(10年2月号掲載) これを受け地元紙・南日本新聞は同22日付の社説で 「地元振興が目的の支援金を建設推進の手段とすることには、やはり違和感が残る」 「交付を処分場建設の『あめ』にするかのような発言は(中略)妥当性を欠いていたのではないか」 -と述べている。 「要するに知事は、いくら住民が騒いだところで最終的には金でどうにでもなる、と思っているのでしょう」(前出反対派住民)。 地元住民、また早々に建設受け入れを表明した薩摩川内市や議会は、県が「金で買おうとしている」ものとは一体何なのか、今一度真剣に考えてみるべきである。 本紙がこの問題を取り上げたのは昨年2月。予定地が霊山である冠岳の中腹にあることから「鎮国寺」(いちき串木野市)など「九州四十九院薬師霊場会」が計画に反発していることを報じ、こうした動きが「伊藤県政のあり方を正面から問うものになるかもしれない」と結んだ。事態は本紙の指摘通りになりつつある。 07年の候補地発表時には「(これまでの反省を踏まえ)今回は相当に熟度を高めて提案しております」「ほとんど最終的な提案になっていますので(中略)これから誠意をもって住民の方々に説明したいと思います」(前出の定例会見)と語っていた伊藤知事。 だが、複数の候補地から絞り込む際の会議録が存在しないことが判明(本紙09年7月号)。また住民から相談を受けている久留米市の弁護士が「県の調査内容はずさんの一言」と指摘(同11月号)。 昨年11月18日には反対派住民約50人が知事に面会を求め、県庁に詰め掛ける騒ぎとなった。 「これで報道各社の関心が一気に高まった。一方、県や伊藤知事の姿勢は、説明責任を放棄して逃げ回っているとしか言いようがない」(前出マスコミ関係者)。 * * * 本紙は処分場建設そのものを批判しているわけではない。施設の必要性・重要性に疑いを挟むつもりもない。批判しているのは、知事の発言と現実に行われていることとがあまりに乖離している点である。 住民が求めているのは、この場所を候補地に選んだ過程と理由、そしてその根拠となった調査データについての詳しい説明だ。 県職員らが口を揃えて「最終的には知事の判断で決まった」としている以上、知事自身があらためて説明を尽くすべきである。 それができないのならば「最初から結論ありきだったのではないか」「処分場建設名目で土地を民間会社から買い上げるのが真の目的では」と勘繰られても仕方なかろう。 説明したくてもできない─というのが、本当のところなのかもしれないが。 反対派住民は昨年12月、専門家らとともに現地を視察して調査を実施(写真)、その結果がまもなく出る予定。これを踏まえて県に公開討論会の実施を求め、対応によっては裁判に踏み切ることも検討している。 いずれにしても、伊藤知事がマニフェストに掲げ自信を持って進めようとしている計画の実態、そして伊藤県政の本質が、鹿児島県民に明らかにされる日もそう遠くはないだろう。
鹿児島県(写真)の伊藤祐一郎知事は1月20日の定例会見で、地元への支援金について「同意されない場合は交付されないという形もありえるのか」と記者団から問われ「最終的に環境協定を結べないとなるとお渡しする機会がない」と答えた。
馬脚現した鹿児島・伊藤県政(2)計画ずさんでも「最後は金で・・」!? [2010年3月4日09:11更新]
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説明責任も果たさず最後は金 伊藤県政の本質

