ホッとした市議会議員・多選制限と定年制のすゝめ

自民・公明・国民からの推薦を受け 4期目を目指した藤田市長が敗れてから2週間と少し経ちました。
平井一三新市長の下、市の職員たちが伸び伸びと働いているように見えるのは気のせいでしょうか。

ところで、藤田市長を応援した市議会議員の皆さんは さぞ落ち込んでいるかと思いきや、こちらもイキイキと動いておられれます。
実は敗戦が決まった瞬間、ホッとしたというのが本音だったそうです。

無理もありません。
誰も逆らえない絶対的な存在、時には人前で厳しく叱責されることも。
有権者の皆さんが知らないところで市議の先生方も苦労していたのです。

もう上を気にしなくていい市議の先生方は、現在4月の統一地方選に向けて精力的に活動中ですが、再選された暁には、市民の方だけを向いて 汗をかいて頂けるものと確信しています。

首長には多選制限や定年制がないので、本人が引退を口にしない限り立候補を止める術はありません。
もしかしたら同じような自治体が他にもあるかもしれませんが、この問題は自民党の国会議員にも言えること、2021年の衆院選前に公認で揉めた選挙区もあります。
世代交代が進まないと有権者は付いてきません。

推薦227団体でも 藤田市長敗れる

現職と新人2人による争いとなった筑紫野市長選挙は、無所属の元県議、平井一三氏(68)が 自民・公明・国民推薦の現職、藤田陽三氏(80)、元市議の浜武振一氏(57)を大差で破り初当選を果たした。




ー 開票結果 -
平井一三氏  17,908
浜武振一氏    4,153
藤田陽三氏  10,717

12年ぶりの選挙戦となった市長選は、市議会議員21人中15人が現職を支持、推薦団体227と平井氏を圧倒しており 形の上では藤田氏が優勢に見えていた。



しかし、これだけの形を作っておきながら 7000票の差をつけられたのは、市役所内部の反発が強かったことに加え、集まった支持者が真面目に応援しなかったということだろう。
市議らはこれまでの関係から 支持せざるを得なかったが、高齢のワンマン市長に批判が多いことは理解しており、4月に自らの選挙を控えていることもあって 力が入らなかった様だ。
また、推薦団体も 頼まれて断れず推薦状を書いたものの、同様の理由で組織内に現職支持の伝達をためらったものと想像する。

さて、当選した平井氏におかれては、子育て支援策や人口減少対策をはじめ課題が山積しており、短期間で結果が出せるよう 政治経験を活かして市政に取り組んで頂きたい。
また、現職を表向き応援せざるを得なかった市議や団体におかれても、今後はノーサイドで新市長の取組みに協力して頂けるものと確信している。

筑紫野市長選、ホントの争点

明日15日、筑紫野市長選挙が告示されるが、現職の藤田陽三氏(80)、元県議の平井一三氏(68)、元市議の浜武振一氏(57)の3人が出馬の準備を進めている。

子育てやまちづくりなど課題は山積だが、本当の争点は 政策より「市民が 80歳になる現職の4期目を受け入れるかどうか」、一方で三つ巴になり現職有利という声もあり蓋を開けてみるまで分からない展開になりそうだ。

いずれにしても筑紫野市の未来のため、職員のやる気を引き出す市長が選ばれることを市民は願っている。

井上市長、7選出馬へ!

斉藤国交大臣に違法状態を指摘されても改めようとしない大任町の永原譲二町長は現在5期目、多選がいかに望ましくないか教科書の様なケースと言える。
予算や人事の権限が集中する首長が長期間在任すると、政策や人事が硬直し 役所内は忖度が横行、また利権絡みで汚職の温床になりがちだ。



ところで、春日市の井上澄和市長が12月議会の一般質問の中で、4月の市長選で7選を目指す意向を表明した。
県議3期を経て、1999年(平成11年)4月に初当選し現在6期24年目、もちろん福岡県内の現職首長の中では最も長く、あのプーチン大統領(70)の在任期間を超えている。

だが、どんなに多選であっても選挙で住民が選べば何ら問題はない。井上市長はまだ 71歳、筑紫野市には 80歳で4期目を目指す大先輩もおられるので、7期目は通過点として9期目まではいけるという関係者の声も聞こえてきた。

推薦巡り自民と民主系、共にねじれ

任期満了に伴う筑紫野市長選挙(1月15日告示・22日投開票)、これまで現職で4期目を目指す藤田陽三市長(80)と 11月に県議を辞職した平井一三氏(68)が名乗りを挙げているが、「推薦」を巡り 与野党共にねじれが起きている。

まずは自民党、10月23日に 筑紫野市支部が平井氏を推薦を決めたにも拘わらず、11月6日に県連が藤田市長の推薦を決定したことを 地元紙が報じた。
これは党組織の在り方の問題、我々の関知するところではないが、現在も支部では県連の決定に納得しておらず、今後 更に亀裂が深まりそうだ。

民主党系もねじれている。
藤田市長は野党からも推薦を取り付ける目的で 10月半ばに自民党を離党、国民民主と立憲に推薦願を提出し、国民民主は早々と推薦を出した。
しかし、立憲は一般市民から市長に関する苦情が多数寄せられていたことや、市役所内の空気が最悪で痛ましい事故が起こったことなどの事情を考慮し推薦は出さない方針、自民党を離党した藤田市長としては思惑が外れた格好だ。

選挙において政党推薦は大きな意味を成すが 「ねじれ」るようであれば逆効果、市民から見たら とんだドタバタ劇だ。

自民・元県連会長が離党?

来年1月の筑紫野市長選まであと3ヵ月となった。
藤田陽三市長(80)が このほど自民党を離党し、無所属で立憲民主党に推薦願を出したという話だが、立憲内部からは 反発の声が上がっている様だ

ある党関係者は、「自民党元県連会長の藤田市長は、4年前も自民党を離党して国民民主党から推薦を得ていますが、その後自民に復党していたと思われます。というより、本当に離党していたかどうかすら疑わしい」と語る。

一般的に、「離党届」を支部や県連に提出しただけでは 離党にはならず、あくまで党本部が受理したら正式な離党となる。
初めから離党するつもりはなく、形式的にいったん離党届を県連に預け、他党から推薦が出たら離党届を取り下げた可能性があるというのだ。

いずれにしても、推薦を得るために 離党・復党を繰り返すというのが事実なら、立憲も随分舐められたものである。
今回 推薦にあたっては、離党届が受理されたかの確認が必要となるだろう。

また、弊社記事「再出馬表明に呆れ声(2022年8月10日)」で報じた通り、市長の恐怖支配が進み 職員たちが疲弊しているという中で、あろうことか立憲県連の幹部の中に強引に推薦を出そうという動きもある様だ。
政党の存在意義を考えれば 自ずと答えは見えてくるはずだ。

同時に、自民党筑紫野支部においても、自民党籍の立候補予定者と無所属の立候補予定者の両方から推薦願が出された場合、どちらに推薦を出すのかにも注目したい。

それぞれの組織が何を大切にし優先するのか、また、スジを通すのか否か、多くの関係者が見ていることをお忘れなく。



 

平井県議、市長選出馬に歓迎の声

筑紫野市選出の平井一三県議(68)が、市長選挙(来年1月15日告示、22日投開票)に無所属で立候補する意向を固めた。
平井氏は同市出身、九工大卒業後 建設会社勤務などを経て、平成19年市議に初当選、同23年に県議に鞍替えし現在3期目、地元では誠実な人柄で知られる。

一方で、現職の藤田陽三市長(80)が 今年6月には早々と続投を表明している。
弊社記事「藤田市長(80)の再出馬表明に呆れ声(2022年8月10日)」で既報のように、藤田市長は 最近 年齢的な衰えが顕著となり 理解し難い言動が随所に見られ、どこかの大国の大統領の様だと言われている。

特に庁舎内では恐怖支配がエスカレート、怒鳴ることはないが気に入らない時は不機嫌になり、決裁をストップする無言の圧力や、前日決裁した文書の破棄は珍しくない。
部長は市長を怒らせないことを優先、その分しわ寄せが部下にきており職場の雰囲気は最悪で、3年前にはその影響で痛ましい事故が起こったという話もある。

市民や市の職員からは、今回の平井氏の挑戦を歓迎する声が多く聞こえてくる。
今後 市議会議員や県議が来年4月の統一地方選を控えたところで、「裸の王様」を支持するのか、それとも平井氏を支援するのか、市民の注目が集まりそうだ。

藤田市長(80)の再出馬表明に呆れ声

全国の市長で 最高齢の藤田陽三市長(80)が 6月21日、来年1月に行われる市長選で 4選を目指す意向を表明し、関係者からは呆れる声が聞こえてきた。

確かに、藤田市長は県とのパイプを活かし、土地区画整理事業やコミュニティ施設整備、コミュニティバスの運行、そして懸案だった点在する市役所機能を1ヵ所に集約させた新庁舎を完成させるなど、確かな実績を残し市の発展に寄与してきた。

しかし、「最近は年齢的な衰えが顕著となっており引退した方がいいのでは」というのが周囲の一致した見方の様だ。
例えば、市民の前で挨拶する際、文字の読み間違い、すっ飛ばし、名前が出てこないなど ハラハラする場面が多くなった。
また、某団体の幹部が頭を下げに来なかったという理由で 補助金をストップさせたり、自治会で行うイベントを事前に聞かされていなかったことで認めなかったり、各種団体から戸惑いの声が上がっている。

一方で、市役所内では期を重ねるごとに圧が増し 業務に支障が出ているという。
怒鳴ったり暴言を吐いたりという直接的なパワハラはないが、「報告を受けてない」、「聞いてない」、「出直せ」、「やり直せ」は日常茶飯事、気に入らない時は不機嫌になり、決裁を数日間ストップしたり、前日決裁した文書をちゃぶ台返しで破棄したりと やりたい放題。
このため部長は市長を怒らせないことを最優先、その分のしわ寄せが部下にきて庁内の空気はピリピリ、「このままでは再び『悲劇』が起こる」と、幹部職員は危機感を抱いている様だ。

通常より早い出馬表明は、対抗馬を潰す意図があり 焦りの裏返しと見られているが、長年 藤田市長を応援してきた関係者からは、「晩節を汚す前に後進に譲った方がよいのでは」という声が多数上がっている。
本人の耳には届かないのだろうか。

立憲から有力女性候補・福岡5区

保守分裂で注目されている福岡5区だが、4月6日の立憲民主党 常任幹事会において、堤かなめ県議(博多区選出)の衆院小選挙区総支部長が承認された。
1年で2人の新人候補が辞退した5区、党本部としては ベテランの現職県議擁立で3度めの正直としたいところだ。
これで福岡5区の立候補予定者は 立憲の堤氏、自民現職の原田義昭氏、自民で前県議会議長の栗原渉氏、共産で前筑紫野市議の古賀新悟氏の4人となった。

保守分裂のまま解散総選挙となった場合、前回 希望の党の楠田大蔵氏が 96675票を獲得しており、堤氏にも十分勝機はある。
女性候補というのも追い風だ。
但し、5区では知名度が低いため、勝利を引き寄せるには 共産との野党共闘が絶対条件となるだろう。


第48回衆議院議員総選挙 福岡県第5区
(投票日:平成29年10月22日)

一方の自民、支持拡大中の栗原氏は、区内7支部のうち福岡市南区、那珂川市、春日市、大野城市、甘木朝倉の5支部から、そして 170団体40企業から推薦を得ており、3月26日には福岡県農政連から推薦状が交付され、近く県医師会からも出されるという。
更に、大野城市長や那珂川市長からも「為書き」が贈られていたが、支部推薦が出ていない筑紫野市の藤田陽三市長からも届けられ、足場を固めている。



現職の原田氏は、最近 小泉環境大臣との2連ポスターを貼り出した。
支持者には、「自民党の公認は自分に出る」と支持者に電話掛けを行い、県農政連の推薦が栗原氏に出たことについては、「推薦決定の手続きが非民主的で透明性もない」という文書を配布しているという。
党本部が「次期衆院選は原田氏公認、原田氏の後継に栗原氏」という調停案を出したのが昨年12月、しかし 栗原陣営の勢いは継続しており、原田氏にとって「公認」だけは何としても死守したいところだ。

4月4日には、山口泰明自由民主党選挙対策委員長が来福し、県連幹部から現況の説明を受け、党本部に持ち帰った。
4ヶ月前とは地図が全く塗り替わっているのも事実、9割近くの保守系の地方議員や団体が栗原氏支援を表明する中、現職を公認し保守分裂で共倒れになることも考えられ、党本部としても判断に悩むところだろう。

最短で4月末に解散、5月11日公示、23日投開票という週刊誌報道もある。
コロナ第4波で先行き不透明だが、両陣営は本番さながらの戦闘モードに入ってきた。