(09年8月号掲載) この設計事務所は提案書作成の元になる面積などの数字を算出する業務を請け負ったためJVへの参加が禁じられており、事実であればこのJVは失格となる。 市は「そんなことはありえない」と否定するが、同事業の事業者選定をめぐっては参加企業から「おかしいのではないか」と不満や疑念が噴出。選定のあり方があらためて問われることは間違いなさそうだ。 同事業は、福岡市中央区長浜にある鮮魚市場周辺道路の拡幅に伴い、西冷蔵庫を移転し建て替えるのが目的。計画によると、2012年までに冷蔵庫を新設し、同9月までには古い冷蔵庫を解体する予定だ。 建設業者の選定についてはプロポーザル方式(公募・指名した複数の業者から企画提案を提出させ、提案内容を審査して最も優れた者と契約する方法)が採られ、今年4月に事業者を公募。5企業体が応募し、選考委員会による審査などを経て7月16日、「八千代建設」(福岡市中央区)、「大高建設」(同博多区)、「共栄建設」(同中央区)の3社によるJVが選ばれた。 ところが、事業者が決まった直後から「八千代建設は建設業務の廃業が噂されていた会社。そんなところが請け負っていいのか」「選考過程があまりに不透明」といった不満が、選に漏れたJVの関係者から噴出。 さらに「一部の選考委員が自分に都合のいい企業体を選ぼうと暗躍していた」といった噂まで流れ、同様の内容の匿名文書が市当局に送り付けられるなどの騒ぎとなっていた。 このため同市農水局鮮魚市場整備担当は先月31日、参加した事業体の担当者をあらためて呼び出して個別に面談、審査結果を集計した表を示すなどして選定が公正に行われたことを説明したという。 「様々な噂や疑念が出ていることは把握しているが、それらはすべて事実無根であることを確認している」(整備担当)。 本紙は関係者に取材を行った。すると八千代建設トップは「(提案書作成に関して)S設計事務所を使っていた」と証言。 またある業界関係者は「以前、八千代の営業担当者が『S設計事務所が提案書作成に関わっていた』と話していたのですが、今になって『前に話したことは内密にしてほしい』と打ち消して回っています」と語る。 (続く)
福岡市が進める鮮魚市場(長浜)の新西冷蔵庫整備事業で、冷蔵庫を建て替える事業者に選ばれた共同企業体(JV)が、公募要項で禁じられている設計事務所を使って提案書を作成した疑いがあることが分かった。同JV関係者が本紙取材に対して認めた。
鮮魚市場の冷蔵庫新設工事(1)選定JVが要項に抵触か!? [2009年9月7日09:40更新]
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応募企業体から 不満・疑念噴出
JV関係者、設計事務所の関与認める

