡選挙区
今日ここから始まる?
古賀之士氏の事務所開きが15日、県内3ヵ所で行われた。
午前11時から始まった福岡地区の事務所開きには、国会議員や支援団体から そうそうたるメンバーが集ったが、古賀氏は開会挨拶が終わった後に遅刻して登場、相変わらずの大物ぶりを発揮した。
応援演説で登壇したのが 元アナウンサーの福留功男氏(80)、知名度の高い人物との繋がりをアピールしたかった様だが、会場に集まった実働部隊からは 有名人を重宝する古賀氏の姿勢に呆れ声が聞かれた。
そして 話題になったのが、開会挨拶に立った稲富修二衆院議員が発した「今日こ(京子)こからスタート」という言葉、民主党系の関係者は これが 国民民主党の大田京子氏のキャッチフレーズと認識している。
今後の政治活動を見据え、FXで1億円稼いで評価の低い古賀氏と、稲富氏自らが南区の県議に擁立し人気のある大田氏を 天秤にかけた時、どちらが重要か 傍から見ても一目瞭然だ。
一方の大田氏も、玉木雄一郎党首との2連ポスターに「3児の母」と表記、これは稲富氏が使っていた「6児のパパ」を意識している様に思われる。
表面上 古賀氏を応援せざるを得ない稲富氏が、大田氏にメッセージを送るため 敢えて発言したのではと憶測を呼んでいる。
維新の新人候補
日本維新の会は、7月の参院選に龍野(りゅうの)真由美氏(㈲オフィストゥインクル代表)氏の擁立を発表した。
龍野氏は1972年生まれの49歳、大川市出身で県立伝習館高等学校から中村学園短期大学家政科に進学、卒業後アルバイトを経て平成7年に同社に入社、同30年に事業を継承し代表に就いた。
同社はイベントや結婚式等のMCや 選挙車上運動員の業務がメイン、社業発展のため尽力してきたが コロナ禍で仕事が激減、フリーランスや立場の弱い人々の生活を守る必要性を強く感じ立候補を決意したという。
維新の候補は、2月末に公募を締め切ってからも党内手続きに手間取り、4月23日にはいよいよ記者会見するとしていたが、直前になって予定していた人物と条件が折り合わず決裂、発表が延期となった。
そこで白羽の矢が立ったのが龍野氏、昨年10月の衆院選で 維新公認で立候補した山本剛正氏の選挙にウグイス嬢として入っていた。
これで参院選立候補予定者は 社民党の新人、福本貴紀氏(49)も含め10人となった。
票が分散すれば組織票を持つ政党が有利になりそうだが、維新の龍野氏が無党派層の票で定数3に食い込めるか注目される。
矛盾抱え、流れに身を任せ
4月23日、福岡市で 立憲民主党福岡県連総支部連合会の政治資金パーティーが開催された。
県下の現職国会議員・県議・市議全員が参加しているというのに、会場は満席にならず、会の雰囲気も重苦しく盛り上がりに欠け、来賓挨拶に対しても 拍手が少なかった。
参院選前とあって福岡選挙区の党公認、古賀之士氏が挨拶に立ったが、コロナ禍で顔見せできなかったことのお詫びから始まり、実に中身のない内容に終始した。
国会議員に当選してからFX取引きで1億5000万円を稼ぎ出した古賀氏を、労働者や庶民の代弁をする党の代表として送り出さなければならないこと、そして、党名が殆ど分からないポスターを作成するなど党への愛着がない候補者を応援しなければいけないことなど、参加者が矛盾を抱えながら 流れに身を任せているのが伝わってくる珍しい会だった。
候補者発表延期の背景
日本維新の会は 23日に予定していた参院選候補者発表を 5月中旬まで延期することとした。
4月19日の記事で報じたように、福岡県出身、外資系企業の幹部で決まりかけていたのは事実だが、直前になって条件面が折り合わず 決裂した模様だ。
維新は今年2月末を期限に候補者を公募、今の勢いからして 手を挙げる人物はいるが、数千万円からの自己資金を準備できる人物はそういない。
過去に維新の候補者として全県下で戦ったことのある人物は、短期決戦だったが2000万円以上の自己資金を費やした。
加えて、福岡の維新は 他党のような組織体制ができていない。
選挙のある6月には地方議会が開催されており、地方議員らの協力は得られないと思った方がいい。
結局 資金も選対本部も 自前で準備できる人物ということになる。
維新は公募条件に、このことを 明確に記載するべきだろう。
維新の藤田文武幹事長は独自候補擁立に拘る姿勢を見せているが、簡単に条件に見合う候補者が見つかるとも思えず、5月の発表では福岡に縁のない落下傘候補の擁立も考えられる。
だが、政治判断で国民民主党との選挙協力の可能性も残っており、今後の成り行きを注視していきたい。
立候補の噂
日本維新の会は 4月23日(土)、参院選福岡選挙区の立候補予定者の記者発表を行う予定だ。
告示まで2ヵ月前というタイミング、遅すぎる感もあるが、最新の世論調査の政党支持率では 維新が 立憲民主党を上回っており、候補者次第では 定数3に食い込む可能性もある。
その候補者だが現在、福岡県出身で年齢は50台後半、米国企業日本法人の幹部の名前が浮上している。
経産省出身、IT関連企業で実績のある人物で、ある意味 維新らしい候補者と言えよう。
一般的に全県下の選挙となると、事前に事務所を構え、スタッフを雇って、2連ポスターを貼り リーフレットを全戸配布、それだけで 数千万円の費用がかかると言われているが、この人物なら資金力にも問題なさそうだ。
政党名を隠したい候補者
参院選告示まであと2ヵ月半となり 各政党が新しい2連ポスターを貼り出す中、党名が殆ど分からない立憲民主党 古賀之士氏の2連のポスターが問題視されている。
6年前の顔写真を平気で使っている点も指摘されているが、それよりも 下の画像で比較して頂きたい。
古賀氏のポスターは 一見して党名が分からない。
よく目を凝らしてみると、小さく立憲民主党と書かれた文字を確認できる。
立憲県連は、昨夏の常任幹事会で現職の古賀氏の言動に問題があったことから公認申請を見送り、他の候補者擁立も視野に入れていたが、衆院選が終わり年末に古賀氏が頭を下げたことで、ようやく党本部に公認推薦を出した経緯がある。
苦労して党公認を手にしたはずだが その恩義はどこへやら。
更に3月末の支持率調査では、自民党大家敏志に次ぐ支持率を得て自信を持ったのか、「古賀の名前で戦う」と言わんばかりだ。
「党名を大切にしない人をなぜ応援しなければならないのですか」という声が党内から聞こえてきた。
よく見れば政党名は書かれているが…
↓
稲富修二氏が作成した古賀氏との2連ポスターにはしっかり政党名が書かれている
↓
支持率調査・福岡選挙区
参院選公示まであと 2ヵ月半、福岡選挙区(定数3)は 現在 維新を除き7党の立候補予定者が揃っている。
3月末、ある団体が行った参院選支持率調査によると、
自民党 大家敏志氏 27.4%、
公明党 秋野公造氏 8.3%、
立憲民主党 古賀之士氏 21.3%、
日本維新の会 候補者 8.2%、
共産党 真島省三氏 6.7%、
国民民主党 大田京子氏 2.6%、
投票先未定 25.5%
という結果だったという。
今後 公明からの圧力で 大家氏の票が 秋野氏に一定数動くため、古賀氏がトップになると 関係者は見ている。
古賀氏については本業の傍ら、FX取り引きで莫大な収入(4年間で1億5千万円)を得ていたことが一部で報じられたが、一般有権者には届いておらず、キャスター時代に培った知名度がまだ生きている様だ。
国民大田氏は 調査結果で水を開けられているが、「政治経験のある女性候補」の強みを生かし、知名度アップで追い上げを図る。
維新候補者が未定にも拘わらず 8.2%という結果には驚くばかりだが、ここまで発表に時間が掛かるところに 党内事情の複雑さが窺える。
維新、国民の参戦で当選ラインは下がると思われ、共産真島氏にも チャンスはあると思われる。
この他に、れいわ新選組 奥田ふみよ氏、NHK受信料を支払わない国民を守る党 熊丸英治氏、幸福実現党 江夏正敏氏が立候補を表明、今後各党の動きが活発化していくだろうが、3強の一角が崩れることがあれば おもしろい。
参院選、国民から擁立?
7月の参議院選福岡選挙区に、国民民主党は予定通り、弁護士の春田久美子氏を擁立する動きが出てきている。
現在、同選挙区は定数3に対し、自民党現職の松山政司氏、公明党新人の下野六太氏、立憲民主党現職の野田国義氏、共産党新人の河野祥子氏、幸福実現党新人の江夏正敏氏が名乗りを上げ、準備を進めてきているが、唯一はっきりしないのが国民民主党だった。
直近のNHK世論調査でも0.7%と国民民主党の支持率が低調な中、独自候補を擁立して野田氏と争っても、勝てる見込みがないというのは衆目の一致するところである。
また、争いが激しくなるほど共倒れとなる可能性も高くなり、現場では反対の声が圧倒的に多い。
国民民主党が春田氏を立ててくれば、困るのは立憲民主党も同じこと、野田氏にとっては命取りになりかねない。
結局のところ、国民民主党は春田氏を駆け引きの材料にして、立憲民主党から3年後の参議院選挙で、国民民主党の現職古賀之士氏への選挙協力の約束を取り付けることができれば、擁立を取りやめると筆者は見ている。
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