説明責任果たし改革を進めたい 柳川・金子市長に聞く [2009年9月24日12:41更新]

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(09年8月号掲載)

取材に答える柳川・金子市長

新市長が就任して4カ月が過ぎた水郷・柳川市。金子健次市長はこのほど、本紙のインタビューに応じ「市民と約束した『誠実で責任ある政治』を実現し、市民・議会と一緒になって街づくりを進めたい」と意欲を語った。

石田宝蔵前市長が残した「負の遺産」の象徴、化粧品工場跡地問題については7月末にP社幹部と面談、「できるだけ早期に解決を図りたい」と述べた。

一方6月議会では、総合運動公園の整備計画をはじめ市長が公約に挙げた案件が取り上げられたが、全体的に低調の感は否めなかった。あらためて議会の奮起を促したい。  



 

インタビューの要旨は次の通り。

──就任から4カ月、率直な感想は 

副市長・教育長も揃い、新しいスタートを切るための体制が整った。議会を終えてほっとする間もなく多忙な毎日を過ごしている。

──選挙で改革を訴えたが、市政をどう変えるのか 

前市長時代の問題を1つ挙げるなら「説明責任」が不足していたことだと思う。議会にも市民にも、説明すべきことはきちんと説明して物事を進めていきたい。

同時に、利益誘導型の政治を排し、情報公開を進めて透明化を図る。こうしたことを誠実に実行することが改革につながると思う。

──公約に掲げた、総合運動公園の整備について。大規模事業を見る市民の目は現在、非常に厳しい。今なぜ運動公園なのか、必要性や目的がよく分からない 

柳川市には小学校19校が一堂に会して陸上記録会を開催できるような大きな運動場がない。スポーツ選手の育成、あるいは市民のレクリエーションの拠点施設としてぜひ整備したい。 

市民の目が厳しいのは十分承知している。そのためにはいかに有効活用し、市民に還元できるかが重要。選手育成に関するものだけでなく、高齢者の健康増進や親子のふれあいなど、様々な種類のイベントを数多く提案、実施したい。そうすれば施設の稼働率も上がるしムダ使いとの批判も払拭できるだろう。

──非常に厳しい経済状況が続いている。地域産業の振興策については 

農業に関しては新たな転作作物の開発を検討している。また豊かな柳川の象徴である農産物・海産物を活かし特産品を開発して独自のブランド化を進めたい。 

また水郷・柳川の宝である掘割の浄化についても、下水道整備を図るなど早急に取り組みたい。

──P社工場跡地について。前市長時代の問題とはいえ、解決へ向けどのように進めていくのか。市民の関心も高く、市長の手腕を問われるのは間違いないが 

責任の所在はどこにあるのか、事実解明が求められる一方、土地をこのまま塩漬けにしていいのかという問題もある。どちらを優先するべきか難しいところだが、市民の財産として土地を活用するためにも、基本的には早期解決を目指したいと考えている。 

7月28日には私と市職員とでP社を訪れた。P社側には「すべて責任がないとは言わないし譲る時は譲る気持ちに変わりはない」と言っていただいた。今後も、議会や市民に経過を説明しながら進めていく方針に変わりはない。 

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「市役所の雰囲気が変わった」「ずいぶんと明るくなった」。柳川市民からこんな言葉をよく耳にするようになった。新市長になって何かが変わりつつあるのは確かなようだ。職員や市民を平気で刑事告訴するような前市長と比べれば、ごく当然のことかもしれないが。 

「このままでは柳川に未来はない」。多くの市民が強い危機感を持っていた前市長時代。4月の市長選で市民は、その思いを1票に込めた。だがそれで終わったわけではない、むしろこれからが本当のスタートだと考えるべきだ。

金子市長が今後、どのような街づくりを進めていくのか。ある時は支え、ある時は厳しく批判する。新市長を選んだ大きな責任が、市民には生じたはずである。行政に関心を持ち、チェックを怠らない市民の姿勢こそが、柳川の未来には不可欠だと思う。 

以前にも述べたように、本紙はこれからも柳川市の動向に注目していくつもりである。どの地方自治体も非常に厳しい状況に置かれている現在、柳川が「再生した地方都市」のモデルケースとなってほしい─そんな期待を抱きながら。