(08年8月号掲載) 現在、アスベストが使われた建物や産廃処理の負担について、柳川市とP社の間で調停中とされているが、その進行状況・交渉の内容はまったく公にされていない。 そんな中、一部の関係者の間で「地元の建設業者であるN社が、旧大和町が支払った5億4000万円かそれ以上の金額で跡地を買い取り、業者らの資材置き場にする」との驚くべきプランが囁かれている。 来春に市長選を控え、懸案となっているこの問題を一気に解決するのが狙いとみられる。だがあまりに現実離れしたこの「仰天プラン」、はたして石田宝蔵市長、大泉勝利副市長ら執行部は、本気でこんなことを考えているのだろうか? 「1年前に開かれた移動市長室で、N社の社長が『そんなに問題なら、うちが買い取ってもいい』と発言したことがきっかけとなっているようです」。ある市関係者はこう解説する。 P社工場があった土地は03年、旧大和町が石田町長時代に購入した。05年、合併後初の柳川市長選に石田氏が勝利した後、この取引をめぐって、利用目的が明確でないこと、またその購入価格が周辺の相場と比べて妥当だったかどうかなど数々の疑惑・疑問が噴出した。 さらに建物全体からアスベストなどが見つかったほか、敷地内には産業廃棄物が埋められていることが明らかに。石田市長は「事前に知らされていなかった」と答えているがなぜか前所有者・P社の責任追及には及び腰。これまで議会で何度も取り上げられたが、市長ら執行部は正面から答えず、のらりくらりとかわし続けてきた。 「この問題を一挙に解決するためには購入金額以上で民間に売却すればいい、というわけです。市側には金銭的な損失は発生しなかったことになるし、産廃などの処理費用も民間会社が負担すればP社の責任を問う必要もない。このまま土地を遊ばせておくより民間で活用した方が市民のためにもなる―とでも説明するのでしょう」(市関係者)。 だが、このような安直な策がはたして思惑通りに進むものだろうか。 購入金額と同じかあるいはそれ以上で売却できれば、確かに数字上の損失は生じない。、土地を購入した経緯やその「真の目的」、そして市民が被害を被っているにもかかわらずP社に対して本気で責任追及をしようとしない石田市長の姿勢こそが問われているのだ。「疑惑を隠蔽する行為」との批判は避けられず、売却案が議会を通るはずもなかろう。 またN社の経営規模からすると、5億円もの金をどうやって調達するのかという点についても疑問が残る。ある業界関係者は「N社は熱烈な市長支持者です」と話す。同社が土地を購入することになれば、その「資金源」とともに、石田市長と建設業界との関係があらためてクローズアップされるはずだ。 「切れ者」大泉副市長ら執行部が、いくら何でもこのような愚策に走るとはとうてい思えないのだが・・。 「市長はすでに選挙モード。いろんな会合を設定して誰彼構わず握手しまくってます」(市関係者)。 来春に市長選をひかえ、P社跡地問題はいわば「のどに刺さった骨」。そんな状況の中飛び出した仰天プランの噂は、石田市長、そして支持者らの「あせり」を物語っているのかもしれない。
その処理をめぐっていまだに結論が出ていない柳川市のP社化粧品工場跡地(写真)問題。
P社工場跡地 民間業者に売却!? 囁かれる「仰天プラン」 [2008年9月8日08:54更新]
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買った金額で民間に売却 問題の一挙解決、目論む?
市長と業界の関係 クローズアップ必至
P社問題は「のどに刺さった骨」

