井上市長、7選出馬へ!

斉藤国交大臣に違法状態を指摘されても改めようとしない大任町の永原譲二町長は現在5期目、多選がいかに望ましくないか教科書の様なケースと言える。
予算や人事の権限が集中する首長が長期間在任すると、政策や人事が硬直し 役所内は忖度が横行、また利権絡みで汚職の温床になりがちだ。



ところで、春日市の井上澄和市長が12月議会の一般質問の中で、4月の市長選で7選を目指す意向を表明した。
県議3期を経て、1999年(平成11年)4月に初当選し現在6期24年目、もちろん福岡県内の現職首長の中では最も長く、あのプーチン大統領(70)の在任期間を超えている。

だが、どんなに多選であっても選挙で住民が選べば何ら問題はない。井上市長はまだ 71歳、筑紫野市には 80歳で4期目を目指す大先輩もおられるので、7期目は通過点として9期目まではいけるという関係者の声も聞こえてきた。

推薦巡り自民と民主系、共にねじれ

任期満了に伴う筑紫野市長選挙(1月15日告示・22日投開票)、これまで現職で4期目を目指す藤田陽三市長(80)と 11月に県議を辞職した平井一三氏(68)が名乗りを挙げているが、「推薦」を巡り 与野党共にねじれが起きている。

まずは自民党、10月23日に 筑紫野市支部が平井氏を推薦を決めたにも拘わらず、11月6日に県連が藤田市長の推薦を決定したことを 地元紙が報じた。
これは党組織の在り方の問題、我々の関知するところではないが、現在も支部では県連の決定に納得しておらず、今後 更に亀裂が深まりそうだ。

民主党系もねじれている。
藤田市長は野党からも推薦を取り付ける目的で 10月半ばに自民党を離党、国民民主と立憲に推薦願を提出し、国民民主は早々と推薦を出した。
しかし、立憲は一般市民から市長に関する苦情が多数寄せられていたことや、市役所内の空気が最悪で痛ましい事故が起こったことなどの事情を考慮し推薦は出さない方針、自民党を離党した藤田市長としては思惑が外れた格好だ。

選挙において政党推薦は大きな意味を成すが 「ねじれ」るようであれば逆効果、市民から見たら とんだドタバタ劇だ。

自民・元県連会長が離党?

来年1月の筑紫野市長選まであと3ヵ月となった。
藤田陽三市長(80)が このほど自民党を離党し、無所属で立憲民主党に推薦願を出したという話だが、立憲内部からは 反発の声が上がっている様だ

ある党関係者は、「自民党元県連会長の藤田市長は、4年前も自民党を離党して国民民主党から推薦を得ていますが、その後自民に復党していたと思われます。というより、本当に離党していたかどうかすら疑わしい」と語る。

一般的に、「離党届」を支部や県連に提出しただけでは 離党にはならず、あくまで党本部が受理したら正式な離党となる。
初めから離党するつもりはなく、形式的にいったん離党届を県連に預け、他党から推薦が出たら離党届を取り下げた可能性があるというのだ。

いずれにしても、推薦を得るために 離党・復党を繰り返すというのが事実なら、立憲も随分舐められたものである。
今回 推薦にあたっては、離党届が受理されたかの確認が必要となるだろう。

また、弊社記事「再出馬表明に呆れ声(2022年8月10日)」で報じた通り、市長の恐怖支配が進み 職員たちが疲弊しているという中で、あろうことか立憲県連の幹部の中に強引に推薦を出そうという動きもある様だ。
政党の存在意義を考えれば 自ずと答えは見えてくるはずだ。

同時に、自民党筑紫野支部においても、自民党籍の立候補予定者と無所属の立候補予定者の両方から推薦願が出された場合、どちらに推薦を出すのかにも注目したい。

それぞれの組織が何を大切にし優先するのか、また、スジを通すのか否か、多くの関係者が見ていることをお忘れなく。



 

平井県議、市長選出馬に歓迎の声

筑紫野市選出の平井一三県議(68)が、市長選挙(来年1月15日告示、22日投開票)に無所属で立候補する意向を固めた。
平井氏は同市出身、九工大卒業後 建設会社勤務などを経て、平成19年市議に初当選、同23年に県議に鞍替えし現在3期目、地元では誠実な人柄で知られる。

一方で、現職の藤田陽三市長(80)が 今年6月には早々と続投を表明している。
弊社記事「藤田市長(80)の再出馬表明に呆れ声(2022年8月10日)」で既報のように、藤田市長は 最近 年齢的な衰えが顕著となり 理解し難い言動が随所に見られ、どこかの大国の大統領の様だと言われている。

特に庁舎内では恐怖支配がエスカレート、怒鳴ることはないが気に入らない時は不機嫌になり、決裁をストップする無言の圧力や、前日決裁した文書の破棄は珍しくない。
部長は市長を怒らせないことを優先、その分しわ寄せが部下にきており職場の雰囲気は最悪で、3年前にはその影響で痛ましい事故が起こったという話もある。

市民や市の職員からは、今回の平井氏の挑戦を歓迎する声が多く聞こえてくる。
今後 市議会議員や県議が来年4月の統一地方選を控えたところで、「裸の王様」を支持するのか、それとも平井氏を支援するのか、市民の注目が集まりそうだ。

市議会が おやつ代黒塗り企業を承認

春日市議会の最終日、放課後児童クラブの指定管理者の指定に関する議案の採決が行われ賛成多数で可決された。

再指定を受けたのは、あの「おやつ代の黒塗り」で知られる ㈱テノ.サポート(福岡市博多区)、来年度から5年間の予定となっている。

採決前に討論が行われたが、賛成の議員からは
「議会は選考委員会での結果を尊重するべきだ」
「コロナ禍の中、ここまでやってきたテノには感謝したい」
という頓珍漢な意見が飛び出しズッこけた。
選考委員会の結果を追認するだけなら議会は要らないし、今後5年間で7億円近く支出する企業として相応しいかを審査するのに「感謝」してどうする?


一方、反対の議員からは、
「保護者の改善要求に対応しようとしない」
「支援員の入れ替わりが多い」
「学童保育やケガ病気対応のマニュアルが未だに整備されていない」
「収支決算書が黒塗りで透明性が確保されていない」
「指定管理者の選考委員会に市民や有識者を入れず、市の幹部だけで選定している」
という指摘があった。


最後の選考委員会だが、原則公募の指定管理者制度なのに 放課後児童クラブについてはテノ社ありきの非公募、しかも 審査結果は得点率69.5%(合格60%以上)と決して高くはない。

非公募に決めたのは市の幹部、点数をつけたのも市の幹部、こういう仕組みなら人事権を持つ首長の意向で何でも恣意的に進められる
大任町を彷彿とさせるが、春日市のガバナンスについても心配になる。

最終的に議会の議決なので口を挟むつもりはないが、弊社記事「おやつ代と保険代を隠す学童保育(2022年8月20日)」で報じた間食代や保険代等の実費徴収分について、賛成議員からは異論が出なかったということで 非常に残念だった。
「議会は公共事業の収支の非開示を容認」という 間違ったメッセージを テノ社に与えかねない。
市議の先生におかれては 国や県に問い合わせるとか 他自治体の状況を調査するなど最低限の仕事をして、情報公開を進めるよう市に働きかけて頂きたい。

但し、そのようなことをしなくても、井上澄和市長が公開すると決めればいいだけの話、簡単なことだ。


 

藤田市長(80)の再出馬表明に呆れ声

全国の市長で 最高齢の藤田陽三市長(80)が 6月21日、来年1月に行われる市長選で 4選を目指す意向を表明し、関係者からは呆れる声が聞こえてきた。

確かに、藤田市長は県とのパイプを活かし、土地区画整理事業やコミュニティ施設整備、コミュニティバスの運行、そして懸案だった点在する市役所機能を1ヵ所に集約させた新庁舎を完成させるなど、確かな実績を残し市の発展に寄与してきた。

しかし、「最近は年齢的な衰えが顕著となっており引退した方がいいのでは」というのが周囲の一致した見方の様だ。
例えば、市民の前で挨拶する際、文字の読み間違い、すっ飛ばし、名前が出てこないなど ハラハラする場面が多くなった。
また、某団体の幹部が頭を下げに来なかったという理由で 補助金をストップさせたり、自治会で行うイベントを事前に聞かされていなかったことで認めなかったり、各種団体から戸惑いの声が上がっている。

一方で、市役所内では期を重ねるごとに圧が増し 業務に支障が出ているという。
怒鳴ったり暴言を吐いたりという直接的なパワハラはないが、「報告を受けてない」、「聞いてない」、「出直せ」、「やり直せ」は日常茶飯事、気に入らない時は不機嫌になり、決裁を数日間ストップしたり、前日決裁した文書をちゃぶ台返しで破棄したりと やりたい放題。
このため部長は市長を怒らせないことを最優先、その分のしわ寄せが部下にきて庁内の空気はピリピリ、「このままでは再び『悲劇』が起こる」と、幹部職員は危機感を抱いている様だ。

通常より早い出馬表明は、対抗馬を潰す意図があり 焦りの裏返しと見られているが、長年 藤田市長を応援してきた関係者からは、「晩節を汚す前に後進に譲った方がよいのでは」という声が多数上がっている。
本人の耳には届かないのだろうか。

プーチンと井上市長、任期が長いのは?

予算や人事の権限が集中する首長が長期間在任すると、政策や人事が硬直し 役所内は忖度が横行、また利権絡みで汚職の温床になるという指摘もあり、多選禁止(3選まで)条例を制定する首長もいる。
しかし、多選批判で初当選しながら4期も居座り、5期目をうかがうっている北九州市の某市長のように、一度当選すると公約を翻す首長も少なくない。

3期で12年、4期で16年、これでも随分長いと思われるが、現在6期目、任期を全うすれば 何と24年というスーパー市長が 福岡都市圏にいる。
1999年(平成11年)4月、春日市長として初当選を果たした井上澄和氏(71)だ。
その 8ヵ月後の12月、健康上の理由で引退するエリツィン大統領から 大統領代行に指名されたのがプーチン大統領(70)なので、いかに長いかお分かりだろう。

ある出版社が行った「住みよい街ランキング2021」で、福岡県内1位(全国11位)に選ばれたのが春日市だ。
福岡市に隣接し、西鉄やJR鹿児島線 及び博多南線(新幹線)の鉄道が走り、大型商業施設や救急病院、都市公園が近くて便利、警察署もあって治安も良い。
更には 子育て支援や教育などソフト面も充実しているところが高評価の要因だ。これらのまちづくりの成功は、ひとえに井上市長の手腕によるものと言って良いだろう。

一方で、これまで意に添わぬ市職員を冷遇したり、議会の場で市議を執拗に攻撃したりという一面も知られていたが、長期政権に加え 年齢による弊害が 市役所内で囁かれ始めたという。
また、選挙前のビラ配りなどの政治活動に動員させられているという複数の業者からSOSも聞かれ、後援体制に綻びが出てきた様だ。