(07年12月号掲載) 年内の解散は現在のところなさそうだが「一寸先は闇」、国会議員や候補者たちは不測の事態も想定し、着々と準備を進めている。 そんな中、福岡11区(行橋市、田川市など)では2人の自民党現職、武田良太(前回無所属)、山本幸三(前回自民、比例復活)両氏が、党の公認をめぐって激しいつばぜり合いを展開。いまだ軋轢が解消されない国会議員と地元議員の「代理戦争」の様相も呈している。 一方、民主党はすでに10人の予定候補者を決定、街頭立ちなど精力的に動き「臨戦態勢」に入っている。 「今の選挙制度は複雑でわかりにくい。落選した人がゾンビみたいに上がってくるんですよ?」。武田氏の言葉に聴衆からは笑いと歓声が起きた。 11月26日、北九州市のホテル。武田氏の政治パーティーには400人を超える支持者が集まった。武田氏は同区内の「宿敵」山本氏を揶揄しながら「公認を決めるのは党だが、私には選挙を戦い、勝つ義務がある」と力強く語った。 パーティーには武田氏が所属する派閥の領袖山崎拓氏、加藤紘一氏のほか、新宮松比古・県連会長ら16人の県議が参加。中でも新宮氏は「個人的見解」としながらも「武田氏を公認に」と発言。「県議みんなで支えていく」と語り拍手を浴びた(写真上)。 2人の軋轢の直接のきっかけは、10月上旬から支持者に配られた山本氏の国政報告レポート。はがきには「古賀誠先生が選対委員長に就任したので、私が11区の公認も確定しました」とあった。次の総選挙では武田氏が公認されるとの見方が強かったため、「本当か」と地元は大騒ぎになった。 「完全な勇み足」「何を慌てているんだ」「追い詰められている証拠」。自民関係者からは批判が相次いだ。当然、武田陣営も心中穏やかではなく、冒頭の発言へとつながった。 その山本氏は今月3日、東京でパーティーを開催。発起人の代表として古賀誠氏が挨拶し「今の情勢では、(公認争いは)山本先生が1馬身、抜きん出ている」と持ち上げた。 しかし実際には「やはり公認は武田氏」と囁かれているのが現実。「山本氏は単独比例に回るのでは」「10区(北九州市小倉北区など)に回る可能性も消えてない」(自民関係者)。 さて、このつばぜり合いの裏には、自民県連会長人事をめぐって生じた国会議員vs地元議員の「対立の構図」が見え隠れする。 「新宮会長の『公認は武田氏』発言に、古賀誠氏は相当怒っていたらしい」(政治担当記者)。山本氏を持ち上げた古賀氏の発言は、新宮会長の先走った発言に対する「牽制」ともいえる。 その新宮氏は武田氏のパーティーで「私は山崎さんとは実は仲がいいんです。この間も昼飯を一緒に食べた」と話し、「そんなわけない」とメディア関係者の失笑を買っていた。 今月6日、自民国会議員と県議の朝食会が党本部(東京)で行われた。先月にも予定されていたが流れたため、今回あらためて-となったわけだが山崎、古賀、麻生太郎氏らが欠席。いまだ「和解の道」は見えない。 先月25日、民主党は福岡市のホテルで県連大会を開催、稲富修二(2区)、古賀敬章(4区)、山本剛正(8区)各氏を含む10人の予定候補者をお披露目した。 すでに候補者らは集会回りなど支持者への挨拶を始めており、中でも注目の2区では稲富氏が早朝から街頭に立ち、今月8日には福岡市中央区で事務所開きもすませた。
「年明け早々にも・・」「いや、来年のサミット以降だ」。衆議院の解散、総選挙の時期をめぐり様々な憶測が流れている。
一方、迎え撃つ山崎拓氏は支持者の集会で「1月解散、2月投票」との自説を展開、陣営の引き締めを狙うが「稲富氏の知名度が上がらないうちに・・という『願望』もあるのでは」(自民関係者)。実際は「少し先に延びる」との見方が主流で、近々の急展開はなさそうだ。
武田vs山本 激しい公認争い 各陣営、臨戦態勢で越年 [2007年12月26日09:22更新]
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新宮氏「公認は武田良太氏で」
山本氏は「私が公認確定」
県連内の対立も影響か
民主は10人の予定候補者を決定

