(09年9月号掲載) その作業過程で大量に発生する「のこくず」を、し尿処理の燃料として再利用することに「大川柳川衛生組合」(組合長・植木光治大川市長)が全国で初めて成功。このほど実証試験を終え、近く本格稼働する。 木工所にとって「厄介者」だったのこくずを利用することで、これまで燃料として使ってきた重油を節約でき、さらにはCO2(二酸化炭素)の排出量も低減。関係者は「一石二鳥にも三鳥にもなる画期的な技術」と胸を張っている。 新設備を考案、稼働させるのは同組合が運営するし尿処理施設「筑水園」(大川市紅粉屋)。し尿の焼却・乾燥はこれまで重油のみを燃料に使っていたが、新設備では初期段階で重油の代わりにのこくずを使用するよう改良(写真)。今年5月に完成し、本格的な実証試験を行っていた。 その結果、それまで1日当たり約2500リットル使っていた重油を半分以下の約1200リットルまで減らすことに成功。これに伴い、排出されるCO2も削減された。またダイオキシンは、排ガス中については基準値を満たし、焼却灰からはまったく検出されなかった。 筑水園では大川・柳川両市で排出されるし尿を1日平均213キロリットル処理している。ところが昨年以降、重油の価格が高騰したことから経費が増大、早急に代替燃料を探す必要に迫られた。そこで大川ならではと言えるのこくずに白羽の矢が立ち、設備の改良や実験を進めてきた。 のこくずは法律上、産業廃棄物として分類され、処分する時は木工所側がお金を払って専門業者に委託しなければならない。また取り扱う際に空中に飛散し、周辺住民から苦情を受けるケースもあるという。 同組合は1トン=20円でのこくずを買い取る契約を43の事業所と結び、職員自らが各所を回って1カ月に約50トンを収集。こうした経費を含めても、処理費用は従来より大幅に削減された。同組合では「のこくずを使っているのは現在、処理過程全体の前半だけ。近く後半でも使用する予定で、重油の使用量はさらに減らせる」と自信を見せている。 のこくずを燃料とした同様の設備は全国初で、11月に開催される業界の全国大会で成果が発表される。 (続く)
家具の生産高日本一を誇る大川市。同市内には木材を加工する多くの事業所(木工所)がある。
大川の「厄介者」のこくずを燃料に(1)経費、CO2削減で一石三鳥 [2009年10月1日14:16更新]
タグで検索→ |

