(09年5月号掲載) その上で「今回選ばれた選定委員は、地方自治法などで定められた特別利害関係人(親族など)ではない。だから交友関係をもって排除するほどの理由はない」 だが、特別利害関係人に関する規定はガイドラインにはない。「そこは今後の検討課題ですね・・」 第1次の採点では5人のうち3人は、いずれも僅差で博多港開発がJR事業体を上回った。ところが残る2人は、それぞれ100─66、96─48と、JR事業体が博多港開発に大差を付けた形となった。そのため、人数は2対3でも、5人の点数合計はJR事業体が1位となった。 もし委員が特定の企業に肩入れしようと思えば、意図的に点差を大きくすることでそれが可能になるのではないか。「この表だけを見ればそう思われるかもしれないが、最終的には合議を経て全員一致でJR事業体に決めた。採点結果だけで決めたのではない」 だが、全員専門家のはずなのにこれだけ極端な別れ方をするのは通常では考えられない。何らかの意図があったと考えるのが自然だし、極端に差を付けた委員に他の委員が最終的に流されてしまったのでは─との疑念も出てくる。 少なくともこうした資料などから判断すると、何とかJR事業体に決めたい少数派のごり押しが、まんまと通ってしまったのではないか─としか言いようがない。 「委員と企業に利害関係があるのは仕方ない」、それが現実だというのであれば、そこから生じる恣意的な要素を排除できるような審議過程・方策が必要なのではないか。 行政改革部は「正直、こうした極端なケースは想定していなかった」という。「議論が尽くされたかどうかと言われれば・・」 本紙にはこれまでに同制度への不満がいくつか寄せられている。「大企業が絶対的に有利で、われわれ中小企業がいくら努力してもムダなのではないか」「最初から結果が決まっていて、審議会など単なるセレモニーにすぎないのでは」 福岡市は管理者の選定基準の1つに「地場中小企業の活性化や市民の雇用拡大に貢献すること」を掲げている。それを単なるお題目に終わらせないためにも、よりよい制度を目指して積極的に改善に取り組んでいただきたいものである。
指定管理者制度のガイドラインを定めた福岡市(写真)行政改革部は「特定の分野の専門家、識者であれば、応募企業との関係がまったくないというケースの方が考えにくい。多かれ少なかれ企業と利害関係があるのは仕方がない」と説明する。
今回のケースで本紙が最大の問題と考えるのは、委員による事業計画書などの採点結果と、結論にいたるその後の審議過程である(左表参照)。
福岡市指定管理者制度の問題点(2)積極的な制度改善を望む [2009年6月26日12:56更新]
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