衆議院補欠選挙東京10区は若狭勝議員で候補者は決まったが、福岡6区では公認問題のもつれから、自民党本部は選挙後に、当選した方を事後公認する方針を発表した。
そうした微妙な時期の9月28日、衆議院本会議で二階俊博自民党幹事長が、6月に亡くなった鳩山邦夫元総務相の追悼演説を、父親の意思を継いで補選に立候補している鳩山二郎氏と母親のエミリーさんが、議場で聞いてえたことを地元紙が報じ、余りのタイミングのよさに驚いた。
自民党と連立を組んでいる公明党は、鳩山二郎氏と蔵内謙氏の双方に推薦を出さないのは当然で、通常五分五分になる自主投票も、これまで経緯や情勢を考え、また信義を重んじる創価学会が後ろに控えているだけに、6対4から7対3で鳩山有利の可能性が強く、この票はズシリと重さを増すだろう。
また9月3日の福岡農政連主催意見交換会では、蔵内謙氏が林芳正の農水大臣の秘書だっただけに、TPP問題では注目していたが期待はずれだったと、関係者から失望の声も寄せられた。
鳩山二郎前大川市長の後継者として、今度の大川市長選挙に立候補するのはJA関係者の長男と言われており、早くも当選確実の声も聞かれるほどで、市長選挙運動が活発化すれば、当然鳩山氏に有利になることは間違いない。
蔵内陣営の動員力は素晴らしく、福岡県内各地から建築関係者が動員で駆り出されているが、主体は6区と7区で大型工事を受注している建設会社で、地元建設会社は不満が反発となって渦巻いている。
親が亡くなれば子に同情が集まり有利に働くのは当然で、夫を失った妻が子を思い訴えれば、さらなる強度を増す。
「弔い合戦」には勝てない。
こんな記事も読まれています