歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑨」

今から10年以上前、八女市本地区在住の一人の不動産ブローカーが市長に要求して始まったと言われるバイパス構想、市長が道路族の元国会議員にお願いして水面下で事業化を検討、ついに平成29年に内定した。

住民が本当に望んでいた 国道3号久留米市上津方面のバイパスは、だいぶ先の話になった。
今回のバイパス案は県道久留米立花線と並行する不要不急のルート、更に八女市本地区と広川町の上広川小学校の2ヵ所を通ることが必須条件であるがゆえ、住民のニーズを無視した歪んだルートになってしまった。


この事業費は最低でも300億円、国が200億円、県が100億円の負担をすることになっている。
県は事業化が決定すれば、予算が逼迫する中でも支出しなければならない。
住民の皆さんは、八女市と広川町が毎年、国と県に道路整備の要望を出しているのをご存知だろうか。



直近の要望を下表にまとめたが、事故の多い箇所、狭隘な箇所、過疎化の進む地域へのアクセス向上のための道路など、整備を急がねばならない事業が多数ある。
限られた予算の中から不要不急のバイパス事業に300億円を使えば、これら国・県道の整備は後回しになるのは確実だ。
バイパス建設を推進している 市長、町長、国会議員、地方議員ら政治家の先生は、この点についてどう考えるのか、支持している政治家に是非尋ねて頂きたい。

現在、県の都市計画決定手続きの最中で、遅くとも2月中には都市計画審議会が開催され、承認されれば、国の方で事業化に向けての最終手続きに入っていく。
この段階で、事業化にストップをかけることは通常は不可能と思われるが、弊社の記事は現地に足を運び取材に基づいたものということを申し添えておく。

仮に事業化が決定した場合、住民が刑事告発やそ行政訴訟を起こすこともじゅうぶん考えられ、その場合には証言してもいいという関係者が複数いることも事実、弊社としても今後の経過を見守っていきたい。

今回で「歪んだ3号線広川~八女バイパス『広川町編』」の連載は終了するが、今後ニュースや事件があれば随時掲載していく。



― 了 ―

違法な農地改良を不問に?・福岡県

八女市本地区のブローカーTA氏が、農業委員会の許可も得ず大規模な開発行為を行っているのは既報の通りだが、福岡県が不問に付すという噂だ。

問題の場所は、同氏が代表を務める㈱八女北部開発が、平成30年6月にホームページで、「来年バイパス着工予定」と記載し、「八女北部工業団地」として不動産の物件情報を掲載した地域にあたる。

八女北部工業団地の売却物件情報(2018年6月27日現在)

もともと農地だった場所、事前にバイパスが通る情報を掴んで売り出しているものだが、簡単には農地転用の許可は下りないので、いったん「農地改良」の目的で造成しておき、芋でも植えて、時期を見計らって 農地転用の申請を出すつもりだろう。

しかし、農地改良であっても、「施工期間が3ヶ月以内であること」「施工面積が1000㎡以下であること」「造成高が現況より原則として概ね1m以下であること」のうち1つでも条件を満たしていない場合は、県知事の許可を得ることが義務付けられていて、その際、多くの添付書類の提出が必要でハードルが高い。

今回のTA氏が開発中の土地は、施工期間が1年以上、施工面積は10000㎡以上、しかも1m以上の造成高、3つの条件の全てを満たしていないにも拘わらず、無許可で工事を進めているのだ。



なぜそのようなことが許されるのか。
ある住民は、「TA氏は以前から無許可で開発行為を続けてきた常習犯、三田村市長とは県議時代から深い付き合いで、市もTA氏のために市道の整備などで便宜を図ってきた。敵にすると厄介なので、地元の人や市役所の職員も触りたくない人物」と話す。

福岡県のホームページには、「県知事の許可を受けないで無断で農地を転用した場合には、農地法違反で原状回復等の命令がなされる場合や、罰則が適用されることもある」と記載されている。
このように意図的な確信犯を野放しにして、造成後に追認したり不問に付すようなことがあれば、いわゆる「やったもん勝ち」、今後県内各地で同様の開発行為を行う者が出てくるだろう。

こういう悪質なケースこそ、「原状復帰」などの厳しい処分が必要と思われるが、県の対応を注視していきたい。


現地の地図はこちら

農地転用に必要な多くの提出書類

 

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑧」

上広川小学校の移転・建て替えとなるルートの要望を、なぜ国が受け入れたか謎だった。
だが、「渡邊町長が『ルートは国に頼まなくても K先生に言えばいい』と述べたのを聞いて、国や県が怒っている」
という話を聞いて納得した。

K先生とは元衆議院議員、辞して尚 権勢を誇っている道路族のドンだ。
同氏の東京都千代田区の事務所には、今でも国交省の役人が並んでいるとの噂もある。

そう言えば、K先生の名前は別のところでも出てきた。
平成29年10月の衆議院議員選挙、選挙前や選挙中の集会で 現職の国会議員が、
「K先生が3号線バイパスを持ってきてくれました~」
と声高に叫んだのを多くの参加者が耳にしている。
口が滑ったのではなく、各地の集会で同じ話をしているので 聴衆に向けて K先生の功績を印象付けたかったものと思われる。

当時は、バイパスの話は水面下であったかもしれないが、表ではバイパスのバの字もない状況だった。
ようやく平成30年11月から 国・県・八女市・広川町で3号線の渋滞解消について正式に協議を始め、翌令和元年5月に 国がその整備方法について検討を始め、同11月に「3号線の4車線拡幅化」、「バイパス化(最短ルート)」、「バイパス化(山側ルート)」 の3案を提示、そして令和2年5月に 「山側ルートのバイパス化」に決定している。
この間、国は2度に亘り、アンケートなど住民の意見聴取を行ったが、これらは結論に持っていくための帳面消しだったということになり、参加した住民を馬鹿にするものだ。

地元町長と現職国会議員から出たK先生の名前、これは偶然ではなく、バイパス計画とそのルート決定に、力添えがあったと考えるのが自然だろう。



ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑦」

国土交通省が道路を新設する際の、ルート選定について考え方に「既成市街地、人家連担地域は極力避ける」「学校、病院など公共施設への影響を極力避ける」とあるが、上広川小学校の上を通るというのはこれに反している。

国交省の会議で、初めて「国道3号 広川~八女」の渋滞解消が議題に上がったのが令和元年(2019年)5月、それまでは対策として何が考えられるか、バイパスを通すのか、国道3号の現道拡幅か、全く白紙の状態だった。
そして、住民の意見聴取等を経て1年後の令和2年5月、国交省の会議で最終的に山側ルートに決定後、福岡国道事務所と広川町がルートの調整で協議をしている。

当初、国が提示して来たのは、少しプールに掛かる程度のルートだったが、町が校舎の上を通すよう要望したという。
広川町役場の担当課によると、「バイパスによって集落が分断されるのを避けたい」「学校の真横に盛土のバイパスが走ると、教育環境としてよくない」というのが理由だ。
その要望を受け入れ、同年6月中旬に国が小学校の上を通るルートを決定したということだ。
それはそれで事実だと思うが、実際は小学校を壊して建て替えるという結論は、1年以上前から決まっていたようだ。

平成31年(2019年)4月に広川町長選挙が行なわれた際、選挙前の各地の集会で、渡邉町長が「バイパスを通して上広川小学校を建て替える」と話していたのを、多くの町民が聞いている。
4期目にして初の選挙、地元建設業界からも積極的に支援をしてもらっている。
できもしないことを言えば信頼を失う。
ましてや、3期務めたベテラン町長、余程確信がないとそういった発言はできない。
この時点で決まっていたと考えるのが自然だ。

校舎を壊すとなると、学校の移転、建て替えで 最低でも30億円は掛かるだろう。
バイパス事業では、土木工事の関連業者には しばらくの間収入が約束されるが、建築業にとってはあまり美味しい話はない。
バイパスを少しずらして学校を建て替えとなると、建築業も恩恵を受けることになる。
町の金は一切使わず、町内の建設業全体が潤う素晴らしいアイデアだ。

しかし、上広川小学校は平成6年に全面改築された鉄筋コンクリート造り、まだじゅうぶん使える。
通常、小学校建設に掛かる費用は、国と地方自治体は折半するが、国の都合で学校を壊す場合は、地方自治体の負担はなくなる。
上広川小学校の移転建て替え費用を負担するのは国と県、20億円を国民、10億円を県民が負担することになる。



ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑥」

広川町の関係者の方から、平成27~29年度、町が国と県に新バイパスの要望書を出したという貴重な情報を頂いた。

広川町の懸案事項の一つに、町の中心を東西に横断する県道84号(三瀦上陽線)の整備がある。
特に、広川町役場北入口交差点から水原地区の若宮神社の間、約3.8kmは狭隘で上陽町方面に向かう大型トラックの往来も多い道路、道路沿いには2つの小学校と1つの中学校があり通学路になっている。



道路の拡幅が一番理想ではあるが、多くの民家が張り付いているため現実的ではない。
そこで、広川町は平成27年5月、県に対し県道84号(三瀦上陽線)のバイパスの要望書を提出している。
それを再現したのが下の図で、広川ICから水原地区の若宮神社付近までを結ぶルートだ。
これが実現すれば、上陽町方面へ往来する大型トラックが流れて、通学路の安全性向上に寄与すると思われる。

それと同時に、国に対しては、整備中の県道82号(久留米立花線)と並行する国道3号バイパス化を要望していた。



町は平成30年度以降はそのルートの要望を止め、令和2年6月に国が最終的なルート案(下図)を示した。
平成27~29年度の要望にある、2つのバイパスの折衷案のようなルートだが、今回地元から不満の声が上がっているのが、ルート上に上広川小学校があること、つまり校舎の移転・建て替えになるということだ。



ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑤」

TY氏が動き出した平成29年、もう一人動いた人物がいた。
製材業を経営するW氏であるが、平成29年7月31日付で土地6筆約3785㎡(下図の緑色の2ヶ所)を購入、その3年後にバイパスが通ることが決まった。



この場所は農地で、農業委員会の許可を得て購入している。
農地の売買は営農意欲の高い人に許されるのが前提で、広川町農業委員会の内規では、「所有権移転後3年間は農業を行う」とされているが、現地(写真)を見る限りW氏にそのような意欲はなさそうだ。

土地を売った方の話によると、「相続した土地だが、遠方に住んでいて管理できないので売却した」ということだった。
購入して3年でバイパスが通る、W氏は買い物上手の様だ。


W氏が購入した農地(田)

ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編④」

ところで、広川ICの供用開始が平成10年(1998年)、もう20年以上も前だ。
IC出口から3号線を突っ切って東に約1.8km、県道82号(久留米立花線)に突き当った場所、利便性の高い地点で、実際に県道84号(三潴上陽線)のバイパスの話もあったようだ。
今回、国道3号線のバイパスの起点になることがほぼ決定しているが、TY氏の「目の付け所」はさすがだったと言える。

二人の地権者の話を合わせると、TY氏が国道3号線のバイパスの話が出てくるずっと前から、バイパスが走ることを確信しており、計画が確実になればTY氏が法定手続きを代行し、開発行為に入るつもりだったと思われる。

問題は今回の開発行為を始めた時期だ。
平成28年11月、一般国道3号線改良促進期成会(久留米市・鳥栖市・小郡市・八女市・広川町・基山町)の要望書が国に提出されたが、この年までは、「未整備区間の整備(久留米市・広川町・八女市)久留米市上津町~八女市立花町」と記述されている。
だが、翌29年に、国交省福岡国道事務所が八女市と広川町のバイパスで検討するという考え方を取りまとめており、同年11月に提出された同要望書では、久留米市が分離され、バイパス新設(広川・八女東部地域)という記述に変更されている。
そして、農地を平地にする申請書が出され、開発行為の手続きが始まったのが同年9月20日のことだ。

このタイミング、偶然と言えるだろうか。
八女市編でお伝えしたように、T氏やJ氏が新会社を作って土地開発に動き出す時期とほぼ一致する。
バイパスの話は漏れたら大変なことになり、自治体の幹部と所管課の担当職員以外は知り得ない情報だ。
TY氏が何らかの方法で情報を掴んだと考えて間違いないだろう。





 

ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編③」

今回開発行為が行なわれた場所の地権者お二人から話を伺った。
一人は80歳は過ぎておられるようにお見受けしたが、
「あの場所は、土採取業者の営業が来て土砂を取りたいと言ってきた。平地になったら梨の栽培を始めたい。土砂の費用はもらってない。」
とのことだった。
ご高齢とは言え、農業に対する意欲は感じられた。
造成費用は全体で約1200万円とされているが、実際は土採取業者に無料で土砂を提供することで造成費を相殺、「Win Win」の取り引きが成立したようだ。

もう一人の地権者(久留米市在住)の方は、電話での取材となった。
「あそこの土地を、バイパスが走るというのはもう随分昔からの話、当時不動産会社の社長(現在は会長)TYさんがまとめて計画している。あの場所を何とかするということで、地権者みんなで集まって印鑑を押して任せている。」
と、TY氏が絵を描いていたことが判った。
計画では梅の木15本を植えることになっているので尋ねたところ、
「それもどうなるか分からない。何年か前に、どっかの差し金で、農地がどうのこうのという話になった。何が目的で何がどうなっているのか自分は分からない。」
と、ご自分で農業を始める気はないらしい。

農地改良の目的で開発行為を行なった場所は、その後農業をすることが前提だが、農業を行う期間の法的縛りはないため、地権者が望めば農地を宅地に転用することは手続き上可能という。
デベロッパーが宅地開発する際によく使う手ということで、近い将来、地権者から宅地への農地転用の申請の書類が提出されることだろう。



ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編②」

国が、バイパスの起点がこの場所になる可能性を示したのが、令和元年(2019年)11月8日、社会資本整備審議会の資料として添付されたのが初めてである。
(1)現道4車線拡幅、(2)バイパス最短ルート、(3)バイパス山側ルートの3案のうち、(3)の山側ルートになれば起点になることが分かる。

そして今年5月、同審議会で山側ルートに決定、6月に山側ルートの帯の範囲内で、国道事務所が詳細ルート(下図 ピンクのライン)を広川町に提示した。
現在は、広川町の総意として、県に都市計画決定の要望書が提出され、県の方で手続き中である。

今回、急ピッチで造成を終えた場所はオレンジの部分だ。



ここが造成された理由は、「農地の改良」ということになっている。
もともと地目が「農地」だったところだが、平成29年9月20日付で「耕作能力を上げるため、山土を採取し、土地高低差を減少させる」ということで、広川町の農業委員会を通じて県に許可申請書が提出されている。
添付された資料を見ると、3年間で 約1万400㎡の山林から、土砂約2万5000㎥を採取、その後、果樹園にして、梨の木 約48本、梅の木 約15本を植栽するという壮大な計画で、造成費用は約1200万円とされている。

先月末に造成を終えたばかりなので、これから梨と梅の木が植栽されると思われるが、これだけの投資をしたのだから、最高級の品種の梨や梅が栽培されることだろう。



ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編①」

平成31年4月に行われた統一地方選挙、広川町では32年ぶりとなる町長選挙が行われた。
1期目から3期連続無投票で当選を続けていた現職の渡邉元喜町長(71)であったが、元航空自衛官将補の竹下英治氏他1名が立候補、厳しい選挙が予想される中、渡邉陣営は必死に支持拡大を訴えた。
その結果、農業団体から土木業界まで幅広い支持を得た渡邉氏が勝利を収めた。

同町で建設会社を経営するTY氏も渡邉氏を積極的に支援した一人、選挙前にTY氏の夫人が町長の引き回しをしたことで、地元では話題になっていた。
TY氏が経営する建設会社の売上は、毎期2億円台から7億円台と大口案件の有無で波があるが、同町では滅多に出ない1億円以上の町発注建設工事に過去10年の間に、JVで4回挑んで見事に4回落札と、強運ぶりを発揮している。

ところで、そのTY氏の会社から直線距離で約200m東に進んだところが、「八女~広川3号線バイパス」の起点(予定)である。
九州自動車道広川インターチェンジから国道3号を直進し、県道82号久留米立花線(通称藤山線)に突き当たったT字路の箇所である。

そのT字路に面した土地は、以前は小高い丘(地目は田・山林)で草木が生い茂っていたが、平成29年9月から大規模な造成が始まった。

3年前の航空写真はこちら

平成29年というと、「歪んだ3号線広川~八女バイパス『八女市編』」で伝えたように、久留米市を分離して広川から八女のバイパスという考え方が取りまとめられた年である。
そして、国交省が八女市・広川町に詳細ルートを示したのが今年6月、造成のスピードにギアが入った。
下は、今年10月2日と12月7日に撮った写真だが、いかに急いだかが見て取れる。
その土地について取材していくうちに、興味深い話を耳にした。



― 続く ―

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空想物語「八芽市の鷹羽氏」

舞台はお茶の産地として知られる八芽市、主人公は「鷹羽氏」、凄腕の不動産ブローカーだ。
八芽市の北側には弘川町が隣接、さらに北に行くと中核都市の久留目市がある。
幹線道路となる国道は2車線で、慢性的な渋滞区間となっている。
通勤通学や流通に時間が掛かり、かなりの経済的な損失が生じていることから、長年に亘り住民や商工関係者からは早期のバイパス建設の要望がなされていたが、事業化に向けて動き出すことはなかった。

ところで、今から約30年前、八芽市の彩藤市長(1977年~1993年)は、企業誘致を進めるために八芽市翻地区の山林や農地を開発する「八芽東部開発構想」を掲げた。
同構想を受け、鷹羽氏は山林や農地の買収、及び工場、産業廃棄物処理施設等の誘致を始め、着実に実現させていく。
しかし、彩藤市長退任後、乃田市長(1993年~2008年)になって同構想は立ち消えになる。

一方その頃、1994年に総事業費約42億円で「八芽東部土地改良事業」が始まったが、鷹羽氏は土地の売買交渉に参加、一部地権者や行政手続きで難航するも、見田村県議(当時)の献身的な力添えもあって、同事業は2004年に無事完了した。
見田村氏に恩義を感じた土地改良事業組合理事長は、以前から万年金欠病で名高い見田村氏に合計700万円を貸し出した。
2007
年に理事長は亡くなり、見田村氏は借りた700万円を返済すべきところだったが、理事長と親しかった鷹羽氏が返済するは必要ないと進言し、返済されないまま現在に至っている。


2008年には、乃田市長の国政進出を受けて、見田村氏が県議を辞し市長選に出馬、初当選を果たす。
見田村市長の借金未返済の事実を知る鷹羽氏は、過去に「八芽東部開発構想」で買収した土地が無駄にならないよう、地元の翻地区にバイパスを走らせるよう市長に強く求めた。

国道の渋滞解消のために県道の整備が行なわれているところで、バイパスの必要性は全くなかったが、見田村市長は道路族の地元国会議員に頼み込んで了解をもらった。
2010
年に八芽市は、鷹羽氏の要望に沿って、弘川町から翻地区を経由して橘までのルートを作成、トップシークレットとされた。
弘川町から橘、つまりこの時点で、最も渋滞の激しい弘川町から久留目市方面は分離されていたが、八芽市の独断で分離できるはずはなく、地元国会議員と国が同意の上だったと思われる。

バイパスの他にも、鷹羽氏は見田村市長との関係を盾に、市役所職員への要求は続けていく。
翻地区の市道整備を強引に実現させるために、時には職員を恫喝するなどエスカレートしていった。
終いには、鷹羽氏の対応を続けてきた市の幹部が、恐怖と心労で年度途中に退職、その後も鷹羽氏から自宅にまで電話が掛かってきたことから、東南アジアに移住を余儀なくされてしまった。
上司が部下を守れない組織では、職員の士気は下がる一方、まさに「やりっぱなし」を地で行く鷹羽氏は、誰も手を付けられない状況を築き上げたのである。


2013年、国が正式に、但し、水面下で動き出した。
久留目市・八芽市・弘川町の担当職員と問題点の整理から始め、2017年に「久留目市を分離して八芽市と弘川町のバイパスで検討する」という考え方を取りまとめる。
このことを知っていたのは、市の幹部と一部の職員だけだったが、さすが情報通の鷹羽氏、部外秘の情報をやすやす入手し、3号線バイパスが予算化されることを確認、そこから素早く行動に打って出た。

長年、市役所内部から鷹羽氏の支援を続けてきた職員を20183月に早期退職させ、5月に八芽北部開発㈱を設立、6月にはホームページの不動産物件情報に「八芽北部工業団地」と題し、翻地区の山林4.3haを売却する旨を記載した。

その後は積極的に用地買収を進め、農業委員会に「農地転用の許可申請」の手続きを踏むことなく、今でも農地の大規模な造成に取り組んでいる。


国は道路建設の手順に従って、自治体や住民の意見聴取を行う手続を進め、20205月、3案の中から山側の帯を通るルートを決めたが、見事に鷹羽氏が造成中の翻地区を通ることになった。
来年度中には事業化が決定し、鷹羽氏の懐には大金が転がって来ることが確実である。

「あの道路は俺が引っ張ってきた。」
近しい人に自慢げに話す鷹羽氏、晩年に夢が叶ってハッピーエンド、凄腕ブローカー人生に1ミリの悔いも残していない。

 おしまい 

歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編⑰」

10月21日から始めた「歪んだ3号線広川~八女バイパス『八女市編』」も今回で最後、まとめようと思った矢先、元市役所OBの方と16年前に完了した土地改良事業の関係者の方から、とても貴重な情報を頂いた。

いずれも、本連載を興味深く読んでおられ、知っていることは話しておきたいとのことだった。
当事者しか知り得ない大変驚く内容で、最後の最後で点と点が繋がり線になったが、ここで紹介するには実名報道が不可欠と思われるため、記事にするのは差し控えたい。

その代わりと言っては何だが、空想物語(別掲)を書いてみるので、ご一読頂ければ幸いである。

さて、この連載を始めたきっかけは、八女市~広川町間に3号線バイパスが通ると聞いて、「なぜ最も渋滞する広川町~久留米市間のバイパスが後回しになるのか」と疑問を持ったからだ。

取材を通じて、八女市では行政を歪める一部の者、それを止めない、止められない政治家がいて、本来必要のない事業に大切な税金が投入され、住民に不利益を与えていることが分かった。
このバイパスについても同様で、T氏の意に沿ってルートが引かれたことは間違いない。

主導したのは国土交通省福岡国道事務所、福岡の道路インフラを司る頭脳集団だ。
当然、全体の奉仕者である公務員としての矜持は持ち合わせておられ、内部でも相当数の反対意見があったと信じたい。
しかし、結果的に事業化に向けて進んでいるところをみると、政治家からの圧に屈したと思われる。

また、同じく国道3号線の渋滞緩和の目的で、県道82号線(久留米立花線、通称藤山線)が整備中である。
それと並行して走るバイパスに、総事業費300億円、うち県は100億円を支出する。
実際、バイパス建設が決まって喜んでいる住民の方は少ない、というより一度もお会いしていない。
むしろ、久留米市方面へ向かう3号線バイパス、東部の中山地域への県道整備を望む声が圧倒的に多い。
今回のバイパスが数年後に完成しても、主たる目的の「国道3号線の渋滞緩和」が解消されるとは考えにくく、地元からの要望の多い県道整備は後回しになるだろう。
同じ区間、同じ目的の道路に二重に支出することに、財政が逼迫している県が同意するとはとても考えられない。

現在、事業化に向けて都市計画決定の手続中、もう止めようもないが、コロナ禍の今こそ、限られた国家予算と県予算の優先順位としてこのバイパスが相応しいか、与野党の国会議員、県議会議員の先生方にはご議論頂けるものと信じている。

この連載はひとまずここで終了にするが、また追加の情報があれば随時お伝えしていきたい。

ー 了 ー





 

八女市・広川町の皆さん、明日から2週間「縦覧」期間です

昨日の記事でお伝えした、福岡県の都市計画決定手続きにおける、2週間の縦覧期間ですが、まだ随分先になると思っていたら、何と明日12月9日から始まるという話を聞いて大変驚いてるところです。

八女市のホームページに11月30日付で「筑後中央広域都市計画道路の変更(案)の縦覧について」というページが掲載されています。
筑後中央広域都市計画道路という名称になっていますが、「国道3号線広川~八女バイパス」です。

12月9日(水)から12月22日(火)までの2週間のうちに、都市計画案を縦覧し、意見書を提出するとされていますが、行政手続きに慣れていない一般の方に、簡単にできるようなものではありません。
しかし、これを逃すと「住民の同意を得た証拠」が積み上げられ、粛々と行政手続は進められていきます。

公式に意見や疑問を伝える数少ない機会ですので、行政OBや有識者に相談され、早急に意見書を提出することをお勧めします。

八女市の場合、八女市役所内で縦覧できます。
リンク 八女市ホームページ、筑後中央広域都市計画道路の変更(案)について

広川町の場合、広川町役場内で縦覧できます。
リンク 広川町役場ホームページ 筑後中央広域都市計画道路の変更案の縦覧



歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑯」

今後のバイパス計画についてだが、事業化に至るまでの工程の中で、今年5月に国の計画段階評価を終え、詳細ルートの原案が6月中旬に八女市・広川町に示され、現在は県の「都市計画決定の手続き」中、これが終わると「新規事業採択時評価」、事業着手決定は目前に迫っている。

県の都市計画課によると、原案に対し「八女市の総意」で手続を進めているところだという。
「八女市の総意」と聞いて、特に忠見校区の皆さんは驚かれるのではないだろうか。

確かに、昨年はバイパス計画そのものについてのアンケート調査はあった。
しかし、それは3案のうちどれにするか、山側ルートの帯でいいか、というものに過ぎない。
国からバイパスルートの原案が八女市に示された今年6月中旬以降、八女市・広川町が主体的に住民の意見を聴くという手続きは一切行われていない。
これを「総意」と呼んでいいものだろうか。

県は都市計画決定の手続の中で、今年9月11日、住民意見を反映させるための公聴会を「おりなす八女」で開催し、公述人20名、傍聴人40名が参加した。
反対の立場の8名からは、「市民の98%がこのバイパス計画を認識していない中で決まっている」「ルートが住宅地を通り住民を無視している」「市からは住民に説明がされていない」「村中を分断するルートは疑問」などの声が聞かれた。
一方で、賛成の立場の12名からは、「3号線の渋滞解消になる」「見崎校区の活性化になる」「東部地域の過疎化対策でインフラ整備は必要」などの意見があった。

これらの意見が原案にどう反映されたか不明で、県に確認したところ、この公聴会後に国の原案に対する見直しは一切行われていないという。
そこで、国交省福岡国道事務所に尋ねたが、「都市計画決定手続きの段階でルートの変更は考えていない」という回答だった。

今後の手続では、都市計画案について2週間の「縦覧」という期間が設定される。

ー 続く ー

 

歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑮」

3号線広川~八女バイパス「八女市編」では、一部の行政を歪める者が利益を誘導していく実態を報じたが、これはバイパスに限った話ではない。
1年以上も事業が停滞している前古賀工業団地計画はじめ、これから新庁舎建設や公立病院合併など、八女市では大きな金が動く事業が控えている。
前古賀工業団地については、「躓いた八女市・前古賀工業団地計画」をご一読頂きたいが、一部市議らがおかしな動きを見せているようだ。
また、新庁舎の建設は、現在実施設計段階に入っているが、福岡県警が今年6月、暴力団との密接な関係があるとした建設会社(久留米市、既に倒産)の実質経営者(建設業法違反で有罪)が動いたとの情報を得ている。
市民の皆さんは、これからも大切な税金の使い道をしっかりと監視していく必要がある。(本来は議会の役目だが・・・。)

Click → 前古賀工業団地計画に関する記事
Click → 建設会社(久留米市)に関する記事

ところで、「八女には3悪人がいて、市役所の幹部や職員がこれまでその3人に便宜を図ってきた」という声を耳にする。
確かに、結果的にそうなった事例は散見されるが、職員らが自ら進んで協力していたわけではないと思われる。
日本国憲法はじめ、地方公務員法、職員倫理条例など法令に従い、住民に対し公平性を保とうとする気持ちは十分持ち合わせている。

3人に共通するのは
・市長や市の幹部と親しいこと
・大声で職員を威嚇すること
・弱みに付け込むのが上手いこと
という。

時には、人権団体の名で職員を恫喝することもあるようで、真面目に人権問題に取り組んでいる団体の人たちは、そのやり方には不快感を持っていると聞く。
更には、自分たちの事業が都合よく運ぶように、職員の人事にまで口を出してきたという話もある。
職員にとっても、相手がハッキリとした暴力団なら警察を呼べば済む話だが、そうではないから質(たち)が悪い。
特に土地取引に関係する部課、農業委員会、建設課、環境課などの職員らが、その餌食となってきた歴史があるようだ。

法令を無視して大規模な開発行為を行い、産業廃棄物を堂々と野晒しにする。
自身が所有する土地を買収させるため、市の予定になかった公園整備を無理やり計画させ、数千万円もの税金を無駄に支出させる。
こういった行政を歪める行為が、堂々とまかり通ってきたのが八女市である。

本来であれば、市の職員も毅然と対応したいところだが、相手がこの3人となると、役所内に内通者はいる、上司が守ってくれる保証はない、言えば怒鳴られ自身が馬鹿を見るだけ、それなら黙っておこうとなる。
これで若い職員のモチベーションは上がるはずがない。

4期目となった三田村市長におかれては、一部の者によってこれ以上行政を歪められることのないよう、リーダーシップを発揮して頂きたい。

ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑭」

話を戻すが、平成24年(2012年)にU氏とT氏はバイパスの情報を共有していた。
U氏が言うように、有事の際の必要性からバイパスを建設するというのには説得力がある。
実際に福岡県内においても、災害拠点施設となる陸上自衛隊駐屯地から九州自動車道ICへのアクセス向上の目的で、公共道路の整備が進められている箇所がある。
水面下において、防衛省、財務相、国土交通省と地元与党議員を含む一部政治家で、バイパス建設の意思決定がなされたことが想像できる。
その周辺から、自治体のトップや県議の耳に伝わったとしても不思議ではない。
問題はその先、誰がそのトップシークレットを2人に(または、どちらか1人に)情報を教えたのだろうか。

もう一度、時系列にこれまでの出来事を並べてみる。



2012年(平成24年)にU氏が持ってきた情報は正確で、8年後に一念寺付近を通ることが決定した。
2017年(平成29年)にバイパスを検討することが決まった(市役所内部でも一部の者だけしか知らない)翌年、まだルートが決まっていない中で、J氏とT氏が新会社Y開発を設立し、八女北部工業団地の不動産情報を掲載した。
T氏は土地の買収を進め、農業委員会を無視して現在も大規模な造成を続けている。

情報をいち早く掴んだT氏が先行投資をして開発を進める一方で、福岡国道事務所、福岡県、八女市、広川町の公務員の皆さんは、知ってか知らないでか、結論ありきのバイパスルートに至るまでの「書類づくり」「証拠づくり」に勤しんでいるように思われる。

写真を見てわかるように、これが農地のための造成とは誰も思わないだろう。
ましてや、Y開発が工業団地の不動産情報を掲載している土地、なぜ行政は止められないのか。

八女市議会は機能しているか。
市議会の中島副議長に取材を申し込んだが、「三田村市長を支えているのでお宅の取材は受けない」と断られた。
全く意味不明である。

ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑬」

U氏の父親は立花町の顔役で、矢部川の漁業者の権利を訴え、「漁業権」を全国に知らしめた人物と言われる。
U氏は亡くなる前、親交の深かったT氏に「息子のことを宜しく頼む」と伝えたという。
その言葉通りT氏とU氏は手を携えてきたが、行政を歪めてきた2人の行動を 天国のU氏の父親はどう思うだろうか。

U氏が用地買収を巡る「贈賄申し込み」で実刑判決を受けたのは前述の通りだが、「U氏の親族が渡そうとした200万円は、土地を買ってもらった『謝礼』だった」という話を聞いた。
「贈賄申し込み」という言葉からすると、「便宜を図る」ことが未然に防げた印象を受ける。
しかし、地元メディアは、「贈賄申し込み」は移転補償費に対するもので、その前に「余分な土地の買収」があり土地代が既に支払われていたことを伝えている。
問題となった土地は、市が計画していた公園用地に含まれていない土地、今でもストリートビューで同地を確認できるが、廃屋で周囲に雑草が生い茂っている。
U氏は同地を平成22年(2010年)に取得し、同24年(2012年)に同居の娘に売却という形を取っている。
その後、市は「市道改良工事」の目的で平成27年(2015年)8月、12月、同28年(2016年)4月と3回に分けて売買契約を結び同地を買収、その1ヵ月後の5月に贈賄事件が起こった。
時系列で見れば「謝礼」である。



贈収賄事件に詳しいマスコミ関係者は、「これから便宜を図ってもらうための賄賂なら本人が持参する。娘に持って行かせたのであれば謝礼だろう」と話す。
「謝礼」ということなら、やはり市が便宜を図ったということになるが…。

いずれにしても、土地買収後に現金が市の幹部に手渡されようとした事実が、これまでもU氏に対して便宜供与があったことを思わせ、市民の間に不信感が募る要因となっている。

ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑫」

バイパス情報をいち早く掴み、共有していたT氏とU氏の武勇伝をもう少し。
T氏は、このシリーズ①②で紹介した土地改良区事業をはじめ、これまで数多くの土地取引に関わり、案件をまとめ上げてきた。
その間、工場や介護施設、産廃施設の誘致を成功させ、ある意味、雇用や税収を増やした凄腕のブローカーだ。
しかし、それらが法的手続きや手順を無視した強引な手法によるもので、その過程において地域住民とトラブルになったことも多く、市や県の職員が対応に頭を痛めてきたのも事実である。

現在造成中の場所から約500m離れた地点にT氏が所有する山林があり、大きく削られ土砂の採掘が行なわれているが、林地開発許可制度では「隣り合って開発したり、はじめは1ヘクタール以下でも将来的に1ヘクタールをこえて開発する場合は許可を要する」とされている。
監督官庁の県に確認したところT氏は林地開発の許可を受けておらず、2ヶ月程前に行政指導を行ったという。



また、「市道」からT氏宅までの「私道」約130mの区間が、「市道」になった話も興味深い。
往来の市道から、脇に30m入ったところに、「〇〇㈱(工場名) ↑100m これより関係者以外立入禁止」という立札があり、普通に読むとその先は工場敷地内と思う。
しかし、そこから先100mは市道だ。

平成9年(1997年)、八女市は約130mを地権者から寄付を受けて公衆用道路(市道)とした。
市は道路を所有すると維持管理のコストがかかるため、市道として認定するには基準をクリアする必要があり、一般的に、①市道間を連絡するもの、②国道、県道、他市町村道に連絡するもの、③主要地と連絡するもの、④都市計画上必要と認めたもの、のいずれかに該当すれば、購入または寄付を受けて用地を取得し、市道認定という流れになる。



その立札から100m先には工場とT氏の私邸があり、その先に住宅は1軒もない。
市が購入する前までは、地目は「田」となっており、工場関係者とT氏は、田の上に作った約130mの私道を通って市道に出ていた。
つまり、田んぼの真ん中に工場の入口と私邸があったことになる。
地権者(T氏とは別の人物)から、その私道を寄付して市道にするよう申し出があったということだが、市道認定基準に合致するものは見当たらない。
ちなみに、工場が現在地に作られたのが平成7年11月、T氏が自宅の所有権を取得したのが同8年5月、八女市が市道に認定したのが同9年12月となっている。
現在、この公衆用道路を使用しているのは1工場と1軒の家だけであるが、つい4年程前も、市は数百万円かけてこの区間の舗装工事をしたばかりだ。

これらはほんの一例だが、他にもT氏が17年前に誘致してきた産業廃棄物処理施設に係る問題は、未だに解決しておらず、住民を苦しませている。

とにかく「やりっぱなし」の人物像が浮かぶが、T氏は勉強熱心で法律に明るく、また、行政内部にも人脈を持ち、様々な方法で上手く使うツボを心得ている様だ。
もちろん、三田村市長とも旧知の仲、腐れ縁と呼ぶ人もいる。
先週弊社に届いたT氏を知る方からの手紙には、これまでT氏の行為に近隣住民が迷惑してきたこと、T氏自身の口から「行政は自分の言う通りに動く」という言葉が出ることなどが綴られていた。

ー 続く ー

 

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑪」

平成28年(2016年)5月、八女市の用地買収を巡る贈賄申し込みの疑いで、元立花町議のU氏とその親族が逮捕され、翌年12月にU氏には懲役2年保護観察付き執行猶予4年の判決が言い渡されている。
同27年(2015年)12月、U氏の親族が市役所内で市幹部K氏に現金200万円を渡そうとしたという、ある意味 昭和なニュースだ。
T氏とU氏、八女市にはもう1人、行政を歪める「ぶっ飛んだ」人物がいると聞くが、本題に戻る。

そのU氏からバイパス建設で土地の先行取得の誘いを受けたことがある、という貴重な情報を八女市在住のA氏から頂いた。
それは8年前、平成24年(2012年)頃、国交省福岡国道事務所が動き出す直前のことだ。

U氏の話は、
「久留米市国分に陸上自衛隊久留米駐屯地があるが、国道3号線の八女市方面が慢性的に渋滞しており、有事の際に駐屯地からのアクセスは国防上の課題がある。そのため、久留米市国分から八女市にかけてバイパスを作ることが決まった。既にルートが決まっている。土地を買わないか。」
という内容だった。
なんと、A氏の部屋のホワイトボードには、その時のメモが今でも記されていた。



そこには、
藤山線バイパス 広川信号→ 忠見
一念寺 → 山内まごころ、6~7年のうち
国防省、緊急整備事業、図面
極小数者しか知らない、広川→立花町
と書かれている。

一念寺は八女市豊福地区、山内まごころとはJA八女葬祭センターのことで同市山内地区、まさに今回のルートの脇に存在しているし、時期的にも符合する。
U氏が掴んだ情報は正確だったと言えるのではなかろうか。

A氏はこの誘いには乗らなかったそうだが、「極小数者」の情報を得た者のうち、実際に行動に移した者もいる。
そのうちの1人がT氏、U氏と昵懇の中というのは周知の事実、情報を共有していたことは間違いないだろう。

ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑩」

下の図は、国が示した広川町の起点から八女市立花の終点までのルートで、浸水想定地域、土砂災害想定地域、矢部川などの地形を考慮しながら引かれている。
だが、過度の蛇行を見る限り、それだけかと勘ぐりたくなる。
このルート、広川町については「広川町編」で後述するが、「敢えて上広川小学校を壊すこと」、そして「T氏の売却物件情報の真ん中を通ること」、この2つが必須条件として線引きされた可能性が高いという関係者の声もある。



現在、福岡県が県道久留米立花線を整備中、国が示したバイパス案はそれより山側を並行し、しかも蛇行して走る予定で、費用対効果に疑問が残る。
ちなみに、バイパスの建設費の負担割合は国が3分の2,県が3分の1で、総工費300億円として100億円は県の負担、県道久留米立花線の整備費合わせて二重の支出となる。
県財政がひっ迫している中で、果たして県議会が同意するのかも疑問だ。
バイパスらしく、蛇行の少ない無駄のない、しかもより山側に近い曲線を描くと下図(青線)のようになる。
もちろん、諸条件はあってこの通りにはいかないだろうが、少なくとも上広川小学校とT氏の売り物件情報の円上を通る必要はないのではなかろうか。



上広川小学校とT氏の売り物件情報の円上を通ることで、煽りを食うのが八女市忠見・大籠地区の住民だ。
ルートは忠見地区の見崎中学校付近で急にカーブする。



広川町の起点からここまでは、山側の民家の少ないルートだが、なぜか忠見地区から民家の上を通過することになる。
少なくとも20軒以上の家を壊すことになり、移転補償のコストや、立ち退き拒否で工程が思った通りに進まない可能性も十分考えられる。

※国が示したルートと住宅地図を参考に作成した図、青色は民家

航空写真と住宅地図で確認すると、もう少し山側を走ると民家の通過を最小限に抑えるルートも十分考えられる。
本来であれば、移転しなくてもよかった住民の方が、ルートが歪められたことで移転を余儀なくされようとしている。
突然降って沸いたバイパス建設に、忠見・大籠地区の住民の多くから悲鳴が上がっている。

ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑨」

八女市農業委員会事務局から、農地から農地への造成の場合、正確には都市計画法上の開発許可ではなく、農地法上の「農地造成の一時転用」の許可を得る必要があると教えて頂いた。

その手続は、工事着工前までに農業委員会へ「農地造成届出書」が必要で、同委員会と関係課による確認後の許可になる。
提出書類には、造成完了後は必ず農地として利用する旨の誓約書や、造成図面、土砂の搬出入経路図、それに隣接農地所有者等の同意書などがあり、ハードルが高い。

T氏の会社がバイパス予定地で大規模な農地の造成中というのは前述の通りだが、実はその周辺の農地について数年前から造成されていることが窺われる。
全体で1.5万㎡以上の農地だが、遠目から土色一色で何かが栽培されているようには見えない。
同委員会の事務局では今後の対応を協議中とのことだが、コンクリートを入れている場合は現状に復帰させる等の指導を行っていくとのことだ。

2018年(平成30年)5月に設立されたT氏の会社で当初代表取締役だったJ氏は、2013年(平成25年)~ 2014年(平成26年)頃は、八女市農業委員会の事務局に在籍していた。
当時、J氏がT氏に対し農業委員会の手続きで便宜を図っていた疑いがあるという情報も聞いたが、そう言われればT氏が農地の造成を始めた時期と符合するかもしれない。

J氏はその後、別の課の課長になるが、2018年(平成30年)3月、定年前に早期退職をした。
その際、「バイパスの仕事をする」と話していたということを、元同僚から聞くことができた。
市役所内で、バイパスの話は初耳だったので驚いたそうだ。

退職して2ヵ月後、新会社の社長の名刺を持って挨拶に回っていたという。
T氏とJ氏が遅くともその時点で、(実際にはもっと早い段階で)バイパスが通るという確証を得ていて、行動に出たと考えるのが自然だろう。



― 続く ―

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑧」

11月8日投開票の八女市長選挙が告示され、熱戦の火蓋が切られた。
広大な面積の中山間地域を擁する八女市は、高齢化が進み多くの課題を抱えている。
過疎化対策、経済振興策、防災ほか、新病院建設や庁舎の建て替え、そして3号線バイパスについて、候補者それぞれ主張が異なる。
八女市の未来が大きく変わってくるので、投票の行方に注目したい。

3号線バイパスは、計画段階に入っておりもう止めることはできないと思われる。
当然だが、必要な道路なら建設するべきだ。
300億円と言われている建設費、ある国会議員が600億円と言ったという話もある。
地元建設業はしばらく仕事には困らないだろうし、公共事業で雇用が増え消費が増えれば、それなりの経済効果が得られる。
ただし、「未曾有」の自然災害が毎年のように起こり、国土強靭化を求める声が大きい中で限られた国家予算をここに充てていいのか、少し立ち止まって考えるべきではなかろうか。

このバイパスが、「奥八女(黒木町・上陽町・星野村・矢部村)の発展のために必要」と声高に話す政治家がいるそうだが、それは少しピントがずれた意見だ。
あくまで3号線の渋滞解消が目的、百歩譲って過疎化対策というなら、もっと山側のルートを主張するべきでは?
3号線の渋滞解消を考えると、現在の広川町から八女市立花のルートより、むしろ久留米市から広川町を優先するべきという声が大きい。
また、3号線では「道の駅たちばな」から熊本方面、辺春付近は事故が多発し一日中渋滞することが多く、むしろそこにバイパスを付けてほしいとの声も聞いた。

それともうひとつ、道路建設は大きな利権を生む。
情報をいち早く掴んだ一部の者だけが、得をすることがあってはならない。
必要な場所に 「脱利権」、公正に作る道路なら賛成だ。

ー 続く ー



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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑦」

新設道路の計画は、内容が合理的で計画策定のプロセスが適切であることが求められる。
そのため、構想段階から事業化まで、様々な形で委員会や検討会、住民の意見聴取等が盛り込まれ、透明性や公正性において、クレームが出ないようにする必要がある。
しかし、道路行政に詳しい某市役所OBから、「道路建設をするかしないかは政治が決める。計画が表に出た時は全て終わっていて、その前にルートは決まっている。役所は後付けで文句の出ないプロセス作りに奔走するだけ。」という話を聞いた。

八女市では、上陽町・黒木町・立花町・矢部村・星野村との合併後、平成22年(2010年)に「第4次八女市総合計画」が策定され、その中に「国道3号線のバイパスの整備」という言葉がある。
もともとバイパス整備の構想はあったもので、道路建設に関係のある業界にとって、いつ実現に向けて動き出すかが最大の関心事で、政治家や行政関係者からの情報収集に努めていたことと思われる。

役所が動いたのが平成25年(2013年)10月、国交省福岡国道事務所が 久留米市・八女市、広川町の担当者から個別にヒアリングを始め、課題を整理するという作業を始めた。
この段階で、バイパス建設について、政治的にゴーサインが出ていたと想像される。
ただこの動きは役所の内部の人間しか知らないことだ。
仮に外に漏れれば、何かしら工作を始める輩が出てくることが考えられる。
少なくとも八女市に限っては、そのようなことは決してないと信じたい。



― 続く ―

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑥」

地元の人から、T氏が10年以上前に農地に無許可で自宅を建築し、農業委員会とトラブルになるも最後は押し切ったという話を聞いた。
随分前から、行政も手を焼く存在だったことは間違いなさそうだ。

T氏が不動産会社の代表とこれまで書いたが、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで社名を検索したが、建設業、宅建業、いずれも福岡県知事の許可は確認できなかった。
通常、不動産会社のホームページには宅建業免許の番号が掲載されているが、T氏の会社の不動産物件情報のページには免許についての表記は見当たらない。
T氏の会社は宅建業の許可がない状態で、他人の土地の物件情報を掲載している可能性があり、仮にそうだとしたら 法令違反の疑いもある。

また、会社の登記簿謄本を確認したところ、設立が平成30年(2018年)5月9日、設立されて2年6ヵ月、目的には「不動産の売買・賃貸・賃貸借の斡旋・管理・保有・運用」「地域開発、企業誘致等の開発造成事業」「農作物の生産・加工・販売業」と、今 進めている状況が記されている。

役員の欄に、J氏という人物が出てくる。
設立当初はT氏とJ氏がそれぞれ代表取締役だったが、平成30年(2018年)12月30日、わずか8ヵ月でJ氏は解任されている。

そのJ氏の前職が公務員、早期退職をして新会社設立と同時に代表に就いたということが判った。



ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ⑤」

下の図の中で、黒の円はT氏の不動産会社が2018年6月に物件情報として売り出している範囲を示している。
弊社の調査で、バイパスルート案が示された付近(黄色で囲った範囲)の一部をT氏が所有していることが判った。
注目すべきは緑色の部分の一部を、昨年から今年にかけて数人の地権者から購入していることだ。
中には、国がルート案を示した後、今年6月の売買もあった。
売却した地権者の1人は、「地区の世話役が家に来て、周りの地権者もT氏に売却しているから、あなたも売らんねと勧められた。バイパスが通ることは知らなかった。」と話す。



現在、T氏の会社名が記された重機が、ここ1年で取得した土地(緑色の箇所)の整地を進めている。
地元の人に聞いたところ、以前は緑色の部分はブドウやキウイ畑だったが、昨年から伐採して野焼き、そして整地が始まったということだ。



まるで工場でも誘致するかのような造成に見えるが、現状では登記上、地目が「田」や「畑」となっている。
整地後、一旦は野菜を栽培し、時期を見計らい農地転用の申請をして、最終的に工場用地として売却する計画と考えられ、当たっていればT氏の事業意欲は相当旺盛だ。

問題はその規模である。
農地の生産性向上を図る目的での「かさ上げ」や「畑に変更」等の形状変更であれば法的な縛りはないが、ここの場合は5000㎡以上の面積で、切土・盛土を含む土地の形状を含む都市計画法上の開発行為に該当しており、農業委員会を通じて県から許可を得る必要がある。

ところが、八女市農業委員会に確認したところ、議題に上がったことがないということが判った。
つまり、県の開発許可を得ずに行為に及んでいる法令違反状態、しかも主体が不動産会社とあっては確信犯と言えるだろう。

一方で、これほど堂々とした開発行為に地元の農業委員が気づかないはずはない。
これが罷り通れば、八女市では農地にビルを建てても許されるだろう。
ただの怠慢なのか、祟りが怖くて触らないのか、あるいは、黙認するよう誰からか指示があったのか、いずれの理由にせよ、農業委員会法に定められた職責を果たしているとはとても言い難い状況に陥っている。

ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ④」

下は、国が示した図面(バイパスルート案)である。
住民説明会等では公表してはいるものの、資料として配布されておらず、現時点においてインターネット上にも公開はしていない。



八女市北部の山林から南下して、道の駅たちばな付近で国道3号線に合流するコースであるが、国は地形等を考慮し、コンサル会社に委託して図面(バイパスルート案)を作成したとしている。
関係自治体と地域の事情等の調整はするが、細かい要望までは聞かないのが建前だ。

このルートを見て、新設のバイパスという割にはカーブが多く蛇行しており、中央部では民家の多い平地を通過することから、立ち退き・移転交渉などの金銭的、時間的な行政の負担も大きいのでは、というのが率直な感想である。
国が作成したルートなので、取りあえずこれがベストということで受け止めておく。

しかし、T氏の不動産会社が2年前から「バイパス着工予定」としていた通りに、国のバイパスルート案が示されたということで、裏があるかどうか調べてみる価値はある。
現地で取材を進めていくうちに、不動産会社が示した範囲の中に、興味深い点が出てきた。

ー 続く ー

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歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ③」

現在もT氏は不動産業に精力的に打ち込んでいるようだが、2年前のネット上の売却物件情報が未来を言い当てており、憶測を呼んでいる。

情報の日付は2018年6月27日、内容は次の通り。



「八女北部工業団地」というタイトルがあるが、八女市役所に確認したが、現在そういった構想はないとのこと、おそらくT氏が命名したものと思われる。

国がこの山側ルートに決定したのが今年5月、翌6月に図面(バイパスルート案)が示された。
区間の起点が『陸上自衛隊久留米駐屯地』こそ違え、この物件情報で示された地域の真ん中を見事に通過している。

「国道3号線バイパスの開通(来年着工予定)」という記述から、T氏は少なくとも2年前の 2018年6月には、バイパスがこの周辺を通過することを確信していたと考えられる。

念のため、八女市建設課にバイパスのルート案は以前から出来ていたのか問い合わせたところ、きっぱりと否定された。


※ 不動産会社の物件情報に示された地図(バイパス案は、円の中心を通過)

ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ②」

バイパスの話から、移転立ち退きの話になって、過去の土地改良区の話題になったとき、Aさんは次のように語った。

「N氏は既に亡くなったが、男気のある方で、『土地改良事業には、多くの地権者がいて困難を極めるが、理事長として何としても完成させたい』と、常々話しておられた。県議にお金を渡したというのはその通り。自分が聞いているのは700万円。あと300万円は自分の財布から出したのかな?」

土地改良事業においては一定の基準で宅地へ転用は認められており、宅地にしたことそのものは法令違反ではない。
しかし、土地改良区の収益の中から県議にお金が渡ったことが事実であれば、そこは問題があったと言える。

告発文には、参考人として2人の名前が記されている。
1人は土地改良区事務局のE氏(故人)、もう1人は「土地を買ったことは事実」と認めたとされる不動産会社社長T氏だ。

なぜ、本稿でこの告発文について紹介したかというと、バイパス計画の取材を進めていくうちに、不動産会社社長T氏の名前が浮上してきたからである。

T氏と元県議のM氏は、土地改良事業以降も続いている様だが、力関係ではT氏が強いという逸話を地元の人から聞いた。

18年程前に山里に突然、食品残渣等の発酵処理をする産廃中間処理施設ができ、そこから出る悪臭に周辺住民は悩まされてきたが、問題が起きた当初はM県議が率先して解決に取り組むことを住民の前で明言していた。
それを知ったT氏が激怒、なぜなら同施設を誘致したのはT氏だったからだ。
その後M県議は市議(故人)に連れ添われてT氏を訪ね謝罪、それからはこの問題からは手を引いたという。

ー 続く ー

歪んだ3号線広川~八女バイパス「八女市編 ①」

現在、国道3号 広川町~八女市間のバイパス建設事業化に向けて、国・県・八女市・広川町で協議が進んでいるが、国から図面(詳細なルート案)が示され、八女市と広川町が県に都市計画決定の要望をしている段階だ。

八女市・広川町は、ルート案について了承したことになっている。
しかし、学校や生活面に大きな影響を与えるにも拘わらず、地域住民への周知が十分にされないまま、急ぎ足で法定手続きを進めており、地元からは不満や戸惑いの声が上がっている。

話は変わるが2ヶ月程前、政治家の贈収賄についての投書があった。
それは、県南の田園都市における土地改良区事業に係る贈収賄についてだった。



2007年6月28日付、福岡地方検察庁検事正宛の告発文のコピーで、告発人の名前は消されており、手書きで「このたびの件は大物政治家の介入で事なきを得ていますがまだ外に業者からのワイロが沢山ありますので警察も全見逃すことはできないと思います。しっかり監視して下さい。(原文ママ)」と書かれていた。



告発文の内容を要約すると、「土地改良(農業促進のために行われる基盤整備)事業は、原則農地を宅地にして売却してはいけないが、減歩して余った土地を宅地にして売却し、利益を上げてきた。その謝礼として土地改良区理事長N氏は、便宜を図った県議M氏に400万円を支払った。それらは贈収賄にあたり、その2名を告発する。」というものだ。

興味は湧くが、古い話で既に時効も成立している。
出どころも不明、偽造の可能性もある。

しばらく書類の中に埋もれていたが、つい先日、国道3号のバイパス計画を取材している際、贈賄で告発された理事長N氏と懇意にしていた方(Aさん)に偶然出会うことができた。

ー 続く ー

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