柳川市化粧品工場 今後どうなる? 問われるトップ2人の姿勢 [2008年3月31日09:36更新]

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 (08年3月号掲載) 

閉鎖されたP社化粧品工場これまで再三報じてきた旧大和町(現柳川市)のP社化粧品工場問題。昨年、福岡大教授が行った土壌調査の最終報告がこのほど、議会に提出された。

だが「有害性はない」などとする内容に、ある関係者から「以前教授が話した内容と違う」と批判も出ている。

これに絡み、調査依頼後、大泉勝利副市長が教授を訪れる一方、P社が使っていた薬品が有害かどうかを確かめるため「秘密裏」に県庁をたずねていた〝疑惑〟が浮上。さらに3月議会で石田宝蔵市長は、本紙に関して虚偽答弁を連発、柳川市トップ2人の姿勢が問われる事態となっている。

現在、P社は簡易裁判所に調停を申し立てているが、果たしてその行方は・・?



「食い違う」説明

「調査が決まる前に聞いた話と報告の内容がまったく違う。驚きました」。ある関係者はこう言って憤る。

福大教授が提出した最終報告では「P社が敷地に廃棄物を埋めた可能性が高いが有毒性はない」と結論付けられた。一方、一部で検出された、環境基準値を上回るフッ素やヒ素は「自然由来のもの」としている。

関係者が問題とするのは「本当に自然由来かどうか」だ。柳川を含む筑後地域一帯には、過去に阿蘇山が噴火した影響でヒ素などを含む土壌があることはすでに知られている。

関係者は「教授は以前『それは深い部分にあるが(自然由来)、その上に位置する水を通しにくい粘度層がさえぎるために、表層部までは上がって来ない。それが常識で、もし表層から基準値以上のヒ素が出れば人為的なものと考えるべき』と説明していた」と話す。

この点について教授は「自然由来であることは間違いない。今回調査したのはあくまで限られたエリアで、土地を売却する場合などはあらためて敷地全体を調べなければならないことは、市と議会に説明した」と話す。 

副市長の行動

「教授に調査を依頼することが決まった直後から、大泉副市長ら市幹部が何度か教授のもとを訪ねています」。こう語るのはある柳川市役所職員だ。

本紙は「調査結果は市側に都合が良いものとなる可能性がある」と指摘していた。

その通りになったわけだが、関係者が証言する「事前の説明との食い違い」は、市幹部が教授を訪問していたことと関係があるのだろうか。教授は「影響を受けることはありえない」としている。 

調査に関連し、大泉副市長は不可解な行動を取っている。昨年秋、つまり教授に調査を依頼した後に県庁を訪れ、P社が使用したとみられる薬品の一覧表を出して「有害物質が含まれているか調べてほしい」と求めたのだ。「アポなしで来たので驚いた」(県職員)。

突然の来訪に県側は「文書で正式に問い合わせてほしい」と返答。理由をたずねると「議会から安全性について聞かれたから」と答えたという。その後正式に文書で依頼があったため、県は同11月半ばに返答した。

議会の要請があったのならば、結果について当然報告があったはずだ。ご存知ですか、市議のみなさん? 

調停の行方は・・

柳川市役所工場建物をめぐって柳川市は現在、アスベストの処理費用などをP社に求め、一方のP社は簡易裁判所に調停を申し立てている。

「実はこの裏で、副市長はすでに複数のアスベスト処理業者と接触している」。こう証言するのは別の市職員である。「こそこそと話を聞いて回っています。工場の解体・処理工事をどうやって地元業者に発注するか考えているようです」

つまり、現在P社と交渉しているのは「茶番劇」だというのだ。「ある名目で予算を通しておいて、それを別の名目に流用するのは市長の『得意技』です。例えば学校の改修費用という名目で予算を通し、その費用を充てる。議会さえ通して工事を始めてしまえば言い訳はどうにでもなる」

 とはいえ、そこまで卑劣なことはさすがにしないだろう。仮に何か「特別な意図」があった場合、調停という密室で結論を出し「これが司法の判断」とするのがシナリオ―と考えるべきだ。調停の行方をきちんとチェックする必要がある。

それにしても、柳川市を取材すると、役所内での「市長への信望の厚さ」に正直、驚かされる。 

市長の大ウソ答弁

「市民を惑わせるのはやめてほしい」。3月7日、市議会の一般質問。本紙報道について問われた石田市長は、筆者が傍聴する前で虚偽を並べた上、こう語った。

石田市長は市議からの質問を受け

(1)取材は一度も受けたことがない、申し入れもない

(2)何者かまったくわからない

(3)(本紙に)何度も電話したが、何も答えない

―と答弁した。

これについて本紙から反論したい。

(1)昨年9月4日、市役所を直接訪れ、P社工場問題について取材を申し入れたが多忙を理由に断られた。

市長は、地元紙「週刊ちくごタイムズ」に対し「1週間遅れの新聞など、誰が読むか」と罵倒したことがある。まして月刊紙など相手にしていないのだろう―と寂しい思いをしたものである。

(2)その際、名刺と本紙昨年8月号を職員に渡した。さらにその後も本紙を市広報課宛てに郵送している。

それらすべてに所在地や連絡先などは書いてある。

(3)これまで本紙には石田市長はおろか、市職員からの電話すら1本もない。

一体どちらへおかけですか?

目の前で聞かされた市長の虚偽答弁に驚いた―と言いたいところだが、これまでの取材からすると想定の範囲内であった。

 

もし反論があれば石田市長、いつでも本紙までご連絡を。その際には大泉副市長か周囲の職員の方、市長に日本語と数字の読み方を教えてあげて下さい。正しい電話のかけ方も、ぜひ。このようなウソツキから話を聞くことに、今やあまり意味を感じないけれど。

なお、大泉副市長には質問状を提出している。これまでのところ回答はないが、あり次第HPなどで公開する予定である。 

最後に、あえて言わせていただく。

議会、そして何より市民を惑わせているのは、ウソ