市場冷蔵庫事業問題(2)福岡市に真相究明の姿勢見えず [2009年11月11日15:32更新]

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(09年10月号掲載)

八千代JVが提出した提案書より各JVは応募の際に冷蔵庫業務にかかる光熱費単価を1Kw(キロワット)当たり23円として算出した。ところが八千代JVだけが「現況の運営状態を調査した結果、13円/Kwで算定しました」と他の約半分の単価で計算しているのだ(写真先月号で一部既報)。

単価が安ければ光熱費の合計金額も当然安くなる。事業費総額の多寡も審査の対象である以上、選考の際に有利となるのは明白である。 

冷蔵庫に関する電気代単価が実際いくらなのかは公表されていない。九州電力に取材すると、担当者は「個人情報に関することなのでお答えできない。ちなみに、今回の冷蔵庫事業に関連して質問を受けたことはまったくなかったし、あっても答えない」 



では、八千代JVは一体どうやってこの数字を導き出したのか。市の担当者に疑問をぶつけると「応募JVは事前に現地施設を視察している。それらを総合して算出したのではないか」と答えた。

だが視察は各社とも平等に行っているはず。八千代JVだけが違う数字をはじき出したのはいかにも不自然だ。 

「現況の運営状態を調査した」とは「単価を知っている関係者からこっそり教えてもらった」ということではないのか。 

もし市が言うように、不正の有無を調べるつもりがあるのならば、13円という数字の根拠について厳しく聴取するべきなのは明らかなのだが・・。

修正した資料は公にされず

市側の不可解な対応はこれだけに止まらない。 

高山議員の質問を受けた谷口局長は、13円という単価について「選考の際には公平性の観点から(他JVと同じ)23円に置き換えて各委員に審査していただいた」と答弁した。つまり、このままでは八千代JVが有利になるから、同じ条件にそろえた─というのだ。 

市が本当に単価を置き換えたのならば、それは極めて不適切な行為、公募要項違反なのではないか。

このようなコンペ形式の審査において、応募者から提出された書類の中身を発注者側が勝手に判断して変え、その上で選定するなど「普通では考えられない、異常事態だ」(建設業界関係者)。 

また「審査委員に配布したはずの、単価を置き換え金額を算出しなおしたという資料を出すよう、市側に求めた。だがいくら言っても出てこない」(高山議員)という(9月13日現在)。なぜ速やかに公表できないのか。 

なお、審査結果として公表された事業費総額は、八千代JVが単価13円で計算した、提案書に当初から記載されていた金額である。 

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今後も引き続き調査するという福岡市。だがこうした経緯を見ると、単にほとぼりが冷めるまで時間を置いただけなのでは─と言うほかない。

市がこうした姿勢でいるかぎり、お題目として唱える「公正、公平な審査・入札制度」など、夢のまた夢である。