読者のお耳役 – 「気を許すと命取り」 [2012年6月14日18:32更新]

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数週間前の土曜日の朝、若い真面目な銀行員が勉強会に参加するため、西鉄大牟田線に乗って会場に向かう途中、突然横の女性から「痴漢」と叫ばれ、周囲の乗客に取り押さえられて、警察に突き出される事件があった。このことは既にテレビや新聞で報じられ、この男性は上司の命で自宅待機になっている。当番弁護士が被害者と交渉して、何がしかの現金を支払った結果、示談が成立して不起訴処分になったようだ。週末の朝ということもあり、一週間の勤務疲れから電車の中でついうとうとして、決して痴漢行為を行った記憶が無いのにも関わらず、犯人に仕立てられたように聞いている。この種の犯罪行為に対して、過去の例から銀行は非常に冷たく、責任回避で突き放されたようだ。示談が成立し不起訴になったが、男性は争う気力も無くなったようで、痴漢と言う汚名を着て今後生きてゆくのだろうか。1度負け犬になると、根性がなくなりツキも離れ、若者の将来が気がかりだ。

通勤電車に乗った経験がなく理解し難いが、痴漢の被害にあう女性が多いのも事実と聞いている。逆に示談でお金を得ようとして、周囲の男性を痴漢に仕立て上げ、陥れるケースもあるように聞いたことがある。今回のケースでは、土曜日の朝ということもあり、さほど車内は混んでいなかったはずで、当事者を知る友人の誰もが、彼の痴漢行為を否定している。ただ、誰も証言をしてくれる乗客が出てこなかったのは、トラブルに巻き込まれるのを恐れ、見て見ぬ振りをする風潮になっているからだろう。

夜遅く車を運転して帰る時、以前は雨の日や寒い日などにはバス停に立っている人に、ごく普通の親切心で「送りましょうか」などと声を掛けていたが、最近は車を止める事無く通り過ぎるようにしている。善意で言っているにも関わらず断わられても腹が立ち、逆に万が一女性が騒ぎ出しても困るので、自分を守る意味からも、声を掛けないようにしている。だが実に情けない気持ちになる事もある。

痴漢行為で逮捕される人も増えているようだが、誘惑に負けるのだろうか。厳しい試験の難関を突破し、上司に仕え築き挙げた現在の地位、相応の収入を得ている生活、さらには家族の将来を考えれば、とても破廉恥な行為などは出来ないはずだ。余りにも自分を大事にしない、無責任な人が増えているのも事実だ。

警察官や教師に公務員など、過去の仕事で元がつく人は、必ずマスコミが取り上げるので、くれぐれも用心することだ。