談合王国・柳川 本日も快晴なり!?(2)問われる市民の意識と民度 [2010年1月25日09:59更新]

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(09年12月号掲載)

柳川市役所特定の業者が高額で落札するためには、事前に全参加者で話し合って落札者と価格を決めるだけでなく、他の業者はそれより高い金額を入れるよう周知徹底する必要がある。

98%前後という高い落札価格を設定すれば、各社はわずか2%の幅の中で数字を揃えることになり、「それぞれの金額を小刻みに並べる技は、まさに芸術の域」(前出業界関係者)。もし間違えて安い金額を入れてしまい、予定と違った業者が落とした場合、「あいつが裏切った」などとトラブルが生じてしまう。

これこそがいわゆる「談合」であり、柳川では参加業者が建設会館に集まって行うのが慣例化している-というのだ。 
(写真=柳川市役所)



税金を不正に奪い取る行為 

ちなみに談合は競売入札妨害という立派な違法行為。公共工事における談合は端的に言えば、業界ぐるみで税金を不正に奪い取る行為にほかならない。

だが「制限内で目一杯稼いで何が悪いのか、というのが柳川の普通の感覚です」(同)。筆者も以前、ある市職員から「談合の一体どこが悪いのか」という言葉を聞いたことがある。柳川ではごく普通の認識が通用しない-こう言い切ってもいいだろう。

「柳川のさらにすごい点は、談合できないシステムとされる一般競争入札でも平気で談合が行われていること。ここではこれが当たり前なのです」(同)。

景気低迷で税収が落ち込む中、各自治体は支出を抑えるために様々な努力をしている。公共工事からの談合排除もその1つ。工事の件数そのものも削減され、多くの業者が厳しい経営を余儀なくされているのが現状だが、柳川はまさに別世界。福岡市のある建設業者は「今時まだこんなことを・・」と苦笑する。

市当局は制度改善を  

本紙は以前から何度か柳川の談合について報じ「官製談合の疑いがある」と指摘した。トップが交代しても状況が変わっていないのはどういうわけだろうか。 

石田宝蔵・前市長時代、業者のために様々な『制度改悪』が行われた。それが今も残っている」(前出業界関係者)。

確かにそれが理由の1つかもしれない。だが最大の原因は「談合は違法行為、税金のムダ使いである」というごく当たり前の意識が業界はもちろん柳川市当局、そして市民の間であまりに低いからではないか。 

財政が潤っているのであればそれもよかろう。だが厳しい経済状況の中で様々な予算を削ったりして苦労しているのが実情ではないのか。入札制度を見直すなど、談合の一掃へ向けて早急に策を講じるべきだ。さもなければ柳川は「民度が低い街」として他自治体や業界の笑い物となるのは間違いない。 

いっそのこと「談合王国、業者天国」として大々的に売り出すのも手かもしれない。各地の業者がこぞって柳川に集まるだろう。

それが街の発展につながるかどうかは保証できないが。