前回の続き…。
麻生太郎財務大臣(当時)が、「武見敬三氏をUHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ・Universal Health Coverage)大使として任命しているWHOは怪しげな組織」と表現した。
3月12日の財政金融委員会で、原口議員から 「(麻生氏と)同じ認識をお持ちか」と尋ねられた 鈴木財務大臣は、「同じことを言っても許される人と許されない人がいる」とかわし、委員会室が笑いの渦に包まれた。
WHOが怪しげという表現もさることながら、武見氏が 能力がない人物のようにも聞こえるが、武見氏は 日本医師会会長として権勢をふるった故武見太郎氏を父に持つ厚労族、そればかりか、麻生派に所属し麻生氏の又従兄弟にあたる人物である。
このことから、WHOが武見氏を大使に任命したのには、麻生氏を含む日本政府の意向が働いていると思われる。
「全ての人が適切な予防、治療、リハビリ等の保健医療サービスを、支払い可能な費用で受けられる状態」を目指す UHCの理念そのものは素晴らしく、我が国がその分野で国際貢献することに反対する理由はない。
しかし、今問題となっているのは、その理念を飛び越えて IHR改正とパンデミック条約策定がWHOに資金拠出を行っている利害関係者の利益になるものではないのか、また、ワクチン接種を強制するなど自由を制限し憲法違反の恐れもあるにも拘わらず、その確認をしないで前に進めていいのかということである。
2022年までWHOの大使を務めた 武見氏が 現在厚生労働大臣に任命された。
5月のWHO総会時の採択に向けて 草案づくりを担ってきた 我が国の立場からすれば、採択を前提に進んでいることは明白だ。
日本のマスコミがパンデミック条約について全く報じないのは、政府がこれまで言及してこなかったからだ。
昨年から、条約策定に向けた意思決定過程が不透明なことに対し、国民の多くから疑問の声が上がったことから、今年1月 ようやく政府が一部情報を公開した。
しかし、総会まで2ヵ月を切ったというのに、政府は 協議中を理由に 草案の中身を公開していない。
上川陽子外務大臣は原口議員への答弁で、IHR改正について 国会審議は考えてないと述べたが、海外では 草案について既に議論が行われ、中国やインド、ブラジルほか、多くの途上国から公平性などに問題点があるという声明が出されているという。
2月には、自民・立憲を含む国会議員らが超党派の議連をつくり、今国会でこの問題を取り上げ始めている。
同議連は、パンデミック条約は 財政事項をふくむ国際約束で、政治的に重要な国際約束となることから、採択するかどうか国会の議決が必要と主張している。
5月の総会まで時間は残されていない。
政府には、IHR改正案とパンデミック条約の草案を早急に公開すると共に、海外各国の主張、また、法的な位置付け、強制力によって国民の生活や権利にどういう影響が出るかなど、丁寧な説明を求めたい。
→ 外務省HP
パンデミックの予防、備え及び対応(PPR)に関するWHOの新たな法的文書
(いわゆる「パンデミック条約」)の交渉
タグ別アーカイブ: 原口一博
採択するか否か、国会審議を
WHOは怪しげな組織
3月12日の衆議院財政金融委員会において、原口一博議員(立憲民主党)が、現在WHO(世界保健機関)が進めている IHR(国際保健規則)の改正とパンデミック条約策定を 我が国が率先して進めていることについて言及した。
日本では全く報道されていないが、改正案とパンデミック条約の内容には、パンデミック(感染爆発)が再び起こった時に備え、加盟国が予めWHOの法的拘束力を持つ勧告に従うことを約束することや、WHOがワクチン配分計画を作成し加盟国がそれに基づきワクチンの製造や供給を行うことが盛り込まれているという。
加盟国政府の判断がWHO勧告に法的に拘束されることで、国家主権を侵害し、自由が制約されるなど国民生活に多大な影響を与えることが懸念されている。
わかりやすく言えば、国家よりWHOが上にくる仕組み作りが 我々の知らないところで行われているということ。
我が国は、WHO執行理事として 草案作りに関わっており、今年5月のWHO総会での採択に向けて取り組んでいる。
WHOの財政基盤は脆弱で、ワクチンビジネスに深い関わりを持つビル・ゲイツ氏の財団や製薬メーカー等が資金拠出を行っていることは知られている。
原口議員は、「WHOは新型コロナウイルス感染時に失敗をして、再び過ちを犯そうとしている」とし、日本政府が憲法違反の恐れがあるパンデミック条約を推進している点を質した。
→ 財政金融委員会 原口一博議員質疑(2024年3月12日)
原口議員は、WHOに関連する 2020年03月26日の財政金融委員会における 麻生太郎財務大臣の発言を紹介したが、それが 非常に興味深い。
以下、要約。
〇 浜田聡議員
(WHOの)現事務局長テドロス氏の辞任を要求する動きが強まっているというニュースがある。現状の見込みをお聞きしたい。
〇 政府参考人(佐原氏)
国際機関の長の去就について見解を述べることは差し控えたい。
〇 麻生太郎財務大臣
これは役人には答えられない。
これはどろどろした話、テドロスの前の事務総長は中国人で、あの時もごちゃごちゃした。
今、50万人ぐらい(テドロス氏の辞任を求める)署名が集まっている。
早い話が、ワールド・ヘルス・オーガナイゼーション(WHO)じゃねえ、チャイニーズ・ヘルス・オーガナイゼーションじゃないかと、CHOと直せというのがわんわん出た。
(※ WHOが中国の影響下にあると批判が集まり、最終的に100万人以上の署名が集まった。)中国が 武漢のウイルスではないと言ってたが、最初にもっと大変だと言っておけば、早い対応ができたというのが、(署名する)人たちのほとんどの不満の元だ。
WHOは非常に大事な組織で、(中略)日本もいろいろやっているが、WHOから正式に、日本の国会議員で大使に任命されている人がいる。
名前を聞いても信じないだろうが、「武見敬三」という。
それを聞いて怪しげな組織だな正直思い、私はテドロス氏に面と向かって言ったことがある。
WHOがやろうとしているワールド・ヘルス・カバレッジ(正しくは ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ 「Universal Health Coverage」)というのを、一番先頭切ってやっているのは、世銀と日本政府。
その間をつないでいるのが武見ということで、これが今WHOの大使に任命されているということは余り知られていない話だが事実だ。
参議院 2020年03月26日 財政金融委員会 浜田聡議員の質疑
以上、麻生節炸裂の答弁であるが、WHOは怪しげな組織ということらしい。
武見敬三氏は現在 厚生労働大臣、IHR改正とパンデミック条約を進めている中心人物だ。
ー 続 く ー
選挙妨害より 次期衆院選の戦略を
野田佳彦元首相や、原口一博元総務相、米山隆一元新潟県知事など存在感を発揮している議員もいるが、やはり 立憲民主党に政権を任せる気にはならないといった声が多い。
1日の衆議院本会議、予算委員長解任決議案の趣旨弁明で登壇した山井和則議員の議事妨害は酷かった。
2時間54分のフィリバスター(長い演説による審議時間の引き延ばし)を敢行した山井議員は、 他の議員が嫌がる役まわりを引き受けたものと思われるが、作戦を決めたのは党である。
立憲が与党から何らかの譲歩を引き出せたなら成果があったと言えるが、結局翌日に行われた異例の土曜審議で新年度予算案は可決、無駄骨に終わった。
国会審議には多くの公務員が関わっており、時間外労働で莫大な経費がかかったのではないかと想像する。
今ここで「与党の強行採決」「数のチカラの横暴」などと叫んで抵抗しても意味はなく、前身の民主党も 現在の選挙制度で政権与党となり同様のことを行ってきたはずだ。
2021年の衆院選で、自民党に単独過半数を許したのは立憲に対する信頼がなかったからで、現在も立憲の支持率が上がっているというが、それは自民の支持率が沈下しているからであって信頼が回復したからではない。
議事妨害でパフォーマンスを行うより、次期衆院選で勝てるための戦略を練るのに時間を使った方が良いだろう。
効果不明、死亡者増でもワクチン予算?
2月16日の財務金融委員会における原口一博議員(立憲民主党)の質疑は、興味深い内容だった。
消費税には事実上直接税の側面があり中小企業経営を圧迫していること、ウクライナ支援に1兆円以上支援するも使途について政府が把握していないことなど、示唆に富んだ指摘である。
特に、財務省主計局の査定の在り方について、自身のワクチン接種後の癌発症に触れながらの質問は迫力があった。
国会でここまで踏み込んだ質疑は初めてではなかろうか。
覚醒した原口議員には、国益よりアメリカの利益を優先するような財務省の姿勢を厳しく追及して頂きたい。
※ 原口議員の質疑 Youtube動画はこちら
以下 原口議員の質疑要約
新型コロナウイルスワクチンは 予防接種と言えるのか。
先日、政府に質問趣意書で「新型コロナワクチンの感染予防効果、重症化予防効果について尋ねたところ、「現在調査中」という趣旨の回答があった。
(調査中というのは、現時点では効果は不明という意。)
令和3年度以降、新型コロナウイルス予防接種健康被害給付費負担金の予算が、毎年3億6000万円程度計上されているが、同4年度に死亡者41人で 36億8000万円、同5年度には 死亡者412人で 394億1000万円が追加されている。
過去47年間で新型コロナウイルスワクチン以外のワクチン接種後の死亡者の合計は 158人、令和5年度の1年間ではるかに上回っている。
つまり、効果は不明で死亡者は増加、それでも財務省は、厚労省に言われるままにワクチン関連の予算をつけているということだ。
超過死亡者数も増え、外国ではワクチンの実態を知ったから、もう接種を止めている。
ワクチン接種後で自分のように癌になった、血栓ができた、ブレインフォグ(頭の中に霧がかかったようになり、記憶障害や集中力の低下などが見られる症状)になったと方が増大している。
更に「レプリコン」という複製型ワクチンにも支出している。
DNAやRNAに触るような実験を、なぜ日本で先進的にやるのか。
他所でやらない実権を、岸田首相は日本を1番治験しやすい国にすると発言しているが、再考するべきだ。
原口議員の質問で示されたフリップ
原口議員、覚醒!
立憲民主党の原口一博衆院議員が覚醒した。
原口氏は 今年1月、悪性リンパ腫と診断されたことを公表していたが、その後自身のYoutubeチャンネルで 歯に衣を着せぬ発言が話題になっている
まず、自身が悪性リンパ腫を患った原因として、新型コロナウイルスワクチン接種との関連の可能性を否定していない。
副反応を疑い、相変わらず接種を勧奨し被害者救済に消極的な国の姿勢を批判している。
また、一見 成功に見えているG7サミットについて、軍需産業を持つDS(ディープステート)の描いた通りの戦略にまんまと引っかかり、西側と中露との対立の構図が鮮明になって 日本がウクライナの様に戦場になる危険性が増したと猛烈に批判している。
元総務大臣とは思えぬ発言は 痛快だ。
「これまでは国益を考えぬ諸先輩方がいても政界で生き残るため耐えてきたが、癌を患い 死を意識したことで政治家を目指した原点に立ち返り、死力を尽くして国民のために働く」
原口氏のYoutubeチャンネルからはそんなメッセージが伝わってくる。
立憲の議員が 原口氏に倣い 国益を優先して行動すれば、支持率が回復するだろう。
原口一博チャンネル
越境3.0チャンネル 石田和靖氏との対談動画
衆院選・佐賀の情勢(後)
前回は選挙区の区割り変更で、比例名簿3位で当選した今村雅弘衆院議員については、次回も優遇されるかどうか現時点で未定だが、最近は パソコンドリル事件以来 鳴りを潜めている 小渕優子議員との2連ポスターに貼り換え、意欲はあるように見受けられる。
しかし、ポスターを見た地元有権者からは、現在の風貌とのあまりの違いに 怒りの声も聞かれた。
ところで、山口祥義佐賀県知事であるが、さがアリーナの建設費の大幅増や、昨年12月に自ら発案した「誓いの鐘」の案件で、県議会自民党との関係もあまりよろしくない。
また、九州新幹線西九州ルートのフル規格化についての交渉には消極姿勢、陸上自衛隊のオスプレイの佐賀空港への受け入れについても、防衛省が事業主体として漁業者・地権者と協議するべきと一歩引いており、決断が迫られる重要案件を全て避けているように政府与党には映っているという。
現在、佐賀県には衆院議員が3人と参院議員が2人いるが、自民関係者は次期衆院選で最悪の場合3人が減り、国とのパイプを失い佐賀県が埋没するのではと危機感を強めている。
衆院選・佐賀の情勢(前)
中選挙区時代は保守王国として知られた佐賀県だったが、ここのところ野党の勢いに押され気味だ。
前回 平成29年の衆院選では、佐賀1区の自民党岩田和親氏が、共産党の支援を取り付け無所属で立った原口一博氏に、2万6000票以上の大差で敗れた。
岩田氏は2期連続で比例復活を果たすも、自民には比例重複立候補は2回までという規定があるため、次は選挙区のみの勝負、背水の陣となる。
佐賀2区は、選挙区での勝利を目指した自民党古川康氏が、希望の党の大串博志氏に6000票以上の差で敗れている。
次期衆院選では、立憲大串氏と共産党の共闘が決まっており、前回以上に不利な戦いとなることが予想され、九州各地で野党共闘が進む中、選挙区で負けたとしても接戦に持ち込み惜敗率を上げなければ、復活枠を勝ち取ることはできないだろう。
ー 続 く ー