(09年12月号掲載) 担当者は本紙の取材に対し、S社はこの主催者及び事務局の関係者に当たると説明。「そのようなことが事実であれば即、失格」と顔色を変えた。 そうなると、八千代JV側とS社はどのような関係なのか、どうやってどんな情報を入手したのかが問題となるのは明白だ。 市は先述の通り、大高建設がプロポーザル前にS社から間接的に図面を入手していたと説明。これが要綱に抵触するかどうかについて市は「適正だった」とした。 本紙はこの点についてあらためて聞いた。すると総務課は「そもそも要綱がずさんだった。それが問題の最大の原因です」 要綱では参加JVと主催者側との接触を禁じていることは前に述べた。一方、別項では、参加JVは「提案に際し専門的な知識、経験及び実績を有する(JVの)構成員以外の個人または法人から協力、助言を受けることができる」と定めている(写真文書、上の囲み参照)。 「S社自身は主催者側ではなく、参加JVに協力や助言ができる立場だと認識していた」と総務課。だが整備担当は当初、接触を禁じられた側としていた。 「そこがこの要綱の問題。あらためて見ると、S社がどのような立場になるのか何ら明確な規定がない。また第3者への情報提供も禁止されていない。だから選考過程自体は適正だったと言うほかない」(総務課)。 さらに総務課は「仮にS社から直接情報を入手していても、要綱には抵触しない。実際、S社は各社がこぞって聞きに来るものと思い込んでいた。それが全然来ないので儲ける機会を失った、と」。だが落選したJVのある関係者は「こういう場合、S社に接触してはならないのが常識だ」と話す。 要綱の作成者は整備担当。例えるなら、人の物を盗むのは悪いこと、これは常識。でもそれを禁じる法律が存在しないので盗んでも違法行為ではない、つまり適法─と、立法府が言っているようなものである。 ではなぜこのようなでたらめな要綱になったのか。「さあ・・過去の例から引用したのか・・。はっきりとは分かりません」(総務課)。 市が作成した要綱のおかげで事業者選定はやり直しとなり、事業そのものが遅れるのは必至。だが市は、事業の根本に関わる要綱の問題を情報開示のあり方と巧妙にすり替えた上、作成経緯の検証すらしていない。税金を使っている事業だという意識、反省も感じられない。 今回の件だけでなく架空取引疑惑を含め市場をめぐる問題を取材して、市担当部局のレベルの低さには呆れるほかない。 市の言う「設置者として市場を監督・指導する立場にある」というお題目は正直、聞き飽きた。
公募要綱には「次に掲げる者は企業体の構成員に加わることはできない」として「主催者及び事務局の関係者」と書かれている(写真文書、クリックで拡大、下の囲み参照)。
長浜市場 冷蔵庫整備事業やり直し(2)あまりに低い市当局のレベル [2010年1月14日14:37更新]
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「規定が不備だったから適正」と市
監督・指導する資格なし

