鮮魚市場 不正取引常態化か(2)実態知るも黙認!? 福岡中央魚市場 [2009年11月6日15:00更新]

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(09年10月号掲載)

福岡市・長浜の市場会館前出の仲卸業者は「中央魚市場は数十万円の小規模な取引であれば、商品をまったくチェックしないので、こうした不正が簡単にできた。このことは市場関係者なら皆知っている。最近はマグロの架空取引が表面化したこともあり厳しくなったが、少し前までは不正取引が当たり前のように行われていたのは事実」と話す。  

別の仲卸業者は「商品が存在しない不正取引であっても、やればやるほど中央魚市場には手数料が入り儲かる。だから、実態を知った上で黙認していたのではないか」と指摘する。

「こうした不正ができたのは独特の商習慣を持つ鮮魚市場ならでは」



さらに「通常のビジネス感覚からはかけ離れているでしょう。大規模なマグロの架空取引が行われた背景には、不正取引の横行を許してきたずさんな市場の体質と『儲け至上主義』があったのは間違いない」 

本紙報道で表面化したマグロの架空取引疑惑について、市場を管理・監督する立場にある福岡市は「少なくとも市場内の取引については適正だった」と強弁し続けている。 

だが8月末には、福岡魚市場の子会社「フクショク」(福岡市)が債務超過に陥り、農林水産省から再生計画の認定を受けたことが明らかになった。報道によると、フクショクの経営が悪化した理由の1つとして、取引先との間で実際には商品を動かさず伝票のみで売買を行う循環取引を行っていたことが挙げられている。

こうした例や関係者の証言を総合すると、鮮魚市場内、あるいは市場を取り巻く業者の間では循環、架空などの不正取引が日常的に行われてきた─こう断ずるほかないだろう。 

先月社長が辞任 中央魚市場  

本紙は9月号で、福岡中央魚市場の担当者が「口止め料」として関係者から4輪バギーを受け取っていたことなどから、中央魚市場は不正取引であることを知った上で続けていた可能性が高いことを報じた。 

その福岡中央魚市場で、社長が交代していたことがこのほど分かった。登記簿によると9月28日付で金丸直之・前社長が辞任し橋本清実氏が新社長に就任。だがその理由についての公式発表は一切ない。経営トップの交代で事態の沈静化を図ったのかもしれないが・・。 

マグロの架空取引をめぐっては、仲卸業者の岩永鮮魚仲卸が「不正な取引に巻き込まれ、多大な損害を被った」として近く中央魚市場と鮮魚卸業者を相手取り訴訟を起こす方針であることは既報の通り。

関係者、そして福岡市が必死に隠蔽しようとしている鮮魚市場の実態が明らかになる日は、そう遠くないだろう。