(08年3月号掲載) 中にはちょっとしたエッセイなどもあり、飲むだけでなく「読む楽しみ」も増えた。 今回は、ふらりと寄った居酒屋でたまたま出会った1枚の張り紙を、ご紹介したい。(原文ママ) ありがとう 今日、11月11日は、父さんの16回忌だね・・。あの頃の僕はまだ小学生・・。 学校から帰って来て、友達と遊びに行こうとすると 病院のベッドの上で、父さんが僕の名前を呼んでたよ・・と母さんに聞いて、 あれから十六年・・ この間、父さんの義弟の叔父さんが、入院したって連絡がありました。 平成19年11月11日 高木一峰 16回忌 息子より 文章を書くようになったきっかけは日替わりメニュー。手書きで毎日作っていると、当時の店長から「何か手紙のスタイルで書いてみないか」と言われ、子どものころの恩師あてに書いた。店内に張り出すと、客から「昔を思い出した」といった反応が返ってきた。 「食事やお酒を提供するだけでなく『たまには親に電話してみようか』といった具合に、ちょっとだけ、心が温まる瞬間を感じていただければ嬉しいです」 店内の張り紙などはすべてみずから書くという。「いつかは自分の息子と酒を飲みたい。それが夢ですね」
最近の居酒屋では、店員みずからが書いたメニューや張り紙がごく当たり前になっているようで、その達筆に驚かされることがある。
父さんとの思い出は、キャッチボールをして遊んでもらったことよりも
父さんの毎日の通院に連れて行かれていた思い出ばかりだった。
「おまえは、父さんと一緒に病院に行かなきゃいけないから遊びに行っては駄目だ!」・・と。
その頃の僕は、父さんと一緒に居ることよりも友達と遊ぶ事ばかりを望んでいた。
父さんの命が本当は、後少しだって事も知らずに・・。
僕が病院に駆けつけた時にはもう・・ 父さんは声も出ないようになっていた・・。
11月11日、12時11分・・。母さんの泣き声が病院中に響いた・・。
僕は、父さんに声をかけることも涙を流すことも出来なかった。
それも父さんと同じ病気で・・。
何年か前に逢った叔父さんとは全く分からないぐらいに、小さな体になってた・・。
僕は叔父さんに、何て声をかけていいのか分からなかったけど
もう二度と後悔したくないって、本気で想ったから、
父さんに伝えられなかった言葉だけど、やっと伝えられたよ。
「叔父さん、今まで可愛がってくれて 本当にありがとう」
それから1カ月後、叔父さんは、皆に一言伝え、深くお辞儀をして亡くなりました。
「今まで、本当にありがとう」・・
これからも二度と後悔しないように、心からのありがとうを伝えていきます。
特に毎年11月11日には、お酒が大好きだった父さんに
「僕を育ててくれて、本当にありがとう」って乾杯しようね。
父さん、僕を大事に育ててくれて、そしていつも僕に力を与えてくれて、
本当にありがとう。
僕は父さんの息子に生まれて 本当にしあわせです。
「もともとは自分自身と親元を離れて働くスタッフのために─と。それで店内ではなく、トイレに張っているんですけどね」と「居心地屋 螢 上人橋店」(福岡市中央区警固1丁目)店長の高木隆二さん(28)。
亡き父に贈る「ありがとう」 ある居酒屋の張り紙から [2008年4月9日12:29更新]
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