(11年3月号掲載) 一方、高齢の親と離れて暮らす子どもにとっては、老親の悩みや不安を直接サポートできないもどかしさ、悪質商法の被害にあわないかといった心配も大きい。 そんな高齢者にまつわる悩みごとに専門的知識を生かして対応しているボランティア団体が福岡にある。行政書士や司法書士、不動産鑑定士補、土地家屋調査士など各種専門家が集まった「NPO法人ふるさと安心サポート九州(fas九州)」(事務局・福岡市中央区白金1丁目)である。 「仕事を通じて相続手続きや遺言の作成のお手伝いをしてきたんですが、その中で高齢者の方や親族がさまざまな悩みや不安もかかえていらっしゃることを知りました。専門職として、もっと広範にそうした相談などを受け止める窓口を作るべきではないかと考えたのが発端です」と同法人理事長の松本龍彦さん(行政書士)。 さっそく、同じ行政書士の仲間や司法書士など他の専門職にも呼び掛けて設立準備委員会を立ち上げ、利用者の安心感と責任をもって活動するためにNPO法人格を取得した。2006年10月のことである。 まず始めたのが無料相談会。相続手続きや遺言、財産管理、そのほか高齢者の日常生活なども含めたよろず相談会だ。 毎月2回の定期相談会のほか、企業やイベントでの出張相談会も含めて、3月初めまでで86回にも及ぶ。この間をぬって、成年後見セミナーや遺言相続セミナーも開催している。 もう1つの柱が「見守りサービス」。定期的に利用者の自宅を訪れて、話し相手になるとともに、不安や悩みの相談にのり、具体的なアドバイスも行う。関東や関西など遠方で暮らす子どもが、老親などのために利用することを想定したサービスである。 「悪質商法被害にあわれた方の中には、事前に誰かに相談できていれば被害を防げたというケースが多くあります。そんな被害防止の受け皿としても活用していただきたいと思っています」と松本理事長。 これらに加えて「老いじたくセミナー」(写真)も開催している。同法人が独自に制作した「私のあしあと」というエンディングノートの記入の仕方を指導するセミナーである。 エンディングノートとは、若き日の思い出や家族との思い出などの自分史とともに、亡くなった場合の財産の処分や葬儀、お墓のことなどを記入して遺族に残すノートだ。 「誰でも自分の死を考えることは嫌なものですが、こうしたノートを作ることによって、大きな安心感が得られ、その後の人生をより有意義に送れると好評です」 同法人では講師派遣にも応じるほか、事務局での相談(事前予約が必要)も受け付けている。 【問い合わせ先】 fas九州のHPはこちら
高齢を迎えると、相続手続きや遺言の残し方、財産管理、また人生をどう全うしたらいいのかなど、不安や悩みが襲ってくる。
℡ 092-523-1393
高齢者の安心生活と「老いじたく」を支援 NPO法人 ふるさと安心サポート九州 [2011年4月4日11:43更新]
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