(09年9月号掲載) 架空取引が破綻、発覚したのは、B社からの支払いがストップしたのがきっかけだった。 その直後の今年3月31日午後、中央魚市場内の会議室で話し合いが行われたという。集まったのは中央魚市場の金丸社長と取締役2人、喜平商店とB社の社長、X氏の計6人。 「話し合いでは『取引の実態が表沙汰になると銀行からの融資が受けられなくなる。この件は口外しないように』ということでまとまった。この時、『なぜこんな不正取引をしたのか』『誰が始めたのか』といった怒りや責任追及の声はまったくなかった」という。 だが、新たな仕入れ先は単に名義を貸しただけで、実際にはB社との取引が続けられた。「破綻直後の話し合いの様子や内容も含めると、中央魚市場の上層部は遅くとも昨年秋以降、架空取引と知った上で取引を継続していたのは間違いないでしょう」(関係者)。 中央魚市場では、本紙が疑惑を報じた直後の6月、経理担当取締役が退任し関連会社へ出向、また別の担当取締役は配置転換されたという。「表向きは『適正だった』と言いながら内部では事実上の処分を行い、事態の沈静化を図ったのは明白」(市場関係者)。 にもかかわらず、一部の銀行が同社への融資を断るなど「きわめて厳しい経営状況」(同)という。 本紙がすでに指摘したように、不正取引であることを経営陣らが知った上で関与したならば、商法の特別背任罪に当たる可能性もある。中央魚市場は本紙取材に対し「コメントできない」としている。 一方、「架空取引でだまされた」と主張していた岩永鮮魚仲卸。中央魚市場とB社を相手取り民事訴訟を起こす方針を固め、近く福岡地裁に提訴する。「一体何が行われていたのか。事実を明らかにするには裁判しかない」(岩永関係者)。 取引の影響で喜平商店が閉店するなど、市場を揺るがす問題にもかかわらず現在も「取引は適正だった」とする福岡市。あくまで知らなかったことにして押し通そうとしている福岡中央魚市場。福岡の台所、長浜の鮮魚市場で一体何が起こっているのか、いずれ明らかになる時が来るだろう。
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市場内業者を監督・指導する立場にある福岡市が、架空取引について最初に調査したのは昨年10月。中央魚市場の仕入れ先と仲卸業者の卸先が同じA、B社であることが分かり、市は「卸先と仕入れ先が同じなのはおかしい」と指摘。中央魚市場は「仲卸業者の転売先は知らなかった」と答え、仕入れ先を変更したという。
中央魚市場側に口止め料(2)発覚直後に社長らが口裏合わせ [2009年10月16日12:11更新]
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沈静化を図るも・・
事実究明は法廷へ

