福津市長に法令違反・百条委員会報告書 ④ [2021年1月29日09:51更新]

■ 福津市長選挙の行方

任期満了に伴う福津市長選(1月31日告示、2月7日投開票)は、現職の原﨑智仁市長(50)が昨年12月10日、「未来を見据えて変化していく都市を目指す」として2期目への挑戦を表明したが、その2日前には百条委員会が設置されていた。
最終的に、市議会百条委員会の報告書で市長に違法行為があったと結論付けられた。

また、議会における公務員を批判する発言や、学校建設問題で市民の分断を招いているのも事実、「対話によるまちづくり」を推進してきた原﨑市長であるが、結果として真逆の方向に進んでいるように思われる。

ところで、今回は原﨑氏以外に3名が立候補の準備を進めている。

元市総務部長の永島和昭氏(64)は、前回原﨑氏に敗れた小山達生前市長らの支援を受け、昨年12月に自民党の推薦を得て、武田良太総務大臣と宮内秀樹農水副大臣との3連ポスターを市内各地に貼り出し、ALL福津を掲げ 支持拡大を図っている。
学校問題については、教育委員会の方針を尊重する考えだ。

元市下水道課長の小田幸暢氏(58)は職員時代、役所の中枢の企画畑を歩んできたが、現市長と将来ビジョンの考え方に相違があるとして立候補を決意した。
原﨑市長からポストで冷遇されたという話もある。
分かりやすい政策集を作成し、知名度アップに努める。
学校問題については、竹尾緑地案には都市公園に指定してきた経緯を重くみて 反対の立場、市の中央部に小中学校の新設を主張している。

どうしても訴えたいことがあるという古賀重信氏(90)は、3回連続の挑戦、今回が最後ということだ。
今回の学校建設問題については、「人口増による小学校の過密状態は一時的なもの、隣接した古賀市内には児童数が減少した学校もあり、広域的な発想で解決できるのではないか」という長年教育行政に携わってこられた大先輩ならではの、ご意見を賜った。

コロナ禍で北九州市議選同様、新人は思うような活動ができておらず、現職有利と見る向きも多い。
いずれも素晴らしい経歴と考えを持っておられる立候補予定者だが、誰が市長になっても小学校の過密対策は喫緊の課題だ。

対策の遅れで一番迷惑を被るのは子どもたち、教育環境がいいと思って転入してきた新住民を裏切ることのないよう、新市長にはリーダーシップを発揮して学校建設に取り組み、まちづくりを進めて頂きたいものだ。

ー 了 ー