(07年5月号掲載) 7月に予定される参議院選挙まであと2カ月あまり。福岡選挙区では2人の現職をはじめとする候補予定者がほぼ固まり、早くも前哨戦が展開されている。安倍晋三首相就任後、初めての国政選挙で、憲法改正問題など政治姿勢・手法が問われる。 一方、民主党の小沢一郎代表は与党の過半数割れを目指し進退をかけて臨む方針で、与野党の激突は必至。特に福岡・九州地区では、昨秋から自民・公明が推薦する首長候補が相次いで敗れる「九州ドミノ」現象が起きており、選挙戦の行方が注目される。福岡選挙区のほか、九州で注目される佐賀・大分選挙区の情勢を展望する。 (文中敬称略)
氏名
年齢
所属 役職等
松山 政司 48
自民・現
経産政務官
岩本 司 42
民主・現
党県副代表
田中美由紀 33
共産・新
党県委員
金岩 秀郎 43
社民・新
党県副代表
馬場 能久 57
諸派・新
新風県副代表
憲法論議や格差問題、また閣僚たちの不祥事で揺れる安倍内閣。「政治決戦・夏の陣」と位置付けられる今回の参院選は7月5日公示、22日投開票が有力視される。
衆院では与党が圧倒的多数を占める中で、参院での過半数を与野党どちらが抑えるかが焦点となる。過半数までの議席数は与党が64、野党が59で、衆参での与野党逆転現象が起きる可能性は十分にある。
九州・沖縄の8選挙区では、5月上旬までに27人が立候補を表明。「反自公」の風が吹く中、有権者が国政選挙でどのような判断をするのか、注目される。
再選を目指す現職2人に対して新人3人が立候補を予定(別表参照)。2つのイスを5人が争う構図となりそうだ。
自民現職の松山は、会頭を務めた日本青年会議所を中心に組織固め・支持基盤拡大を図る。また、公明との協力体制も強化。福岡・北九州両政令市長選では自公推薦候補が苦杯をなめただけに、危機感を募らせる。
一方、政令市長選での勢いをそのままに、4月の県議選で大幅に議席数を増やした民主。3年前には大久保勉が福岡選挙区過去最高の84万票あまりを獲得してトップ当選を果たしている。岩本も追い風に乗って得票数の大幅増を目指す。
共産党は県議選で4議席中3議席を失った。田中は2大政党化の動きを批判しつつ、憲法改正・消費税引き上げ反対を訴える。しかし2大政党への投票数は増加傾向にあり、苦戦の感は否めない。社民は市民団体の共同代表を務める金岩を擁立。また維新新党・新風の馬場は「日本再建」を訴える。
自民現職の陣内孝雄に、民主新人の川崎稔、共産新人の中尾純子の3つどもえの戦いが展開されそう。
5選を目指す陣内は自民党公認候補中、最高齢の73歳。加えて、破綻した佐賀商工共済協同組合の理事長だったこともあり、党執行部が候補の差し替えを画策。再三「勇退」を促したが、本人が固辞した―という経緯がある。さらに陣内は協同組合員が起こした損害倍賞請求訴訟の被告で6月に一審判決を控える。このため「極めて厳しい情勢」

