(09年11月号掲載) だがP社側は今回の交渉で、事実を確認しようと質した市側に対し「そのような約束は一切していない」と回答、前市長の答弁が虚偽であったことが明らかに。議会の追及に対してその場しのぎのウソを乱発してきた石田前市長の、これはほんの一例である。 そもそもなぜ、明確な利用目的も決まっていないのに、周辺地価相場よりも高い金額で土地を購入したのか。こうした根本的な疑問はまったく解明されていない。 支払い時期が合併に伴う新柳川市長選(05年)直前だったこともあり「土地買収の代金の一部が前市長側に選挙資金として還流したのではないか」との疑念が市民や議員の間で依然、燻っているのが実情だ。 P社の対応についても疑問が残る。工場建物内のアスベストについて同社は一貫して「知らなかった」と主張している。だが同社はかつて建物のアスベスト飛散防止工事を行っており、同社幹部らがまったく知らなかったとは考えにくい。 主張通りであるならば、なぜ契約を盾に「こちらに責任はない」と突っぱねず、等分負担という「破格の条件」を提示するのか。「これ以上争いたくない、何らかの負い目があるからではないか」(ある市議)と勘繰られても仕方なく、疑念に拍車を掛けている。 このため「どちらがどう負担するかを決めるためには、前市長とP社の追及、事実究明の方が先だ」(ある市民)との指摘が出るのも当然。こうした状況が解決を遅らせているのである。 金子市長は9月議会で、P社とのこれまでの交渉内容を明らかにした上で「応分の負担をすることも想定している」と発言、一部議員や市民の反発を招いた。その一方で議員の質問に対し「法廷闘争もやむをえない」と答えるなど、いまだ揺れているのがよく分かる。 普通に考えればアスベスト除去・土壌改良は議会での答弁通り、石田前市長に責任を持ってやっていただくのが一番。費用は前市長(及び旧大和町議会?)が負担するか、少なくともP社と折半─これなら市民の多くが納得するだろう。とは言えこの策も、現実的とは言い難いのもまた事実だ。 取引の経緯に燻る疑惑の解明、責任の所在の明確化。それらをいかに市民へ負担をかけずに行うか。どこに着地点を見出すか極めて難しい問題であるが、その対応いかんによっては市長に対する市民の評価が大きく変わるのは間違いない。 就任早々直面する難題。柳川市の未来のため、金子市長には強い信念と勇気を持って、早急に決断を下すよう望みたい。
例えば、前市長は昨年12月議会で「アスベストの除去はP社がすることになっている。P社がしなければ私が責任を取る」とした上で、「それ(約束の履行)をしないから、(損害賠償請求)裁判を起こさなければならない」と答弁した。
柳川市長難題に直面(2)依然見えぬ着地点 求められる早急な決断 [2009年12月11日12:08更新]
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「事実究明が先だ」
金子市長の評価に直結

