「熱い夏」迎える添田町 出直し町長選は三つどもえに(1) [2010年8月17日13:20更新]

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(10年8月号掲載)

沿道で挨拶する山本文隆氏と支持者ら添田町が「熱い夏」を迎えようとしている。

県町村会を舞台とする贈収賄事件で逮捕・起訴された山本文男町長が、リコール(解職請求)運動を受けて先月辞任。今月22日に町長選が行われることになったからだ。 

山本氏は出直し町長選に出馬することを正式に表明。これに対し、いずれも同町出身の会社員と前副町長の2人が対抗馬として名乗りを上げ、精力的な活動を展開している。

10期40年近くに渡った「山本王国」に終止符が打たれるのか。2新人の動向を中心に、15年ぶりの町長選に臨む添田町の現状を取材した。 



今こそ民間の感覚を  

「ずっとこの町はおかしいと感じていた。すべてがトップダウンで決まる。そんな町政を変えなければと、常々考えていました」。会社員の山本文隆氏(62)は出馬を決めた動機についてこう語る。 

山本氏は関東の大学を卒業後、東京の大手メーカーに就職。05年、添田町での同社工場建設に関わったことをきっかけに地元へ戻った。

「町民の意思が反映されない、権力が1点に集中している。みんながおかしいと思っているはずなのに、誰も口にしない」

そんな町の現状を憂い「自分がやるしかない」と来年1月に予定されていた、任期満了に伴う町長選への出馬を決めていたという。 

早朝、支持者らとともに幹線道路に立って通行する車に挨拶するなど、地道に活動を進めている(写真)。「企業や組織に頼らない、いわゆる草の根運動が中心です」と話すのは同氏陣営幹部だ。

「ただ、なかなか草の根が伸びていかないな、とも感じている。多くの町民が周囲の目を気にして本音を語ってくれない。長期に渡った“独裁政治”の影響でしょうか」 

出直し選挙はいわば贈収賄事件の副産物だけに「まったく想定外の事態で、時間的に厳しい面もある」(山本氏)。それでも開かれた町政の推進や情報公開を進めることなどを公約に掲げ、改革の必要性を訴える。「民間人に何ができるのかという声もあるが、今こそ民間の感覚が必要なんです」(陣営幹部)。

(続く)