(10年9月号掲載) 今夏の猛暑では多くの熱中症による死者が出たが、その半数以上が高齢者。 1人暮らしの高齢者の孤独死や、「老老介護」による介護疲れで夫が妻を、妻が夫を殺すという痛ましい事件も後を絶たない。 世界1の長寿国といわれる日本だがその半面、急速な高齢化によって高齢者人口が増大し、健康面など多くの問題を抱えた人が増えているためだ。 こうした高齢者を受け止め、適切な福祉サービスの紹介や医療機関、介護施設などへ迅速に橋渡しするために、各自治体では相談窓口の拡充に努めている。 約142万の人口のうち、65歳以上の高齢者が約24万5000人、そのうち75歳以上が約11万4000人という福岡市では昨年4月、高齢者の総合相談窓口「いきいきセンターふくおか」(地域包括支援センター)を、それまでの28カ所から39カ所に増設した。 各センターのスタッフは保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーの資格を持った3人体制。保健師は健康づくりや介護予防のアドバイス、高齢者の自立に向けたサービス利用の支援など。社会福祉士は福祉サービスや制度の紹介、高齢者の権利擁護に関する支援など。主任ケアマネジャーは在宅と病院、施設との連携など、高齢者に対する切れ目のない支援を行っている。 これらのスタッフが高齢者本人や家族、また地域の人からの相談に応じて、病院や介護保険事業所、地域の民生委員、弁護士、消防、警察などさまざまな機関と連携して高齢者を支援する。いわば高齢者問題のワンストップサービスだ。 増設されたことで1センター当たりの人口は、約5万人から約3万6000人へと縮小した。これでも十分とは言えないが、かなり身近になった。相談件数も増設前の08年度はのべ3万9964件だったのに対し、09年度はのべ5万8361件へと大幅に伸びた。 センターを統括する福岡市保健福祉局健康福祉のまちづくり部地域保健課によれば、相談内容は介護保険・サービス、介護認定、健康管理、権利擁護など。「センターが増設されたことで、より身近にフォローできるようになった」と話している。 前線基地の1つ、福岡市中央区の「中央第3いきいきセンターふくおか」(写真)を訪ねてみた。同センターは春吉、高宮、平尾の3小学校区を担当している。 「1回の電話で解決する場合もありますが、何回も電話でやり取りしたり、お宅にうかがってじっくりお話を聞くケースも多いですね」と主任ケアマネジャーの高木富士子さん。 それまで福祉サービスの利用の仕方が分からず生活の困難を抱えていた高齢者が相談の結果、介護保険サービスを利用することになり感謝されることも少なくないという。 「まだまだセンターの存在をご存じない方もおられると思います。ご家族や地域の方でも気軽に電話していただければ、何か解決への糸口がつかめると思います」 【問い合わせ先】
9月20日は「敬老の日」。長寿を祝う催しが各地で開かれるが、最近のニュースでは高齢者にまつわるあまり喜ばしくない話題が多い。
福岡市地域保健課 ℡092-711-4373 HPはこちら
福岡市の高齢者総合相談窓口 いきいきセンターふくおか [2010年10月18日11:14更新]
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