私学経営 [2016年7月22日10:15更新]

福岡市中央区の名門私学である筑紫女学園の理事長は、浄土真宗本願寺派の寺院住職が務めるものだと聞いていたが、今度「お仏壇のはせがわ」相談役である、長谷川裕一氏が就任するとのニュースが入ってきた。
数週間前に同学園が福岡市西区の、「福岡歴史の町」跡地を購入する件に関して、理事の間で賛否が分かれ揉めていることを、地元紙が報じていた記憶がある。
問題の土地の面積だけを考えると決して法外な価格ではないが、用途が決定していない段階で購入した経緯に、不審を抱いた理事がいたことが発端のように聞いていた。
福岡市の人口は7月で155万人を超え、同学園の通学圏内である福岡都市圏もさらに人口が増えているものの、一方では少子化が進んでいるため、今後を見越して男子校の中には、女子生徒を受け入れた私学も増えているが、共学化を考えていない女子校では、生徒の募集に苦慮している学校もあるようだ。
宗教法人の特典を生かし、坊主丸儲けの世界で経営してきた寺院の住職では、私学の経営が難しくなってきた時代だけに、直方の小さな仏壇店を上場企業に育て上げた、同学園の長谷川裕一理事の経営手腕に、白羽の矢立ったようだ。
主流、反主流に二分されている学園を、一日も早くまとめ上げることが新理事長の腕の見せ所で、早晩統一すれば生徒や父兄も安心し、福岡の名門だけに来年の受験生も増え、学園に活気が戻ってくるのは間違いない。