(11年1月号掲載) ハローハロー!読者の皆さん、お元気ですか? 昨年から県民新聞HP「福岡政界虎の穴」にて、政治・選挙の裏話を連載しております私ナベちゃん。紙面では1年ぶりの登場です! さて、今年は春に統一地方選を迎えます。まずは知事選の行方が気になるところ。一方で最近、全国的な傾向として、地方議会のあり方があらためて問われているんですな。 そこで今回は、現在最も力があるとされるK県議を中心に、わが福岡県議会の実態についてご紹介したいと思います。 ★本稿は1月号紙面に掲載された記事を一般読者用にアップしたものです。 総勢88人(編注=定数、現在は欠員あり)からなる県議会。県内各地域から選ばれた論客たちがさぞかし議論を戦わせているはず-こうお考えのあなた、間違ってます。 4年間の任期中に1度も一般質問に立たない議員がごまんといるのはもちろん、議員提案の条例案提出もまれなんですよ。 そればかりじゃない。実は、県政に関わるほぼすべての重要案件(新年度予算案で福祉に回すお金をいくらにするかなど)から議会の運営(次の議長を誰にするかなど)まで、ほんの一握りの議員たちで決められてしまってるんですな。 2年前、福岡空港の将来像について、新空港を建設するのか、現空港の滑走路を増設するのか、麻生渡知事が対応を迫られた時、「自分は増設でいこうと思う。よろしくお願いしたい」と最終的な意思決定を最初に伝えたのは、当時の議長S県議と県議会最大会派・自民党県議団の最高実力者K県議、そして汚職事件で逮捕された中島孝之前副知事の3人だったというんです。 また昨秋、麻生知事が知事選への不出馬を表明した際も、知事から最初にその意向を聞いたのはK県議だった、との噂がもっぱら。知事や県執行部がいかに特定の議員に気をつかっているかがよ~く分かるよね。 要するに今の県議会は、数人の議員によって実効支配されていると言っても過言じゃないんです。議会で取り上げられる議題から人事まであらゆることが、一部による事前の「談合」で決まっている。 その談合メンバーとはまず前出のK県議、そして彼の後を引き継いで自民県議団の会長になることが既定路線となっているS県議、さらに同じく自民のY県議。 これに第2会派である民主・県政クラブのS県議(読者にはおなじみだよね)とY県議。後は、談合の内容によって自民から別の議員が参加したり、他会派の議員が入ったりする。 自民のK県議は県南を基盤に力をつけてきた。 県南といえば、自民党幹事長も務めた古賀誠衆院議員の息がかかる地域。ところが「K県議の台頭で両者の力は拮抗するまでになった。地元との密着度を考えれば、今やK県議の方が力は上」(大手マスコミ記者)との見方もあるくらいなんだよね。 (続く)
【特別企画・ナベちゃんの政界虎の穴】福岡県議会の実態(1) [2011年2月17日09:11更新]
県議会の「談合メンバー」