(09年2月号掲載) 「処分場そのものに反対しているわけではありません。ですがみなさんに想像してほしいんです。 もしご自宅で毎日拝んでいる御仏壇の裏側に、家庭ゴミを捨てているとしましょう。そんな御仏壇を拝んで何とも思いませんか? そのゴミが完全に密封され周りに影響がないからといって、だからそのまま捨てても構わない、とはならないでしょう? なぜここでなければいけないのでしょうか」 「冠岳が礼拝の対象である以上、こうした施設ができれば巡礼者に悪影響を及ぼす可能性が高く、問題は1寺院にとどまらない。鎮国寺を支援することを1月末、理事会で決めました」。九州四十九院薬師霊場会の事務局長で「広寿山福聚寺」(北九州市)の黒田文豊住職はこう語る。 同霊場会は薬師如来をまつる九州7県の49寺院で構成する団体。東海、関西、中国地方など全国に同様の会がある。それぞれの寺院は天台、曹洞など宗派が異なるが、今回は全会一致で支援を決めた。「今後は具体的にどのような形が望ましいのか、事態の推移を見ながら検討していきます」(黒田住職)。 また反対署名も「韓国やタイ、イスラエルなど海外からの関心も高いようです。これらと国内分を合わせ、すでに3万を超える数が集まっています」(黒田住職)。 宗教の垣根を越え、署名運動は世界規模へと広がりつつある。 県はこれまで、薩摩川内市側では説明会を開いて対応してきた。鎮国寺は予定地から直線距離でわずか1㌔の距離だが、いちき串木野市側にある(上地図参照)。そのためか、発表直前の昨年8月に初めて県職員が訪れるまで何の説明もなかった。その際に「決定に当たっては宗教性はまったく考慮していない」と言われたという。 「日本の霊山・霊地はこれまで多くの人々の信仰の対象となってきました。だがそれだけではない、豊かな自然環境を守る役割も担ってきた。もしここが悪しき前例となってしまうと全国の霊場に影響が出る。そういった意味からも、私たちが声を上げない訳にはいかないのです。 一番いいのは県に計画を撤回してもらうことですが、さもなくば裁判に訴えるしかないでしょう」(村井山主)。 宗教か環境か。一見、このような単純な構図にも受け取れる今回の騒動。だがそれだけでは問題の1面しか捉えることはできないだろう。複数の候補地からこの場所に決めた過程と理由、採石場跡地を所有する企業と県との関係・・。これらを踏まえつつ、本紙は今後もこの問題を報じていく予定である。 鎮国寺を発端に九州の霊場、国内外の宗教関係者らを巻き込んだ反対運動は、鹿児島・伊藤県政のあり方を正面から問うものになるかもしれない。 《反対署名などの問い合わせ先》
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(写真=鎮国寺から冠岳をのぞむ)
★鎮国寺のHPはこちら
九州49寺院が処分場建設反対へ(2)反対運動は世界規模へ [2009年3月6日09:33更新]
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鹿児島・伊藤県政のあり方を正面から問うものに!?

