随契は「癒着の温床」か?(1)福津市・県 不法行為に甘い対応  [2009年3月9日09:49更新]

タグで検索→ |

noimage

(09年2月号掲載)

福津市役所津屋崎庁舎市民の厳しい批判を受け、入札・契約に関する改革、制度見直しが各自治体で進んでいる。だが一部についてはいまだに随意契約(随契)が主流なのが現実である。

今回取り上げるのは福津市と福岡県の例だ。

同市が随意契約した産廃業者が不正廃棄を続けていたことが発覚したのだが、半年以上経った今もはっきりした処分が下っていない。

市は「当方の認識不足」と釈明するがそれも怪しい上に、管轄する県も「不法行為に間違いないが、勘違いだったので欠格条項の適用には当たらない」

他の類例と比べると極めて甘いと言わざるをえない、不可解な当局の対応ぶりに、関係者から「官民の癒着ではないか」との声が上がっている。   



 

不正廃棄が明らかになったのは昨年7月。福津市の2つの中学校給食施設から出る産廃汚泥について、収集運搬業務を委託した「林田産業」(同市)が、同市と契約を結んだ06年4月から2年あまりに渡り、一般廃棄物のし尿に混ぜて処分していたことが分かった。 

また、法で定められた産廃の管理票(マニフェスト)を福津市が交付していなかったこと、同社は産廃については運搬の許可しか持たないのに、市は処分も含める形で契約していたことも発覚した。 

福津市は問題が表面化した後、林田産業を2カ月の指名停止処分に。また委託契約金のほとんどを返還させた。同市学校教育課は「法令の勉強不足、認識不足だった。申し訳ないとしか言いようがない」と話す。 

本当に認識不足か?  

同課は旧津屋崎町にある共同調理施設の産廃汚泥処理について別の業者と04年から契約。ところがこの業者は運搬だけ担当、処分はさらに別の業者が行い、管理票も交付していた。この契約は林田産業の時と同じ職員が担当した。 

要するに福津市側は、業者の許可の問題や管理票交付が必要なことを知った上で不正廃棄をさせていた、あるいは故意に見逃していたのではないか。

学校給食課は「普通では考えられないかもしれないが、チェックが甘かったと言うほかない」 

問題はそれだけではない。林田産業が指名停止となった期間には入札はなく、実態として業務に何の影響もなかった。また同社は、家庭ゴミ(一般廃棄物)収集について同市うみがめ課と契約しているが、これについてもそのまま継続している。

行政指導などもなく、契約金の返還以外、今のところ事実上「おとがめなし」の状態なのである。

(続く)