市場冷蔵庫事業問題(1)福岡市「異例の措置」 数字を書き換え選定 [2009年11月9日13:49更新]

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(09年10月号掲載)

福岡市・長浜の市場会館8月号本紙既報の長浜・鮮魚市場(福岡市)の新西冷蔵庫整備事業の問題。事業者に選ばれた共同企業体(JV)が、公募要項に抵触していた疑いがあることを報じた。

この問題は9月議会で取り上げられたが、市は「関係者などから聞き取り調査を行った結果、不適切な事実は確認されなかった」とした。

だが、選定JVだけが電気料金単価を13円として計算していた問題について市は、独自の判断で他JVと同じ23円に置き換えるという“異例の措置”を取ったと答弁。

市は「引き続き調査を実施する」としているが、このような不可解な対応を見る限り、真相を究明する気が本当にあるのか─と言わざるをえない。



 

同事業は、鮮魚市場周辺道路の拡幅に伴い、西冷蔵庫を移転し建て替えるのが目的。2012年までに冷蔵庫を新設し、古い冷蔵庫を解体する予定だ。 

事業者の選定についてはプロポーザル方式(公募・指名した複数の業者から企画提案を提出させ、内容を審査して最も優れた者と契約する方法)が採られ、今年7月、「八千代建設」(福岡市中央区)、「大高建設」(同博多区)、「共栄建設」(同中央区)の3社によるJVが選ばれた。 

ところがその直後から関係者の間で「一部の選考委員が自分に都合のいい企業体を選ぼうと暗躍していた」といった噂が流れ、同様の内容の匿名文書が市当局に送り付けられるなどの騒ぎになった。 

「引き続き調査を」 福岡市は答弁 

本紙取材に対して八千代建設トップは「(提案書作成に関して、主催者及び事務局関係者である)S設計事務所を使っていた」と証言した。こうした行為は公募要項で禁じられており、事実であれば即失格となる。だが市は「そのようなことはありえない」と全面的に否定していた。 

この問題を議会で取り上げたのは高山博光議員(平成会)。「こんなでたらめなコンペはあってはならない」「9月議会で提出されるはずだった契約議案が12月に延びたのはなぜか」などと市側を追及した。 

谷口芳満・農林水産局長は「選定過程に不透明な点があったのではないかという声が業界から上がったことなどから、関係者から聞き取り調査を行った。その結果、不適切な事実は確認されなかった」「とはいえ今後も関係機関の協力を得て、異なる視点から引き続き調査を行う」と答弁した。 

電気代の単価 他JVの約半分

八千代JVは市が言うように、本当に事前に主催者側関係社と接触していなかったのか。

本紙は、各JVが提出した提案書にある「維持運営経費明細書」に記載された、電気料金の単価に注目した。 

(続く)