前原RP問題 県が前所有者提訴(2)批判回避が真の狙い!? [2009年8月3日09:10更新]

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(09年6月号掲載)

福岡県庁本紙は問題が発覚した08年3月以降、県の不可解な対応を報じ「県に落ち度がないのならなぜA社側に損害賠償を求めないのか」と指摘。今年1月には前原市民が「賠償を求めないのは不当」として監査請求を行った。 

ところが監査請求について県が昨年11月、すでにA社側に損害賠償請求書を送っていたことが判明。この事実を公表しなかった上に「相手方との協議に多大な影響を与える」として詳細を一切明らかにしなかった。

さらに提訴した事実も1カ月に渡って隠し続け、記者会見では訴状の公表すら拒否。県の隠蔽体質ここに極まれり─である。



提訴は形だけ!?  

「今になってようやく提訴した表向きの理由は、賠償請求に2社が応じなかったから。ですが、6月議会が近いということもあり『県は悪くない』という姿勢をアピールするためにも提訴せざるを得なかった、というのが本音でしょうね」(前出マスコミ記者)。 

県側は問題発覚当初、県議会での質問に対し一貫して「損害が生じたとは思わない」と答えていた。だが今度は一転、3億円もの損害賠償を求めて提訴した。

「県には、判決まで持っていくつもりなどさらさらない。頃合いを見計らって裁判所が出すであろう和解案に飛び付くはずですよ。いくらかでも賠償金を取れれば、それで『めでたしめでたし』とするのがシナリオでしょう」(同)。 

念のため繰り返すが、こうした訴訟の費用もすべて税金でまかなわれている。

知事を守るのが県庁の仕事か   

県が2社を提訴したのは、われわれ県民の財産に損害が生じたからではない。県に対するマスコミや市民の批判・追及をかわすのが目的であることは明白だ。だが理由はそれだけではないだろう。 

先述の通り、08年3月議会で県が「損害が生じたとは思わない」と主張する一方で、麻生渡知事は「損害が確認できたら訴訟を検討したい」と答弁している。結局のところこの訴訟は、知事の立場を守るため、答弁内容が虚偽だったと追及されないために起こしたのではないか。 

逆に言えば、もしこの知事答弁がなければ、ここまでして訴訟に持っていくこともなかったろう。何せ県は、数々の事実を無視して損害は生じていないと強弁していたのだから。 

 

監査請求を行った「リサーチパーク問題を考える前原市民の会」加納義郎代表はこう話す。

「平気で情報を隠し県民の利益を軽視する県庁の体質は、知事が代わらない限りこのままでしょう。かといって黙っていてはこれを追認したことになる。1県民として今後も声を発していかなければ」