電撃訪問、国益にかなうか [2023年3月22日09:00更新]

岸田総理が21日、キーウを訪れゼレンスキー大統領と会談したことが報じられたが、与野党はじめマスコミは好意的に捉えている様だ。
西側で日本だけが取り残されてはいけないという考えは分かるが、紛争当事国への総理訪問がロシアの心証を悪くすることを覚悟しなければならない。

既に経済面で天然ガスの供給や漁獲量などに影響を及ぼしているが、問題はそんなことではない。
ロシアと国境を接している我が国が、国民の生命や財産が本当に守れるのか。

ウクライナ紛争が始まって以降、我が国は人道支援に止まらず、防弾チョッキ・ヘルメット・防護マスク・防護服などの自衛隊装備品を提供してきた。
いわゆる武器の供与でロシアは日本が参戦したと見なしており、いつミサイルを撃ってきてもおかしくはない。

中国と連携を強めるロシアが攻め込んできた場合、我が国は守れる体制があるのか、アメリカが守ってくれる確信はあるか。
ウクライナに肩入れするなら、こうした点について総理に説明を求めたい。

国会では小西文書問題に時間を割きメディアも追随している。
立憲民主党は相変わらずだ。
そんな取るに足らない話より、自衛隊の位置付けなど安全保障関連で曖昧にされている問題が山積しており、総理訪問が 経済や国防面で本当に国益にかなうか、真剣に議論し安心させてほしい。